明日晴れるといいな

　屋根の上に座り込んで、星空を見上げる。

　何かの歌みたく指さして教えてくれる人はなかった。精々授業で習ったカシオペアやオリオンくらいしか知らないが、明日は宵の明星が一際強く輝くとラジオで聞いて寒い中屋根に登る。

　楽しみにしていた彗星が消失してガッカリした分を取り戻すぜ。

　引っ掻き傷みたいな月の隣で煌めく星は、他の星々より強く輝いてる。

　ピンホールカメラから覗いた太陽みたいだ。

「明日が楽しみだ」

　晴れます様に。