3話 台風 咲湯羽
42日の間に誠が戻ってくると希望を持って迎えた夏休みも終わった。期待はしていない。そのつもりだった。
「気をつけ。礼」
「さようなら」
走って帰る。薄暗い、蒸し暑い部屋に閉じこもる。家に誰も居ないというのは、こんなときには都合がいい。久しぶりに泣く。久しぶりに泣く。久しぶりに...誠の居ない夏は案外はやく終わった。寂しさは80%勉強にぶつけた。残りスマホにかけた。通知は紗菜からしか来なかった。それでもよく耐えた。よく耐えたよ。私。そう思うと余計に悲しくなる。まだ涙はつきない。いや、いくら泣いても尽きないだろう。涙の台風。涙の台風だ。悲しみの上昇気流。寂しさの南風。心の波は荒れに荒れた。君の居ない世界にも何かしらの意味はあるんだろう。けれど私は、それを見つけることが出来ない。まだ涙が出てくる...
気がつけば西日が差していた。窓を開ける。風が吹き込んで、濡れに濡れた頬に冷たく当たっていく。見事な夕日だった。綺麗だった。けれど綺麗なだけでこの夕日に価値はない。そう、同じことだ。この世界は" Blue sky " だ。
大泣きすると疲れますよね?
今日もお読み頂き、ありがとうございました。次回は2020,5,16,AM9時に投稿予定です。スマホとかパソコン抱き締めて待ってて下さいね!
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