予測不能の能力者
おかしなことが続くものだ。
彼はそう思いながら、目の前に倒れている人物を見下ろす。
時刻は午後10時、ネオンも街灯も届かない、闇の濃度が高い商店街の空き店舗裏。
飲み屋などが軒を連ねる飲食街とは少し離れているので、この時間に人の気配など、通常はない場所なのに。
「……疲れたっす。ってーか俺達、こういうこと専門外なんすけどねぇ……」
額ににじんだ汗を、無造作にぬぐう。
周囲には焦げ臭いにおいが充満し、白い煙が細くたなびいているところもあった。
体格が一回り大きな男を、3人がかりでようやく昏倒させたところだった。
顔に見覚えはないが、制服から察するに久那工業だろう。
他の二人に連絡や周辺調査を頼み、彼は煙の出ているところを足で踏みつけ、ぐりぐりと動かす。
煙草の火を消すような動作を数か所で繰り返し、煙がないことを携帯電話の明かりで確認してから、
「どうしてこいつから、突然火が出てきたんすかね……」
焦げた靴裏のラバーから発生した臭いに、思わず顔をしかめた。
河原での一件から数日後の金曜日。
雛菊からの連絡もないので、放課後、いつも通り生徒会室にいたあたしは、
「樋口、この資料をホッチキスでとめてくれ」
奥村先輩からの雑用……もとい、仕事を仰せつかっていた。
目の前には、束になった紙が交互に積み上げられ、ちょっとしたタワーを作っている。
まぁ確かに、後はホッチキスでとめるだけになっているが……その量が一人でやるには大変なことなど明らか。
「あたし一人で、ですか?」
「樋口しかいないだろう?」
「皆瀬君や稲月先輩は?」
「皆瀬は本人都合で今日は休み、稲月は担任との二者面談でまだ来ない」
「奥村先輩は?」
「ホッチキスが一つしかない」
「職員室から奪ってきます!!」
あたしが生徒会室から脱走したのは、言うまでもない。
そして……5分後、資料タワーを挟んだ位置で向かい合うように座り、黙々と手を動かすあたしと先輩。
右上をホッチキスでとめた資料を、それぞれの左側にどんどん積み上げていく。
特に会話も交わさずにいたが、不意に、先輩が口を開いた。
「そういえば……樋口、雛菊さんは何か言っていたか?」
「いいえ何も。相変わらずワイドショーとバラエティーとBSの韓流ドラマに夢中です」
あたしが包み隠さず雛菊の現状を伝えると、奥村先輩は何も言わずに手を動かす。
残念ながら、それが、あたしが見ている雛菊の事実だ。
朝の情報番組を見ながらお茶を飲む雛菊に送り出され、夕方の地域番組を見ながらお茶を飲む雛菊に迎えられるのだから。
だけど、たとえば今、あたしが学校にいる日中は……どこで何をしているのか、全く分からない。
この時間を有効に使って、先日の不可解な出来事の原因を調べてくれている……はず。希望だけど。
「奥村先輩は、この間会った人が何か関係してると思いますか?」
手だけを機械的に動かしながら、会話は続く。
「この前って……あの、雛菊さんに似た人のことか?」
「そうです」
「まぁ……正直、他人の空似とは思えなかったからな。雛菊さんの双子の片割れかと思ったくらいだ」
「……『監視者』にも兄弟っているんでしょうか」
「俺に聞くな。それくらい似てたってことだ」
「それは確かにそうですけど……あ、そうえいば、奥村先輩にも妹さんがいるんですよね。いくつですか?」
「小学1年生だ」
「へー……割と離れてるんですね。お父さんみたいな心境じゃないですか?」
「失礼なことを言うな」
淡々と手を動かす先輩を、タワーの隙間から見つめると……どこか気恥ずかしそうに見えた。
妹、か。
最近ちゃんと会ってないけど、元気かな、亜澄。
「樋口は一人っ子なのか?」
「あたしですか?」
自然な流れではあるが、反射的に聞き返して答えるまでの時間を作ってしまった。
黙っておくようなことでもない。
だけど、どうしてすぐに言い出せないんだろう。
あたしの妹、それは――
「ごめんなさい、遅くなりました!」
刹那、扉を開けて飛び込んでいた稲月先輩は、ツーテールを揺らし、息を切らしながら周囲を見渡し……ぽかんとした表情のあたしや奥村先輩と、目が合う。
「あ、あれ……? 私、そんなに急がなくて良かったのかな?」
その場で赤面する稲月先輩が可愛くて、あたしは思わず吹き出してしまった。
「えっ!? あ……ちょっと香澄ちゃん、笑わなくってもいいでしょ!」
「す、すいません……だって稲月先輩、いきなり飛び込んできたと思ったら呆けちゃったし……何をそんなに急いでいたんですか?」
稲月先輩は静かに扉を閉めると、決まりの悪そうな表情でこちらに近づき、
「だって……職員室で変なこと聞いちゃったから、二人じゃ大変なんじゃないかなって思ったの!」
「へ?」
稲月先輩の言いたいことがよく分からない。
首を傾げるあたしに、
「え? 二人とも先生から聞いていないの?」
稲月先輩が目を丸くした。
「稲月、何かあったのか?」
「私の面談、職員室でやってたの。そしたらさっき、久那センでボヤ騒ぎがあって、バスが動いていないって話が聞こえてきてね。テロだって物騒な話や、高校生が喧嘩してたって話もあるから、職員室も少し騒がしくなってて……生徒会と風紀委員会が協力して、学園周辺をパトロールなんて話も聞こえてきたから、そのための打ち合わせをしていると思ってたのよ」
久那センでボヤ騒ぎ。初耳だ。
稲月先輩の情報に、奥村先輩は首を横に振り、
「ここにはまだ、そこまでの情報が上がってきてない。まだ、久那の生徒が関わったって決まったわけでもなさそうだから、職員会議から正式な要請があるまでは、俺達で下手に動くのは止めよう」
この言葉に、稲月先輩も頷いて、
「そうだったのね……分かったわ。何事もなければいいけどね」
困った表情でため息をつく。
そして……あたしにも、不安なことが一つ。
「あのー、稲月先輩……バスってしばらく動きませんか?」
バスが動かなければ家に帰れない。稲月先輩は久那センの3階にある私鉄利用だから関係ないけれど。
あたしの質問に、稲月先輩は顎に手をあてて眉をしかめる。
「そうねぇ……ただ、直接バスが関係しているわけじゃないと思うから、もう少しすればまた動き出すんじゃないかしら」
「そうですか……」
これは、久那センまで行かなきゃ分からないなぁ……。
あたしは内心で深いため息をつきながら、ホッチキスを動かすのだった。
それから30分後、職員室に情報を確認に行った奥村先輩が、
「バスは動いているみたいだが、テロを警戒して本数を減らしているみたいだ。樋口、今日はもう帰った方がいいぞ」
という、粋な優しさを見せてくれたので……あたしは一人、久那センへ向けて歩いていた。
ホッチキスの作業はまだ残っていたが、両先輩で片づけるとのこと。
時刻は午後5時過ぎ。いつも使っているこの裏道は、あたしと同じく久那センを目指す生徒がまばらに歩いている。
しかし、ボヤ騒ぎなんて物騒だな……物騒なのはあたし達だけで十分だろうに。
「……関係ないことだと嬉しいんだけどなぁ」
呟いた心からの心配ごとが、風に紛れて空に消えた。
「……香澄ちゃん?」
「椎葉!」
久那センのバス乗り場は、横一列に8つの乗り場があり、それぞれに行き先の異なるバスが割り振られている。
あたしの住んでいる地域へは、2番乗り場から出発。そこでバスを待つ人の列に並んでいると、横から声をかけられたのだ。
椎葉は相変わらず重力に逆らった金髪に、ジャケット替わりの学ラン、学ランの下に某ブロックメーカーのロゴがあしらわれたTシャツを着ていて、足元はくたびれたスニーカーという格好。あたしの方へ軽妙な足取りで近づいてくる。
「椎葉もバスなの?」
「んー……まぁそんなとこ。それにほら、久那センで物騒なことがあったって聞いたからさ」
「そうみたいだね。椎葉、何か知ってる?」
あたしの質問に、彼は少しだけ表情を引き締めて、
「香澄ちゃん、そのことなんだけどさ――」
「きゃぁぁぁぁっ!!」
刹那、絹を割いたような女性の悲鳴が構内に響き渡り、そこにいた全員に緊張が走った。
そして、椎葉が走り出す。
あたしも列から離れて彼の後を追い……。
「な、何……何、これ」
あたしは思わず言葉を漏らした。
バスターミナルと私鉄への分岐点は、ちょっとした丸い広場になっている。
駅ビルへの入り口もあるので、待ち合わせスポットにもなっていた。
あたしも、何度となく通り過ぎてきたこの場所。
気がつけばその広場の中、人だかりの中央付近に躍り出ていた。
あたしの前にいる椎葉は、既に腰を落として戦闘態勢を取っている。
全員が固唾を飲んで見守るのは、あたしと椎葉ではない。
あたし達の対面に、久那商業高校の制服を着た男女が一組。
女性は腰が抜けているのか、座り込んだ位置から必死にもがき、逃げようとしている。
男性は、握りしめた右手の拳に炎を纏ったまま……冷たい目で、彼女の姿を見下ろしていた。
右手の掌に、燃え盛る炎を――纏ったままで。
端から見れば人体発火に見えるけれど、当事者は全く動揺していない。
……というか、当事者の瞳に自分の意思が感じられないのだ。
周囲から悲鳴があがり、遠ざかる足音が聞こえてきた。
そして、周囲から人が消える。
あたしと椎葉は動かず、煌々と燃える彼の手を見つめている。
体育会系のごつい体つき、それでいて長髪というどこかアンバランスな彼は、睨むでも蔑むでもない、どこまでも冷たい瞳で、こちらを見つめていた。
その様子には覚えがある。
ただ、何が起こっているのか分からない。
それに……こんな状態で『颯』を出すわけにもいかないから、対応策がない。
「椎葉……どうする?」
「どうするって言われても……ひとまず彼女を助けた方がいいかな」
そう言いながら相手の動きを伺いつつ、腰を抜かしている女性に近づき、隣にしゃがみ込む。
「大丈夫?」
椎葉の問いかけに、彼女は何度も頷いて、
「た、助け……助けて……!」
メイクが崩れ、セミロングの髪の毛が涙で顔に張り付いているのも構わずに、震える声で何度も呟いていた。
椎葉は彼女の後ろに回り込み、脇から両手を入れて、彼女と一緒にゆっくり立ち上がる。
そして、一歩、後ろに動こうとした瞬間、
「勝手に動くんじゃねぇ!!」
相変わらず燃やしたままの彼が急に激昂し、彼女に向けてその右手を振り上げる!
椎葉は彼女の背後にいて支えているのだから、彼女と入れ替わる時間はない!
しょうがない、間に合うか分からないけどあたしの『颯』で――!
「散れ、雫!!」
刹那、横から飛んできた水流が、彼の右腕を大きく弾き飛ばした。
突然の攻撃に、彼の体もよろめき、後ろに数歩後退することに。
水と炎が触れた瞬間、スチーム上の水滴が周囲に舞い散る。
突然の横やり、全員がその方向を向くと、
「東原さん!」
代表してあたしが彼女の名前を呼んでいた。
彼女は10メートルほど離れた位置に立ち、右手に相棒を携えている。
……って、いいのか!?
あたしと椎葉の動揺など無視して、東原さんは早足でこちらに近づき、椎葉と彼の間に割って入る。
「ご無事ですか?」
「絢芽ちゃん、大胆だねー……助かったけど」
「ご心配なく。既に『境界』は設定済みですわ。そちらにいらっしゃる部外者の方に関しては、後ほど、雛菊さんにお任せすることになっています」
「マジ? そりゃー助かるね」
椎葉の口元に、ようやく普段の笑みが浮かんだ。
そして、
「だったら話は早いね、『颯』!」
あたしも名前を呼んで、右手に相棒を握りしめる。
そして、東原さんの隣りに立った。
対峙している彼は、無感情の瞳のままあたし達を見つめている。
東原さんの攻撃を受けたにも関わらず、右手は相変わらず燃えている。
「東原さん……これ、どういうこと?」
「存じ上げません。ただ、前回と同様に、この方を斬る必要がありそうですわね」
それは、あたしも思っていたことだった。
ただ、どうしよう。
至近距離ではあるけれど、こちらが向かえば、あの腕が襲いかかってきそうな気がする。
そんなことを考えながら相手を注視していると、
「あ……な、何? 何なの!?」
後ろから聞こえてきたのは、椎葉に支えられている女性の呟き。
「何なのよ……私はただ、あいつと別れたくて……浮気ばっかりするし束縛ばっかりだから、だから別れたかっただけなのに……!」
別れ話がこじれたのか。随分と豪快な方向へと。
しかし……その声を聞いた彼が、急に眼を見開いた。
何事かと身構えた瞬間、彼が大きく振りかぶって殴りかかってくる!
「うわっ!」
あわてて『颯』を額の前に突き出し、彼の右手を受け止めた。
風と炎、互いの力がぶつかり合い、熱風が周囲に吹き付ける。
「ぐ、むっ……!」
両足に力を入れて力負けしないように耐えるしかない。伝わってくる熱で肌が焦げるような感覚。全身から汗が噴き出してきた。
彼は『颯』の刀身を握りしめると、目を見開いて絶叫。
「俺は……俺は悪くねぇ!!」
言うに事欠いてこれかよ!?
「俺は悪くねぇんだ! こいつが……こいつが思い通りにならないのが悪いんだ!」
えぇぇ!? 実に身勝手なセリフじゃないですか、ねぇ。
しかし、彼は本気なので、どこまでも自分の身の潔白を証明しようと、同じ言葉を繰り返している。
……そんな姿を目の当たりにして、あたしの中で何かがぷっつりと切れた。
「ふざけんじゃないわよ! あんた達に何があったか知らないけど、こんな人の多い場所で無関係な人を巻き込んでる時点で悪いに決まってるでしょう!? 自分の過失を認めない人間が、あたしはゴキブリと同じくらい大嫌いなのよ!!」
「不本意ながら同感ですわ!」
彼の後ろに回り込んだ東原さんが、がら空きになっている背中へ向けて、『雫』を振り下ろした。
ばしゃっ!
『雫』の軌跡を追うように虚空から出てきた水が、彼の全身にかかる。
文字通りの水浸し。腕の炎が弱り、彼が思わず手を離した。
「樋口さん!」
今だ!
東原さんの声が響いたことと、あたしが見定めたのは、同じ瞬間。
あたしは『颯』を逆手に持ちなおし、切っ先を一度地面に向けてから、
「踊れ、颯!!」
下から上へ、至近距離から大きく振り上げた。
切っ先が彼の衣服をかすめ、制服の中央が大きく破れていく。
そして、『颯』から放出された風が腕の炎をかき消し、彼の体を大きく吹き飛ばした!
地面に打ち付けられ、彼の動きが止まる。
右手の炎も……よし、消えているみたいだ。
ただ、東原さんは無言で伸びている彼に近づくと、『雫』の切っ先が彼の右腕になるよう、彼に対して『雫』を垂直に構えて、
「念のために凍らせておきますわね」
次の瞬間、『雫』から噴き出た氷の粒が彼の右腕に張り付き、あっという間に右腕全体を覆っていく。
まるで氷のギブスをつけてるような状態で気を失った彼を、東原さんはすました顔で見下ろし、
「反省してくださいませ」
『雫』を空中に放り投げた。
そして、髪を翻して踵を返し、あたし達のところまで戻ってくる。
「おおー、絢芽ちゃんってばカッコいー!」
ぽかんとした表情で座り込んでいる彼女を支えながら、パチパチと手を叩く椎葉。
あたしも『颯』を虚空へ放り投げ、みんなの所に合流した。
「香澄ちゃんもお疲れ様。様になってきたんじゃないの?」
あたしを見上げて、椎葉がにやりと笑う。
椎葉に支えられていた彼女も、恐る恐るあたしを見上げて、
「……あいつ、死んだの?」
伸びている彼を指さした。
あたしは首を横に振る。
「いや、死んではいないと思うけど……しばらくあのままじゃないの?」
先日もしばらく倒れてたけど、自力で起き上がったし。
あたしの言葉に安心したのか、彼女は大きく息をはいて、
「あなた達……何なの?」
あたし達に不審そうな視線を向ける。
……まぁ、しょうがないけどね。
あたしと椎葉がどう説明していいのか顔を見合わせていると……こちらに近づいてくる足音が一つ。
視線だけ向けると、笑顔の雛菊がこちらへ近づいていた。
見慣れない人物に委縮する彼女に、「あの人は大丈夫だよ」と、椎葉が声をかけている。
そして、彼女をにっこりと見下ろして、
「本日はご愁傷さまです。よろしければ、あの方がどんなときにああなったのか、教えていただけますか?」
単刀直入に切り出した。
あの方とは、そこで倒れている彼のこと。
彼女の表情が曇る。
「お願いします。今後のために大切なことなんですよ~」
雛菊は笑顔のまま、顔の横で両手を合わせた。
あたし達にとっても気になるところなので、無言で彼女を見つめてしまう。
全員からの視線を集めてしまった彼女は……口ごもりながら、こう言った。
「いきなり、だったの……別れ話を切り出したら、あいつがいきなり大声出して……そ、そしたら、あいつの右手がいきなり爆発したから、怖くなってしばらくトイレに隠れてたんだけど……」
それがきっと、稲月先輩が言っていた事件のことだ。
「もう、大丈夫かなって思ってトイレから出たら……あいつ、まだあたしを探してて、見つかっちゃって、広場まで逃げたところで……あ、あいつの、腕が……!」
そこまで言い終えると、彼女は両手で顔を覆った。
椎葉が落ち着かせるように肩を叩く。
雛菊は一度彼女へ頭を下げると、
「ありがとうございます。では……今日になって突然、腕がばーんとなってしまったんですね」
確認するように問いかける。彼女は首を縦に振った。
それを見届けた雛菊は、笑顔のまま……彼女の眼前に左の掌をかざして、
「分かりました。では……少しお休みください」
広げていた指を、親指からゆっくり閉じていく。
その動きに導かれるように、彼女もゆっくり目を閉じて……がくりとその場でうなだれてしまった。
バランスを崩す彼女を、慌てて支える椎葉。
「お、おい、大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。次に目が覚めた時は……全て忘れていますから」
雛菊の言葉に、とりあえず全員が安堵する。
ただ、この久那市で何かが起こっているのは間違いない。
そして……それについてはあたし達側の情報が不足している。
全員が閉口する中、東原さんがぽつりと呟いた。
「一体何が起こっているんでしょうか……不可解ですし、不愉快ですわ」