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一章三十項 アルノ


 勝ったのか……。

 一応は、勝った。いや、勝ち負けとかはどうでもいい。なんとか、最悪の結末は回避された。

 安心したい気持ちもあるが、正直、嫌な後味ではある。

 何も得たわけじゃない。魔人の死体がいっこ増えたぐらいだろう。


 マゼスは死んだ。彫像のように、立ったまま、枯れるように、項垂れるように。

 最後に僕が本当の兄貴では無かったことに、気づいてしまったらしい。あるいは、本当はどこかの時点からずっとバレていたのか。

 今となっては、知りようもない。


 僕もどうやら不味そうだ。

 

「……だ、誰か」


 エトルを助けてくれ。

 声がもう出ない。彼女には、今すぐ止血が必要だ。


 眼の前の光景がぼやける。

 流石に、この死に方も怖いな。


 まあ、いい。

 僕にしては、結構頑張ってやったほうだ。


 次のアルノが、きっと新しく頑張ってくれるだろう。


 ふわりとした感覚が、身体を包み込んだ。

 この星の重力に引かれ、大地の底へ落下するようだった。



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