あめのひ
「はれのひ」というのをあなたはご存知でしょうか。簡単に言えば例年その日はよく晴れになる日で全国的には11月3日や12月24日がよく晴れるそうです。
しかし、私の故郷での「はれのひ」は梅雨のあけた8月初頭のとある日でしてその日は本当に雨が降らないんです。大学進学のために家を出るまで住んでいましたが雨が降ったのはたった1日でした。
雨降ったらもう晴れの日じゃないやんて思うかもしれませんがその日が特別だったんです。私の友人もその雨の日に……
聞きたいです? わかりました。ここからは自己責任でお願いしますよ。
私の故郷では「はれのひ」には続きがありまして、「はれのひ」に雨が降ったら外には出るなって言われているんです。「あまのいさま」にさらわれちまうぞ、何て子どもの頃には聞かされてました。実際に私が体験した時は町じゅうのお店が休みになって、当時私が通っていた学校も臨時休校となりました。
それくらいに私の故郷では浸透している話で当然のように守られている話でした。
ただそういう話こそ反発したくなる奴はいるもんで私と友人がまさにそれでした。そういう年頃だったと言えばそうなんですが大人に隠れて遊びに行く計画をたてていました。
しかし、当日になって私は熱を出してしまって待ち合わせ場所に行くことができなくなってしまって。
そうしたら待てど暮らせど姿を見せない私にしびれを切らしたみたいでその友人から電話がかかってきたんです。
友人はどうやらまだ待ち合わせ場所近くにいるみたいで私が熱を出して倒れていることを話すと外の状況を話してくれました。
町を歩いている人はいなくて人の気配が一切なくて解放感がすごいそうでした。
しばらく他愛もない話をしていたのですが友人が突然声をあげたんです。
「おい、何だ、あれ? 青い、光? 何か……きれいだな……」
そんな声と共に友人からの電話が切れました。誤って切ってしまったのか、それとも何かあったのか。私がしばらく待ちましたが電話が再びかかってくることはありませんでした。
私はその事が気になりましたが熱で辛かったこともあり、私はそのまま眠りについてしまいました。
そうして私が目覚めて聞いたのはその友人が行方不明になったという話でした。
大人たちによってくまなく捜索されましたが結局友人が見つかることはありませんでした。
私は友人からの電話については誰にも話すことはできませんでした。私たちの計画が知られたら怒られるのは明白でしたから。
友人が見た青い光とは何なのでしょうか。その光が友人を連れ去ったのでしょうか。それとも本当に「あまのいさま」がいたのでしょうか。
残念ながら友人に一体何があったのかは知りようがありませんでした。
その事があって私は遠くの大学を受けて故郷を出たというわけです。
「電話の話を他にしなかったのは正解だったな。そうでなければ次の標的は君になっていただろうね」
彼の話にそう返すと不思議そうな顔をされた。知らぬが仏という言葉をあるのそれ以上は言わないでおいた。今さらどうこう言ったところで意味はないからね。
君も雨の日に出掛けるときは一人で出かけるのは控えるといい。次にいなくなるのは君、かもしれないからね。
以上が私が考えた水を題材にしたホラーになります。一応意味がわかると怖い話風にもなってます。さてあなたは気付けますか?