突撃! 演劇部!
この回の執筆者は山形ツヨシさんです。
俺は、いつのどうりの気持ちのいい朝を迎えた。起きてすぐに、爽快にカーテンを開け、眩しい朝日を浴びながら軽く屈伸と柔軟体操を始める。その後に、制服に着替え、下の階へと降りる。
いつもどうりに、妹の優子がソファーに腰を掛けいつものように新聞を読んでいた。
「あっ。おはよ~兄者」
「おはよう。我が妹よ・・・・って、誰言うかーー!」
優子の、厨二病の挨拶に乗りかけると見せて俺は正確なツッコミを入れる。
そして、エプロンを取り紐を腰に結びつけながら、今日の朝食と、昼食の弁当のメニューをキッチンに向かいながら考える。
「兄者、まだ~?」
優子が、聞いていくるが俺は無視して考える。ふと、時計を見ると針は7時30分を切っていた。やばい!このまま考え続けてしまうと間に合わない!焦りを、感じつつ答えを導き出す。
今日は、パンにすることを答えにした。
俺は、すぐさま戸棚に置いてある食パンの袋からパンを4枚出す。そして、そのままトースターに入れてタイマーをセットする。パンが焼きあがる間に、朝食のおかずと弁当を効率良く作り始める。
暫らくして弁当を、作り終える頃「チンッ」とトースターから聞こえ、すぐさまトースターの前に駆けつけ中から、こんがりと焼け焦げ目かいい感じの、トーストを取り出し皿に乗せる。
「優子。皿と箸、それからコップを並べておいてくれ~」
俺は、リビングにいる優子に聞こえるように声を出す。
「分かった~」
新聞から、顔を上げた優子はてきぱきと皿と箸を並べていく。
その間にトーストにマーガリンを塗り、その後コンロからじゅうじゅと、音を立て中にベーコンエッグが乗せられている、フライパンを持ち、そのまま食卓のテーブルに移動する。
まずは、トーストを乗せた皿を置き、その後に、ベーコンエッグをフライ返しで、綺麗に二つの目玉焼きを分け、皿に盛り付ける。
「それじゃあ。いただきます」
「いっただきま〜す!」
俺に、続いて優子も言うがこいつの気の緩い挨拶はどうにかならないのか?思いつつも、トーストを口に運ぶ。その後、食器を片付け簡単な身支度を済ませ、学校に登校する。
学校に着いたら優子と別れ、正門前にいる。あらちゃんこと嵐山に睨まれながらも教室に行く。
その後は、何も面白くもない授業が始まる。
学校の授業が終わった後部活にて、部室のドアを開けると、眼鏡を掛けいる男性が手首から血を流しながら死んでいた・・・いや、いつもの事のように死んでいるふりをしていることだろう、きっと、一応声は掛けてみるが、
「あの〜、部長?もう、演技はいい加減にして起きてくださいー」
すると、死体から、
「やぁ。藍住君!よく分かったね!」
上機嫌な声が聞こえてくる。やっぱりこの人は部長なのか?
「それで、委員長と菅原は?」
「ん?ああ、二人は用事があるから遅れるってさ」
血を拭きながら、部長は答える。多分、ショッキングな映像かもしれないが、
「そうそう。藍住くん」
「・・・・・はい ?」
部長から声を掛けられ俺は、思考の海の中から意識を戻す。
「君に、新しい仕事をして欲しいんだ!」
ニコニコの笑顔で部長が言う。何か企んでいるなこの人。絶対に、
「何の仕事ですか?」
「新しい分野の取材をして欲しいんだ」
「新しい分野ですか?」
「そう」
眼鏡のレンズを輝かせながら、部長が言う。
「我が校に、『演劇部』がある事を知っているかい?」
「いいえ」
『演劇部』があるとは、初耳である。まさか、この人。
「君には、新しくそこを担当して欲しいんだ!」
「はい?」
こうして、仕方なく請け負うことになった『演劇部』の取材をすることになってしまった俺は、とりあえず教えて貰った案内通り、『演劇部』の部室に行くはめになってしまった。




