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まだ、好きじゃダメか?
和樹side
晴れ渡る、朝の空のもと…。もどってきた…。
3年ぶりに、この町にもどってきたんだ。
あぁ、夢羽に会いたい。
俺、西野和樹は、
夢羽の元彼。
俺の引越しがきっかけで別れた。
まぁ、その別れ方が問題だったんだ。
あいつを悲しませたくなかったから、俺はわざと夢羽に嫌われることをした。
けど、こっちにもどってくると決まって、
一番会いたいと思うのは夢羽で…。
夢羽は今好きな人がいますか?
俺は、まだお前が好きだ。まだ好きじゃダメか?
君に、今、とても君に…
会いたい。
「かず…き?」
そのとき、ふいに後ろから声がした。
「え?」
「和樹なの…?和樹だよね?」
この声、見なくても分かる、俺の愛しい人の声。
「あぁ、そうだよ…夢羽。」
ゆっくりふりむくと、そこには、
すごくきれいになってた夢羽と…
知らない男が3人。夢羽をかこうように立っていた。