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2日目の成長

 何時間経ったのだろう、ふいにステータス画面が立ち上がりレベルアップを告げる。


『獲得経験値48

 1レベルアップしレベル2になりました

 獲得スキルポイント1

 ステータス画面より振り分けて下さい』


 表示の下にステータス画面へと移動するボタン。

 すでに立ち上がっているので、そのボタンでレベルアップ表示が消えステータス画面が見えるようになる。


遊佐ゆさ ふき

 レベル2

HP9+2=11

MP9+2=11

攻撃3+1=4

防御3+1=4

知性3+1=4

精神3+1=4

敏捷3+1=4

SP0+1=1

EXP481+48=529

NEXT1000

 

 スキル(+)』

 

 レベルアップ直後の表示は上昇分が+で表示されて能力値が1上がったことがわかる。

 スキルの後の+ボタンは普段は折りたたまれていてタップするとスキルが表示されるようになっている。

 スキルの横の+ボタンをタップする。


『遊佐 蕗

 レベル2

HP9+2=11

MP9+2=11

攻撃3+1=4

防御3+1=4

知性3+1=4

精神3+1=4

敏捷3+1=4

SP0+1=1

EXP481+48=529

NEXT1000

 

 スキル(ー)

火魔法ー3

水魔法ー3

風魔法ー3

土魔法ー3

氷魔法ー3

雷魔法ー3

光魔法ー3

闇魔法ー3


視力強化ー2

聴力強化ー2

味覚強化ー2

触覚強化ー2

嗅覚強化ー2

HP増加ー2

MP増加ー2

MP消費軽減ー2

レベル制限ー2


所有経験値増加2


未収得スキル(+)』


 ずらっと並ぶマイナス表示、敵が魔法を使ってこない序盤なら大したペナルティーにもならないだろうと思っていたが、自然環境全てが敵だった。


 救われるのは戦闘状態にならないと自然環境のペナルティは発生しないことで、転送直後だったり、宿屋にいる今も薄暗さや空気の乾燥に悩まされることはない。

 戦闘外でも常に不快さと恐怖の状態異常を抱えているとなるとリタイア待ったなしだった。


 戦闘中特に困ったのは視界の制限。

 薄暗いだけで視界が狭く浅くなり、近接戦闘は危険だし遠距離から狙うこともできない。

 明るければいいかというと魔法の灯りライトで目が潰されるところだった。


 属性の大弱点というのは例えば湿地で生息している蛙が砂漠に連れていかれたようなもので常にスリップダメージを受け続ける環境なのだろう。


 光がダメな奴は常に真っ暗な環境で過ごすようにしているはずだ。

 光と闇が弱点だって?

 そんなやつはすぐに滅びるんじゃない?

 おれみたいに。


 未収得スキルの横にある+ボタンのタップでまだ習得していないスキルが表示される。 

 魔法や能力値プーストのスキルが表示されないのであちこち触ってみたら、火魔法の文字を触れば個別の魔法を覚えられるように個別のウインドウが浮き上がった。

 おれは何も習得できないから文字は暗転しているが、ペナルティーの解除もここからできるようだ。


 能力値の増減やブーストも個別の能力値を触ればいいようだ。

 今回貰ったスキルポイントで能力値を伸ばすこともできるが貯めるべきだろう。

 最優先は視覚のペナルティの解除、暗くても明るくても視界に制限がかかる根本の原因は闇属性と光属性の大弱点なのだが、こちらは解消するのにスキルポイントが100必要で現実的ではない。


「10レベルか」

 今回増加した経験値は48、次のレベルアップまで500弱増えるのに10日弱かかる。

 1レベル上げるのに500なのは序盤だけなのか、それとも500のままで変わらずに倒した敵のレベルと自分のレベルとの比較で取得経験値が変わっていくシステムだろうか?


「ゴブリン3体で480? しかも6人で割っているから一人で一体倒せばレベルアップできたのなら 簡単すぎないか?」

 簡単といってもおれのような大弱点を持たない前提だが。

 羽村たちのようにスキルポイントをもらったクラスメイトなら一日に10レベルとか上がってもおかしくない。

 

「ゴブリンが特に弱いということもあるな、それにあれだけ弱くて経験値がおいしいなら中堅の冒険者に乱獲されてもおかしくない。

 経験値効率は急激に悪くなると思ったほうが良さそうだ」

 それでも10レベルくらいまではゴブリンで上げられるだろう。

 10レベルあれば剣術のスキルレベルを2に上げられるからもっと強い敵とも戦える。

 元々のスキルポイントを持っていないこちらの冒険者はそうやって成長するのか。

 100スキルポイントはやっぱり相当なアドバンテージになりそうだ。


 それでおれとしてはどうスキルを進めるべきか?

 9割ぐらいはリタイアを考えていたがレベルが上がってくれたことで少し立ち直った。

 魔法は捨てているので剣術か?

 いや、戦闘はダメだって思い知ったばかりじゃないか。

 なら『鑑定』か『収納』を取って採取依頼をするべきだろうか。


 冒険者というよりは便利屋に近いが無駄に見える時間もおれにとっては味方だ。

 ペースは遅いが戦闘をしなくても経験値は貯まっていく。

 恥はかいたが1レベル分の経験値を稼げたのは感謝だな。

 0に何を掛けても0だからな。


 気分が復活したおれはさっきまで感じなかった空腹を意識しつつも、あらがえない眠気に抵抗することもなく寝床の中で意識を手放した。


 朝を迎えて日差しの差し込む部屋の中で今日の予定を考える。

 戦闘は考えられない、採取を中心に日銭を稼いでいこう。


 そうなるとまず必要なのが『鑑定』のスキルだ。

 『収納』もいずれは欲しいが魔物などより薬草の方がかさばらないし、軽いからリュック一杯に詰め込めばそれなりの量も運べるだろう。

月一でたまった分を投稿する予定です。

よかったら前作も見ていってください。

https://ncode.syosetu.com/n9439gr/

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