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魂を見る少女(仮)  作者: 立華アリサ
3/6

3

「もうすぐモリン村に着くよ」


ルーカスはエレーナに声をかける。


「うん、ありがとう兄さん」


ルーカスは妹に気を使って度々声をかけている。

エレーナは決して全部が見えないわけではない。

ある程度周りの気配を感じ取ることが出来る。それも魂を見ることが出来るからなのだろう。

例えば手を引いたりせずとも、ルーカスとクロードがエレーナの前後に歩けば、問題なく真っ直ぐ歩く事もできる。


「全く心配しすぎなんだよ。お前は」


クロードがやや気味シスコンのルーカスを呆れた目で見る。


「兄さんの心配性は今に始まったことじゃないから」


言いながらも、エレーナは満更でもなさそうだ。

兄が兄なら、妹も似たようなものだ。


「そんなことより、村に着いたな」


話の方向が変になりそうだったので誤魔化すかのように、

ルーカスが話題を変える。


「クロード、買い物に行ってくれるか?俺は宿の確保をする」


ルーカスは、財布と先ほどモンスターから採った魔石を渡す。


「了解だ、こっちは任せてくれ」


商品の目利きや、魔石の買取の交渉等はしっかり者のクロードに任せた方が安心だ。



クロードと一旦別れ、ルーカスとエレーナは宿を何件か見て回る。

王都とその他の村との交易の中継地点となる、モリン村は

とても栄えていて、大通りの道などは馬車がすれ違い出来るぐらい広くて、人通りも多い。

当然、宿も色んな宿がある。

例えば、いかにも貴族が利用しそうな高級な宿。

自分たちの様な一般人が利用しやすい安い宿。

見た目がやたらと派手で、何故か男女のカップルらしき人たちが出入りしてる宿まで。


「うーん、悩むなぁ。どこにしようか」


エレーナの希望を聞くルーカス。


「そうだね。私はそこまで贅沢は求めないから、ある程度清潔で安いところならいいよ」


「わかった。じゃあ3件目にしようか。」


歩き回って10件くらい見たが、そこが一番値段がリーズナブルで中の清掃も行き届いてたと思う。




宿屋アンデンベリに到着。


「いらっしゃいませ」


物腰の穏やかな老紳士が丁寧な姿勢で迎える。


「3人で1泊お願いします」


「かしこまりました。お食事はいかがしますか?」


「うーん」

ルーカスは少し悩む。


「折角、旅をしてるから宿の食事食べてみたいな」


エレーナは悩む兄を後押しする。


「わかった、それじゃあ食事もお願いします」


「承知しました、本日19時と明日朝7時に食堂にいらしてください。お食事はその時間からお出ししております。それではごゆっくり」


「ありがとうございます」


終始丁寧な対応をしてくれた老紳士に、お礼を言い部屋に向かう。


「よし、じゃあクロードを迎いにいってくるよ」


「いってらっしゃい」


ルーカスはエレーナに手を振り、部屋を出た。



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