お義姉さん、かっこよすぎます…!
お義姉さん、カッコよすぎます…!
私には、憧れの女性がいる。
夫のお姉さんだ。
彼女は、確実に元ヤンか、それに近い何かだったと思われる。
夫は学生時代、
「お前、『お義姉さん(実名)』の弟だよな?!」
と後ろから声をかけられ、振り向きざまに顔面を殴られ、鼻を骨折したと言う。
夫に罪は何もない。
夫はただの真面目な中学生だったのに、お礼参り的なやつで骨を折られた。
当時は学校も荒れに荒れていたらしい。
…が、このエピソードで、どんなにお義姉さんがヤンチャだったか察せらる。
そんなブイブイ言ってた(であろう)お義姉さんも、結婚して娘ちゃんを産んでからはすごく丸くなった…と思いきや…。
娘ちゃんが赤ちゃんの時は旦那さんに不満も多かったようで、私の前でブチ切れて、
「緑の紙(離婚届)持ってこいよ、コラァ!!」
と旦那さんに食ってかかっていた時があった…。
その時の般若の形相が忘れられず、私は、
(もうこの人、絶対怒らしたらあかん人ですやん…。)
とビビりまくっていた。
でも、ビビる必要なんてなかった。
お義姉さんはいつも、
「鰹節が来るとみんな喜ぶから、義実家にいつでも来てね!」
「夫婦喧嘩したら、こっちに来ればいいよ!」
と味方になってくれた。
私と夫は親族婚だ。
要は血が繋がっている。
だから、義実家の人々とも物心ついた時から仲良くさせてもらっていたし、子供の頃から一緒に遊んでるし、可愛がってもらっていた。
夫は、5歳の頃、おぎゃーと生まれたホヤホヤの赤ちゃんの私を見て、一目惚れし、
「なんてかわいい赤ちゃん!」
「このことけっこんする!!」
と決心し、私に似合うような男になるため、自己研鑽に励む人生を選んだ。
私はというと、蝶よ花よと育てられた…とまでは行かなくとも、大事に育ててもらった。
だから、それなりの常識は身についているはずなのだが…。
この夏、日帰りで義実家にご挨拶に伺った。
私はお義母さんとおしゃべりしていたが、突然、お義姉さんがつかつかっとやってきた。
そして、
「私さぁ、旦那の実家とかいって、何もしない嫁とか嫌いなんだよねえ!!」
と言った。
まさに座ってお話してるだけの私のことか?!と思い、あわあわしていると、お義姉さんは、私の夫の方を向いて、
「おめーのことだよ!
なんで自分の母親の相手、鰹節(嫁)にさせてんだァ?!
お前が話し相手になれよ!!」
と夫を一喝したのだ…!
お、お義姉さん、かっこよすぎます…!!!
ちなみにその時、夫はマッサージチェアに座って携帯でゲームをしていたのだ。
そりゃ、怒られもする。
だって、せっかく帰省したのだから、両親の息災を確認したり、足りないものがないか確認したり、短い滞在時間の中でやることは沢山あったのだ。
それを彼はサボっていて、呑気にゲームしていたのだから、それは怒られる。
お義姉さんは、そういう細かな配慮に長けた人で、ものすごくよく気がつく。
にしても怒り方怖かったけど、なんて頼もしい。
しかも、怒ったあとも場の雰囲気が悪くならないようにちゃんと冗談を言ってくれ、フォローしてくれた。
一生ついて行きたくなるお義姉さんです。
一生頭が上がりません。
お義姉さん、かっこよすぎます…!