1,傭兵退役
新しく書いてみました。
自信無いですが、よろしくです。
「よく12年間、傭兵を務めたな。A」
「いえ、少佐より与えられた任務をこなしていたら12年が経っていただけであります!」
「はっはっはっ…。そう謙遜しなくても良いのに」
12年前。俺は日本の中学を卒業してすぐにアメリカに渡り、海兵隊として最年少で入隊した少年だった。
その後、約10年ほど海兵隊として勤務したあと当時から仲の良かった少佐が新しく傭兵団の指揮を任されることになったので、俺もついて行き傭兵団の一人となった。
その頃から考えると日本を離れて約22年間が経っている。そして、俺は今……満28歳の青年だ。
思えば、日本の高校や大学に通っていないが…まぁ、ニートではない。
「それで? 今後はどうする気だ?」
「はっ! 今後は、故郷に戻ろうかと思っております」
真面目に人が答えたと言うのに、笑いを堪えきれなくなった目の前にいる大佐が、笑い始めた。
「--ククク……、なぁ。そろそろ、敬語はやめたらどうだ?」
そうだ。俺と目の前にいる元少佐は、仲が良い。だから公の場以外では普通に同期ということも相まって、タメ口で話している。
「そ、それも、そうだな……」
「あぁ。ここは俺の私室だぞ?」
「いや、すまん。警戒していた」
「あ、はっはっ!」
それから、俺たちは雑談して今度アメリカに来たら飲もうという約束だけをして俺は、大佐の私室を出た。そして荷作りをし終えて建物を再度見ることなく胸を張って門を出た。