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リアルチートと、極振りな友人達 〜運営を困らなせる噂のアイツら〜  作者: 暁 龍弥


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感覚の慣らし⑮ ― 世界会議、戦争宣言、そして“裏切りフェイク第二段階”

王都フラウリア 西翼大広間。

天井は高く、巨大な円卓が中心に置かれている。


着席するのは――


・プレイヤー王国アストレア代表

・巨大ギルド《アルカ・フロンティア》代表

・影組織《黒曜連盟》の仮面

・NPC国家連盟の各国使節

・宗教勢力《賢者の霊廟》の祭司

・独立ギルド連合

傭兵組織アイアンフォージ

・中立自治都市の議長

・そして王国フラウリア国王


全勢力が席に揃っている。


普段なら絶対ありえない顔ぶれだ。

戦争でも滅びの危機でもない限り、

“このメンツが同じ部屋に揃う”なんてことは起きない。


その中心に――


俺たち四人が立っていた。


カイは腕を組み堂々。

レイナは緊張しつつも笑顔。

レンは警戒と集中を併せ持ち。

俺は音を聞き逃さないよう静かに立つ。


会議は、国王の一言で始まった。


「議題は一つ――

 《深淵シンエンと三戦士の扱いについて》」


空気が張り詰めた。



最初に口を開いたのはアストレア。


「我々は、深淵殿の自由を尊重しつつ、

 保護と後援を申し出る。

 世界戦争を避けるためにも必要だ」


すぐにサラ(アルカ・フロンティア)が返す。


「保護?後援?それは支配の別形でしょう?

 力を一つの国家が独占すれば、他国は恐怖で震える。

 それが“平和”だと言える?」


影組織の仮面が割って入る。


「互いに奪い合うなら――いっそ隔離すべきだ。

 深淵が誰のものでもないならば、争いは起きない」


宗教勢力の祭司が穏やかな声で続ける。


「神に選ばれし者を“所有”するのは愚行。

 調律者は世界の中心ではなく、均衡の要。

 干渉しすぎれば世界の破綻を招く」


大広間の熱が一気に上がる。


国家、ギルド、影、宗教――

全員が“正義”を語っている。


だが実際は――

全員が、それぞれの形で“俺たちをほしい”だけ。


そして議論はやがて剣呑へ。


アストレア「調律者を王国が保護すべきだ!」

サラ「力を独占させない!私たちが管理する!」

仮面「管理そのものが危険。排除も視野に」

祭司「排除は世界崩壊を招く、愚か者ども」

傭兵長「だったら金で雇えば解決だろ!」

自治都市「いや、そもそも誰の所有でも――」


声がぶつかり、怒号が飛ぶ。

円卓の魔術結界が震えるほどの怒りの音。


その渦中、王が俺の名を呼ぶ。


「深淵シンエン――

 貴殿自身の意志を、今ここで明言してくれ」


全勢力の視線が俺に突き刺さる。


アストレア

アルカ

仮面

宗教

独立勢力

王国

その他無数の国家・組織


皆が同じ願いを抱えていた。


――“自分たちを選べ”。


(違う)


胸の奥から、冷たくて静かな何かが浮かぶ。


調律とは、

“選ばれること”ではなく、

“選ぶこと”のはずだ。


だから俺はわずかに微笑み、


「決めている。

 俺は――どこにも属さない」


円卓の空気が凍った。


アストレア「……我々を敵に回すと?」

サラ「私たちを拒むの?」

仮面「選択肢を捨てるのか?」

祭司「孤高は死の音だぞ?」

傭兵「所属しねぇ奴は戦場の餌だ」

自治都市「中立の維持は不可能だ」


声が畳みかける。


だが俺は、静かに続けた。


「属さないと言っただけだ。

 敵になるとは言っていない。

 味方にもなるとは言っていない。

 必要なら力を貸す。

 必要なら止める。

 “誰が正しいか”じゃなく、

 “世界が楽しいか”で選ぶ。」


数秒の沈黙。


そして――空気が、確実に変わった。


レイナが優しく笑って寄り添う。


「うん。ハクアくんは、そういう人だよね」


カイは豪快に笑う。


「世界の中心?ハクアが望むわけねぇだろ。

 俺ら4人で遊ぶのがメインなんだよ」


レンは静かに宣言する。


「誰にも依存せず、誰も依存させず。

 “対等”でいる。

 それが俺たちだ」


会議場全体の旋律が乱れ、

視線が揺れ、

心が大きく動き――


世界通知が降りた。


【重大イベント更新】

《深淵ルート分岐条件達成:

 “国家所属なし/敵対なし/独立確定”》

《四人の選択が世界均衡の中心として扱われます》

《勢力間戦争フェーズが開始されました》


全勢力が立ち上がった。


★国家 ― 調律者を守る派・排除する派に分裂

★ギルド ― 奪取派・同盟派に分裂

★宗教 ― 崇拝派・封印派に分裂

★影 ― 奪取阻止派・観察派に分裂


均衡が音を立てて崩れる。


戦争が始まる。


だが――それでも静かに笑った。


「なぁ、リアチー」


カイが俺の肩を叩く。


「世界がどう騒ごうがよ、結論ひとつだろ?」


「“好きに遊ぶだけ”だろが」


レイナが笑って頷く。


「うん!世界に振り回されるんじゃなくて、私たちが冒険するの!」


レンは冷静に武器を構える。


「ここからが本番だ。

 敵でも味方でも――戦う価値があるなら歓迎だ」


4人は円卓を背に――

誰にも跪かず、

誰にも属さず、

ただ並んで立つ。


その構図を見て、

全勢力は理解した。


四人は誰のものにもならない。

だが、四人が“選んだほう”が世界を制す。


【世界戦争フェーズ開始】


鐘が鳴り響き、

世界が――狂喜と混迷へ突入する。


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