あとかき
読了ありがとうございます。
『豚の国』は当初、漫画を想定してネームを準備していたものでして。
それを廃棄せず形にしようと思い立ち、小説にしました。
漫画の持ち込みなんかをしていた頃。
編集さんから頂いたダメ出しに以下のようなものがありました。
「過激なものが描きたいならヒロインがウンコ食う話を描けばいい。
でも、そんなの絶対面白くないでしょ」
この言葉が意図するのは、「誰がそれを読みたがるの?」ということであり。
的確なダメ出しとして納得できました。
一方で、「ヒロインがウンコ食べる物語」が「絶対に面白くない」かはまた別の話だよな。
そう思う気持ちも湧き上がっていました。
ウンコを食べる。というのは描写でしかないわけで。
物語が面白いかつまらないかは、ウンコ食う食わないとは無関係だろうと。
例えば――。
今日まで知らずに口にしてきた唯一の食料がウンコ由来だった。
それを知った時、明日からそれを口にできるのか。
その葛藤ひとつで既に面白いんじゃないかと思い立ち。
次は、『ヒロインがウンコ食う面白い話』を書こうと思い立ったのでした。
「ヒロインがウンコ食うような漫画などいらん」とアドバイスされて。
「ヒロインがウンコ食う漫画」を描こうとしたわけです。
それがグラディエーターを描き始めるよりだいぶ前のことなので。
ニケとアルカカはイリーナたちよりも先に生まれていました。
『豚の国』をニケとアルカカの外伝として書いたのではなく。
別作品の主人公を『グラディエーター』に持ち込んだというかたちです。
そういう意味で、長編内でもすでに独立した世界を持つキャラクターとして活躍した気がします。
コミカル要素が無く、シリーズとは違う雰囲気の作品になりましたが。
何か楽しめる要素を提供できていましたら幸いです。
引き続き、シリーズをお楽しみください。
河童Δ
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・豚の国
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