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一章 七話
とりあえず詩乃の機嫌を直す事に成功した楓は、なんとか教室の前まで来ていた。
「じゃあまた後でね、詩乃」
「うん!お昼になったらコッチに来るゾ!」
そう言うと詩乃は、楓へと手を振りながら隣の教室へと駆けて行った。
「…ふぅ、やっとちょっと落ち着いたわ」
駆けて行った詩乃を笑顔見送っていた楓は、詩乃が教室へと入っていくのを見届けてから自分も教室へと入っていく。
楓が自分の席に着くと同時に、朝のホームルーム開始を告げるチャイムが鳴り始めた。
(ギリギリでしたね危ねえ!)
ちょっと冷や汗の出た楓だった。




