表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
182/318

秘密を告白、になるのかな・3

 クリスティナはフレイヤとレイが見交わすのを眺めた。

これは質問係を決めようとしている、ピンときた。


 子供にも目や耳はある。自分の役に立つことを、小さな子から聞き出そうとする大人はいるもの。

「お調子にのってペラペラ話すのは愚かな子のすることです」と母に繰り返し言われたものだ。


 でもフレイヤお姉さんとレイのはそんなのじゃないし、ふたりが知らないことで私が答えられることは教えてあげたい。

それは「愚か」ではないと思う。だからクリスティナは静かに待った。



「ティナちゃん、傷つけようという気持ちは少しもないの。でも私と話していて嫌な気分になったら、お顔に出してね。すぐに止めるから」


ほら、お姉さんはこんなに優しい。


「大丈夫、昔のことだから。それより覚えてるかどうかが心配」


「昔のこと……」

レイがショックを受けたかのように呟く。


「ティナちゃんと私達では時の過ぎる感覚が違うのよ。子供の頃は半日がすごく長かったのに、私なんて今はお出かけの支度をするだけで終わってしまうもの」



 それはさすがにウソでしょう。クリスティナの思いとは別に、レイは「確かに。ちょっと雑事をこなしたつもりが昼を過ぎるのはしょっちゅうだ」と納得した様子をみせる。

 子供が大人になるまでより、大人がおばあちゃんになるまでが早いみたい。



「マイルスさんについてなのだけれど、そのええと、ティナちゃんのいたお家に遊びにいらしたりはしなかったのね」

「城砦にお越しになったって、私は聞いたことない」


 気を遣ってくれて嬉しい。でもあそこは「お家」と呼ぶ感じじゃなくて、やっぱり「城砦」。拍子抜けしたお顔のお姉さん可愛い。同じことをレイも思っているはず。



「私の知らないうちにいらしていたかも。でもマクギリス伯爵家には『有事に備え本家一堂に会せず』という御家訓があるから、そうなるとご弟様は城砦に来られない」


 お独り身のうちはご弟様も分家じゃなくて本家の一員だ。



 レイが不信感を漂わせているのは、ルウェリン家の家訓とかけ離れているとか?

それとも「なんでそんなことを子供が知っているのか」と疑っているのかは、不明。



「あ、思ったより私がお利口でびっくりしてる」


 ぴったりな理由を思いついたら、口に出してしまった。


「クリスが賢いのは知っている」


 むすっとした言い方でも褒められたのは嬉しい。我慢しても、うふんとしちゃう。



「ごめんなさいね。お手紙で、ジェシカさんはティナちゃんの育てのお母さんって聞いたわ。ティナちゃんの実のご両親は……」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ