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クラス転移した世界で使えない僕は追い出されました。(仮題)  作者: kashizaki
第1章ーーお人好し追放されるーー
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第2話〜お人好しは王国の危機を知る〜

「「「「「御門(君)!?」」」」」


な、何ですか皆さん。って、ここどこ?


「よくぞ来た勇者諸君。我はこの国、モルトフォルト王国の国王レーテリア・モルトフォルトだ。」


ザワザワ、、、


みんなパニックになってる。そりゃそうだ。急に名乗られても・・・。


「嘘でしょ、遅刻後2分で来るなんて。」


「こんなパターン無かったぞ!?おいどういう事だよ御門!」


いや、元也たちガン無視じゃん!?


「お、女の子に風船を取ってあげたら僕が着ている制服を見て、家が学校に近いから自転車貸してあげるって言ってくれたんだ。」


それでも遅刻しちゃったけど・・・。


「じ、自転車だと・・・。嘘だろ、俺がそんな可能性を考えていなかったなんて。」


「嘘だわ。私が御門君を一番理解しているつもりだったのに。こんな事じゃ周りのあのビッチ共と生きる価値が一緒じゃない。」


えーっと、クラスの友達をビッチ呼ばわりするのは良くないと思うな真矢さん。


というか、これって異世界転移ってやつでしょ!?僕が隠れて趣味にしているライトノベルの世界に僕が入るなんて!


「夢みたいだなぁ。」


「そろそろ落ち着いただろうか。今回は本当に申し訳ない。我らが勝手にした行いで、君たちを無理矢理呼び寄せてしまった。すまない。だが、聞いて欲しい。この王国は今、強大な強さを誇る魔王と、その魔王軍に攻められている。悲しい話だが、魔王が攻めてきてから一年。たった一年で、国民が300万人死んだ。これはこの国の国民の約半分だ。このままではあと半年ももたずにこの王国は魔王の手で滅ぼされてしまうことになるだろう。」


「だから、そうならない為に私達を呼んだということですか?」


「そうなる。お主が、勇者達のリーダーでよろしいか?」


「私は勇者じゃありませんし、この子達のリーダーでもありません。私は教師です。佐藤奈美と言います。王様、そうなると、私たちはこれから戦いに無理に出されるということでしょうか。」


そ、それ聞いちゃうか。王様凄く言いたくなさそうにしてるし。


「そうなる。勇者として召喚したのだから、そうなって当たり前だろう。不味いか?」


「不味いも何もなんでそんな聞き方になるのか理解に苦しみます。」


確かに今のは少し嫌な感じがした。この僕達が召喚されたホールから見える外の国民は明らかに疲弊していて国王様からも僅かながら心労が伝わる。だけど、それは全て自分の為のような感じがした。僕たちには視点入れていないかのような。


そう思っていると、国王のそばに居る側近らしき人が声を荒らげた。


「国の為に死ぬ事が嬉しいと思わぬのかこの腰抜けめ!」


そして、その言葉で察した。この人たちは僕達を()()()()だと言うことを理解しきれていない。


今のでみんな本当に腰が抜けてしまったのか、女子は涙目、男子は黙った。

奈美先生も、流石に驚いて固まってしまっている。


「バーランド!勇者達を怖がらせてどうする!?

・・・はぁ。これでは今日は我らの言葉を真に信じてもらえるのは難しそうだの。誰か、勇者達を部屋に今日は案内してやれ!」


「「は!」」


そう国王様が言うと同時に、恐らくここ王室の幾つもあるドアの一つからメイドの女性と50代ほどの執事さんが出てきた。


「勇者の皆様、お部屋にご案内致します。」

「どうぞ、こちらへ」


ん?なんか、今、男子の何人かの鼻が垂れたような気がしたが、気のせいだろう。


「どうやらお話はまた明日になりそうなので、2年B組の生徒はみんな部屋でそれぞれ時間を過ごしてください。」


先生も、やれやれとそう言ったので、同級生のみんなは、メイドさん達と共に歩いていった。


「御門君?何してるの?」


「あ、先生。僕ちょっとおトイレに行きたいので、場所を誰かに聞きたいし残ります。」


「分かった。気をつけなさいね。ここはどうやら信じられないけど異世界で、外国に来たようなものなのだから。」


「はい!」


そうして、先生もまた生徒と共に先に部屋に向かった。


「トイレとは分からんが、尿意をたす場ならあっちだぞ?」


あ、国王様聞いてたんだ。


「確かにそれは後で行きますが、少しそのバーランドさんに言いたいことがあるので言わせてもらってもいいですか?」


「・・・俺がなんだ?」


強面風の少し中世の顔をした青年のようで、国王の隣にいるということは、それなりの位の高い人なのだろう。もし、何か粗相を犯したら僕の首が飛ぶかも知れない。だけど、どうしても気になっていることがあった。


「僕があなたに聞きたいのは先程の先生との話の続きです。」

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