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消え逝く金色の願い

 まず、貴方に謝らなければならないことがある。

 それは予期せぬこととはいえ、貴方を置いて逝ってしまうこと。

 私は様々な出来事の果てに、貴方の親友に、「和平を結ぶために」と言い寄られたの。

 人間と吸血鬼の和平。それはかつてより私も望んでやまないことだった。

 けれど、こんなやり方でいいのという疑問と同時にね……私が誰よりも愛した貴方という存在が、私からは切り離せなかった。

 最初から定められた許嫁という立場。レールを敷かれたような人生。

 そんな無味乾燥な人生でも、唯一よかったな、と思えるのは貴方の存在だった。

 心から思っているの。貴方は私の運命の人。そう信じてやまないの。貴方以上の人なんて、貴方以外の人なんて、私には選ぶ余地もなかった。それは他人から虐げられてその道を選ばざるを得なかったのではない。私自身の幸福がそこにあると、私自身が確信を持っていたから。

 だから、私の体も、心も、貴方以外に奪われる気はないの。

 だから、私は自死を選んだ。

 操を立てる、というのかしら? それくらいの死くらい、貴方のためならなんでもなかった。




 でも、ごめんね。

 これじゃきっと、貴方が取り残されてしまう。貴方を残していってしまう。

 だからせめてもの謝罪に、私は最期、こう口にしたの。

 貴方を想って──






「さよなら、愛しい人」



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