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魂を見る少女(仮)  作者: 立華アリサ
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~ルーカス視点~


集合場所に着き街の流れをぼんやり眺めていると、流れの中からクロードが出て来た。


「待たせたな」


「いや、そんなに待ってないさ」


「そうか、ところで魔石売りの商人にこんな封筒を貰った」


白い、シンプルな封筒にサインが入ったものを渡して来た。



「これは?」


「あぁ、どうやら魔石には健康に影響を与える物があると聞いてな。エレーナの事をそれとなく聞いてみたんだ。そしたらその魔石売りの商人は詳しくは知らないと言ったんだが、代わりにその封筒を知り合いの商人へ渡してくれ。との事だ」


「おお、そうなのか。思いがけない収穫を得たな」


驚きと喜びを隠せない。これで、エレーナの症状の回復に対して大きな一歩だ。


「王都にいるらしいから、着いたら探してみよう」


「そうだな」


クロードと会話を終わらせ、宿に戻りエレーナにも話を通す。


「そろそろお腹すいてきたね」


話が終わってしばらく休んでいたら、エレーナが時計を見ながら言った。



「そうだな、行くか」


言いながら、クロードにアイコンタクトする。

クロードはそれに対し無言で首肯する。



食堂に着くと空腹を誘う、芳しい香りが漂ってきた。

メニューは3種類のディナーセットとその他にサイドメニューが4種類ある。


「どれにするか」


ディナーセット3種とも美味しそうなので悩む。


「うーん・・・」


エレーナも一緒に悩んでいる。


「3人で別々の物を頼んでシェアすれば良いじゃないか」


クロードが冷静に突っ込んできた。


そうだ、最初から悩む必要なんかなかったのだ。


「流石だな、クロード名案すぎる」


「流石クロードだね!」


俺とエレーナ二人そろってクロードの提案に賛成する。



3種類のセットを注文し、料理を受け取り席に座った。




1品目


~ネイーパ肉の香りやき~


ネイーパの肉は柔らかい肉として有名だ。

一回蒸したものを、スパイスで香り付けして、表面を炙ったものだ。

表面はパリパリ、中はじゅわじゅわ。

ナイフを入れると、肉汁がこれでもかと溢れてくる。

それと、ロールパンとスープだ。



2品目


ウルラギの炊き込み雑炊


ウルラギとキノコ類や野菜類をご飯に入れて炊き込む。

それとは別にウルラギを煮込み、旨みたっぷりの出汁を取る。

その出汁を使い、クリーミーな口当たりのスープを作る。 


この料理はまず、炊き込みご飯として楽しみ、あとからスープを入れて雑炊にして食べる。

1度で2度美味しい品なのだ。



3品目


アンデンベリ


まさしく看板料理。お店の名前をそのまま料理名にしたものだ。

アンデンベリが自家栽培したトマトを、ふんだんに使いトマトの旨みや、甘味を最大限まで強化しパスタに和えたものだ。仕様している食材は自家栽培されたトマトのみ。

自信があるからこその1品ということだ。




まずは、各々の料理をそれぞれ楽しむ。


俺はネイーパ肉の香りやき。

エレーナはウルラギの炊き込み雑炊。

クロードはアンデンベリだ。


「うまい、うますぎる・・・。ネイーパ肉ってこんなに柔くてジューシーなんだな・・・。スパイスも余計な事はせず臭みだけを消して肉の旨みを引き出してる・・・。パンもただのパンじゃなくて、もちもちした食感とほんのり甘みがある」


とても、一般的な宿屋で出されるレベルの食事ではない。

レストランにも、ひけをとらないだろう。


「この雑炊もとっても美味しいよ!炊き込みご飯のままでも美味しいけど、クリームスープを入れるとご飯に絡んでより味に深みが増すの」


エレーナが目を見開き、驚愕の表情を見せる。


「アンデンベリは流石の一言って感じだな。トマトの甘味と酸味だけでとてつもない旨さだ」


箸が止まらないという表現があうだろう。

・・・実際に使ってるのはフォークだが。

食べ始めてから、クロードの手が一度も止まってない。


「ね、ね!交換しよ!」


エレーナが興奮ぎみに催促する。


「わかってるから、焦るなって」


俺はそんなエレーナに可愛さを感じながらお互いの料理を取り分けた。

取り分けた料理を食べてさらに舌鼓みをしながら食事を楽しんだ。




「最高だったな」


俺は思わずそんな言葉を漏らす。


「うん、すごい満足しちゃった」


「そうだな、あんな料理を食べれるとは思ってなかった」


笑顔のエレーナと、満足げなクロード。



「さて、明日はいよいよ王都だ。入浴を済ましたら寝るぞ。」


明日からの冒険の英気を十分に養うことが出来た。


商人を訪ねて話を聞きに行くのが目標だ。


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