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私兵偽造でございますか?

優は食器を直し終えてパタパタと近寄り

「すごーい」

あの時の精霊さんに似てる

と告げた。


秀美は優の後ろに立ち

「信じ…信じ…たくない…が…」

目の前で見せられると

「あぁあぁ」

と眉間に指を当てつつ浮き上がった女性の姿をした煙をジト目で見つめた。


リリアが初めて現れた時に黄色い煙の女性の中に映像が浮かび情報屋の監禁場所が分かったのだ。


魔法など、ありえない。

有り得るはずがない。


だが。

だが。


赤い煙の女性の中に映像が浮かび上がった。

それは駅の売店で一人の男が一万円札を出してタバコを買う映像であった。


リリアはそれを見ると

「この箱のような場所は何なのでしょう?」

王…いえ、秀美さまの知っている場所なのでしょうか?

と呟いた。


秀美は目を細めて

「並べられた新聞や店の広さ、それに煙草の位置に垂れ幕…間違いなく駅の売店だ」

と呟き、消えていく女性の姿を見ながら腕を組んだ。

「その映像が俺に関係しているとすれば捜査二課の仕事のことだな」


そう秀美は警察庁の捜査二課に所属している。

所謂、経済財政犯罪を主に担当している部署である。


企業犯罪を始めとした詐欺や脱税、背任などだ。


秀美はそう考え

「恐らく、紙幣偽造か」

と呟いた。


リリアは不思議そうに

「私兵偽造?」

我が魔力で兵士を作り他の国に送り込むというのですね

「…情報収集ということでございましょうか?」

と呟いた。


…。

…。


秀美はいやいやと目を細め

「違う」

と答えると

「そんな国際問題になることを一介の刑事である俺がしてどうする」

とビシッと否定した。

「確かに国際問題に関わることはあるがそれは…」


そう言いかけてはっと我に返ると咳払いをした。

思わず斜め上の話過ぎてまともに答えかけてしまったのである。


優は笑顔で

「リリア、明日僕が学校から帰ったらお買い物に行こう」

その時に説明するからね

と告げた。


秀美は優を見て

「ん?」

彼女を連れ出しているのか?

と聞いた。


優は頷き

「だって、外に出ないと分からない事沢山あるよ?」

それに一日中家の中じゃリリアも退屈だよ

と答えた。


秀美は腕を組み

「確かにな」

と言い、ちらりと彼女を見た。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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