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第7話 親バカ魔王 事務作業をする

「その前に、まずは自己紹介からですね。私は四天王ナリッサ様の秘書、アレヴナ・ハルザーデです。以後、お見知りおきを」


彼女は丁寧に胸に手を当て、一礼する。さすが四天王の秘書を務めるだけあって、初対面の相手に対しても礼儀正しい。


(どこぞの誰かとは大違いだな)


「ところで、ナリッサ様から事前にお名前をうかがっておりませんでした。失礼ですが、今お聞きしてもよろしいでしょうか?」


名前か……そういえば、この体になったからといって新しい名前を考えてはいなかった。もちろん、元の魔王の名を使うわけにはいかない。混乱を招くだけだ。


少し考えた末、私は口を開く。


「メリク・アスィルです。これからよろしくお願いします、アレヴ様」


「よろしくお願いします、メリク殿。それと、様付けはおやめください。同じくナリッサ様のもとで働く者同士ですので」


「承知しました、アレヴ殿」


どうやら即席で考えた名前も、特に違和感なく受け入れられたようだ。我ながら悪くない選択だったかもしれない。


「では、仕事の話をしましょう」


アレヴが仕切り直す。私は執務室に置かれたデスクの椅子に腰を下ろし、彼女から秘書としての業務を教わることになった。主な業務は各部署からの報告書の確認、経理書類の精算など比較的簡単なものだ。


ナリッサによれば、娘が戻るまであと半月ほどかかるらしい。それまでに周囲の認知を得ておかねば、魔王城内で自由に動くのは難しいだろう。


となると、事務作業だけでなく、他にも何か仕事を探す必要があるかもしれない。


(さて、どう動くべきか……)

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