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青く生きた少年

 平和なんて簡単に崩れるもの。

 青い夢を抱き続け、捨てようとしない君にはわからないだろう諦めの感情。いや、君は一生、わからなくていいんだ。

 君の中の夢はいつだって輝いている。その輝きを失ってほしくないから、僕の静かな諦めなんて、知る必要がない。絶望なんて、失望なんて。

 僕は正直、君が羨ましかった。時には妬ましかった。輝き続ける君が、愛しくもあった。だからその輝きを否定されるのは嫌で、君にとっては傷にもならない傷を、勝手に引き受け続けた結果がこれだ。

 この事実を全て知ったとき、君は一体どんな顔をするんだろうか。気にしないでって笑うんだろうか。僕のせいだって、泣いてくれるんだろうか。






 もし、泣いているのだとしたら、

 君のせいじゃないよ。これは僕が自分で勝手にやった自己満足の自業自得なんだ。

 だから君は笑っていて。

 僕の大好きだった君の笑顔を絶やさないでいて。






 ……なんて、ちょっと残酷すぎるかな。


 うん、本音を言えばね、











 本当は君に守ってほしかったんだよ……










 僕は本当に臆病だから、そんな大切な本心を誰にも告げず、心の裡に押し留めて、喉にナイフを突き刺すんだ。

 最期に呟くのは、やっぱり謝罪。

 ごめんね、置いていって。

 そして、お別れの言葉。






「さよなら、愛しい人」


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