ミドルフェイズ 合流(3)
【ミドルフェイズ シーン③・合流(全員)】
GM「はい、では全員の合流になります。カスガさんが隠れて、天太郎がカスガの名前を名乗ると」
天太郎「カスガです」
テレン「(カスガの人形の上に天太郎の人形を重ねて)二人羽織!!」
タルティエ「隠れるところが超至近距離!(笑」
GM「というところで、みなさんが初めて一堂に会します。場所どうする?」
テレン「廃倉庫にしよう!」
GM「それは……雰囲気を出すためだけ?(笑」
テレン「いや……。廃倉庫にしよう!」
天太郎「アキバの廃倉庫!」
猫子「あらかじめ広いところじゃないと何が起きるかわかったもんじゃないにゃ」
テレン「こっちはあっちをめちゃめちゃ疑ってるからね」
GM「あ、そうか。こっちも疑ってるんだ」
テレン「そう。あいつらがエミュレイターだと思っている」
GM「でも天太郎たちも怪しいと思ってるからなぁ(笑」
テレン「私が一人で行きますので、2人は隠れていてください」
猫子「あちしは魔法の準備してるにゃ」
タルティエ「ええ、私は血を吸う準備して待っているわ」
猫子「やっぱ血を吸うの?」
GM「ジョゼフィーヌが囮になってもいいのよ?」
テレン「いや、さすがに返します。日常の守護者として……(笑)。あなたは平和な日常に戻ってください」
猫子「ジョゼフィーヌたまに遊びに来ると良いにゃ」
テレン「仲良くなってんだね」
猫子「なんかあちし、おまえ気に入った(笑」
GM(ジョゼフィーヌ)「わかったわ。あなた達が何と戦っているかわからないけど、戦う女って、ステキよ」
テレン「あとでこいつのこと掘り下げたい気がする」
猫子「めっちゃ良い奴だった(笑」
完全にオカマの魔力に取りつかれている2人である。
天太郎「じゃあ、まず俺が入りますね」
カスガ「うん、探ってもらって……何かあれば、力ずくで」
天太郎「うん。力ずくで。全滅させましょう!」
カスガ「叩き伏せてから情報を聞きだす」
こっちはこっちで血なまぐさい会話をしてGMを不安にさせていた。
かくして、アキバの廃倉庫で両陣営が接触する。
天太郎「俺がカスガだ!」(一同笑
テレン「はじめまして。私がテレン=サンと申します。……あれ、でもアカウントはジョゼフィーヌのだよね?」
GM「うん、アカウント名はオカマだけど、本名ではないしいいんじゃない?」
テレン「とりあえず名刺をお渡しする」
天太郎「受け取る。見る。うん、なんか変なこと書いてある」(一同笑
GM「ロンギヌス知らなかったよ!」
テレン「あなたに尋ねたいことが2つあります!」
天太郎「その前に俺の質問に答えてもらおうか」
猫子「どっちも譲らねぇ!(笑」
テレン「……良いでしょう」
天太郎「おまえの名前はライゾウで良いのか?」
テレン「えっ、ライゾウ? それは私の聞きたかったことのひとつです」
天太郎「おまえのアカウントユーザーの名前がライゾウになっている」
GM「あ、いや、テレンさんのアカウントネームは“オカマ”です」
天太郎「あれ? あ、そっか」
猫子「そういえば、オカマあれだけ言っといて作品はブクマしてないんだな」
天太郎「ブクマは、ライゾウと蓮華と天太郎か。じゃあ改めて、尋ねます。おまえがオカマでオッケーだな?」(一同爆笑
テレン「……いえ、私は女です」
天太郎「なるほど。オカマはみんなそう言うんだ(一同爆笑)。まぁ、そんなことはどうでも良いけど」
テレン「ライゾウについて知っていることがあったら教えてください!」
天太郎「じゃあ、蓮華に来たメッセージを見せます」
GM「異世界に行ってみませんか? そこで待っているのは、本当の“私”」
テレン「私はそこで直感します。この英雷蔵こそが、黒幕なのだと!」
GM「ほう……。直感しちゃうんですね!?」
テレン「そして、私の知っていることをすべて話します!」
GM「猫子とタルティエには一切の相談もなく!」
テレン「相談もなしに!」(と、言いつつちらりと2人を見る
タルティエ「……これね、群馬のLOFTで買ったの」(一同笑
猫子「……群馬のLOFTかぁ。さすがにそっちまで足伸ばせないにゃあ」
GM「関係ねー話してるよ!」
テレン「この2人の存在は、一応伏せながら、知っていることを話します。トラックのこととか、メッセージのこととか……」
タルティエ「……東京の方には、あるらしいわね。マルキュー? っていうの」
猫子「……あちしの活動範囲は山手線圏内だから、渋谷ならいけるにゃあ」
テレン「……で、えぇっと、異世界忍者戦記の作者が怪しいと思っているということを話します(笑」
GM「じゃあちょっと状況を整理しよう。今、両者の共通認識として、“異世界忍者戦記”の読者が何人も消えているという事実があって、だからテレンさんは異世界忍者戦記の作者“カスガ”が怪しいと疑っている」
天太郎「うんうん」
GM「で、今、テレンさんの目の前にいるのは、“カスガ”だ。それを、“カスガ”に扮した天太郎は聞くわけだ」
天太郎「しかし、“カスガ”側も、お気に入りがいきなり減って、しかも自分の幼馴染もいなくなったということを伝えます。おかしいと。被害者であると!」(一同笑
カスガ「(うんうんと頷いている)」
テレン「なるほど、そうだったのですね! と、私は考えた後に、2人を呼びます。こちらにも、同じような目にあった被害者がいるのです」
GM「あぁ、タルティエちゃんの妹ね。消えちゃったからね」
テレン「2人を紹介します」
タルティエ「どうも、被害者です」
猫子「信者が消えました」
天太郎「うわあ、女ばっかりだよ!」
カスガ「どうしよう。そろそろ俺も出た方が良い?」
天太郎「そこはカスガさんの判断で」
カスガ「……話は聞かせてもらった! と、天井裏から降りてくる」(一同笑
猫子「えっ、どこに!? あの野郎どこにいた!?」
テレン「に、ニンジャ!?」
天太郎「ワッザ!?」
タルティエ「タダモノじゃないわ。殺気を一切感じさせないなんて……」
カスガ「私は忍者。……名前を、カスガという」
猫子「えっ!?」
天太郎「実は、俺も本名は天太郎という。お前たちが怪しいと思っていたので、2手にわかれて警戒させてもらっていた」
猫子「まったく同じことをされていた!」
テレン「リビングレジェンドだから噂くらい知っているかもしれない。……そうか、もしかして、あなたが、“あの”カスガ!?」
タルティエ「聞いたことがあるわ。400年前、私が日本に来た時……」
GM「そんな前から!?(笑」
タルティエ「最強忍者集団、御庭番衆……。その技術を連綿と今に伝える集団があると。その頭首こそが……カスガ!」
GM「マジで!? そんな偉い人だったの!?」
テレン「しかもその名前を堂々と名乗っている!?」
天太郎「忍べよ!(笑」
カスガ「まぁまぁ、リビングレジェンドってくらいだからね」
タルティエ「そして、今は一線を退きながらも、忍者の広告塔として名を馳せる伝説の忍者……」
GM「もう、『実在していたのか!?』ってレベルなんだろうね(笑」
タルティエの手によってカスガさんのキャラクターがおかしな方向に転がって行く。
テレン「とりあえず、わたしは『その英雷蔵のことを探ってみる必要がありそうですね』って言って、ロンギヌスの方に連絡を取ります。そして、小説投稿サイトの運営にIPアドレスを探ってもらう」(一同笑
猫子「そんなん巫女子に調べさせたら一発にゃ」
テレン「あの子そんなに凄い子なの?(笑」
GM「じゃあ、その辺も含めて一回シーンを仕切りなおしてですね。情報収集を、行いたいと思います」
一同「はーい」
かくして、紆余曲折はありながらも、ここに5人のウィザードが一堂に会し、呉越同舟の協力体制が敷かれることとなった!
戦場帰りの勇者、孫野天太郎。
リビングレジェンドの忍者にしてウェブ小説家、カスガ。
貧乏神社のアイドル御神体、白黒猫子。
エリートヤンキー吸血鬼、タルティエ=レッドロール。
ぽんこつ系アイドルエージェント、テレン=サン。
次回からいよいよ、ウィザードたちが各々の能力を駆使し、情報収集を行っていく。
実質的にダイスを振って“判定行為”を行う初めてのシーンとなるわけだ。衝撃的な事実が次々と……明らかになるし、ならないかもしれない! そのあたりは、次回をお楽しみに!!