2話 ホワイトクリスマス
あの時の電話のおかげだろうか。勉強にも身が入るようになってきた気がする。受験まであと二ヶ月ほど。半袖だった夏の日は遠く過ぎ、もこもこのセーターに身を包んでシャーペンを握る日が続いた。毎日泣いてもなき足りなかった夏から一変。私は心を勉強で満たしていた。なんて善良な受験生だろう。1日8時間は勉強した。
「もうひとつ頭いい学校の推薦取れば良かったな。」
と、父は言う。違う。思い出してしまうのだ。彼を。だから私は逃げる。教科書に、ワークに。さあ、無駄な時間を過ごした。次のページに行こう。
ふと外を見ると白いものが落ちてきていた。雪だ。明日は学校にいくときに滑らないようにしないとな。もはや誠が居ないのが当たり前になった教室。非日常は日常となり、日常は非日常に遠退いていく。私ももうすぐ中学が終わる。それまでに誠は戻って来るのだろうか。今、ひとつ願いが叶うとしたら誠が学校に帰ってくることを願う。
終業式も終わって勝負の2週間が始まった。そういえば去年。誠とカラオケに行ったのは、終業式のあとだった。そうだ。ちょっぴり早いクリスマスプレゼントだったのだ。冬休みの初日からこんなこと考えていて、この先が思いやられる。12月23日の夕方から12月24日の未明までは大雪になるそうだ。この前の雪は日陰に残った程度だったが今度は積もるだろう。ホワイトクリスマスと言うことか。もうわかっている。今年のクリスマス、私の思い出は真っ白だと。それでもクリスマスプレゼントを期待せずにはいられない。
全く季節感がないですね。これはマズイ(-_-;)。
次回は、明日2020,5,17の朝、9時の投稿です。お楽しみに! wacca




