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自称聖者のクズくてニューゲーム  作者: マルタヒノキ
ダーサイドが生まれるまで
5/6

最悪の決断と「ハンバァァァァァァアァアーグ!」


あの日からどんどん時間は進んでいった。

学校に行かなかった俺は、家でダラダラしながら特に悪さなどせず堕落した生活を送っていた。

そしてあんなに大人気なかった兄も年齢を重ねるごとにまともになり、今では優しいお兄さんだ。

俺はプレイヤーの為、病気や生活習慣病などは無関係である。


まだ不完全なステータスで余計なことをして死にたくなかった俺は、食って寝て、遊んで寝ていた。


勉強などいう無駄な事はせず、金にモノを言わせて集めたレシピを元に薬品を作るなどの趣味の事はしていた。



一般には知られていないが、ここ魔法ギルド本部兼総師宅の地下には巨大空間があり、死んだダンジョンを利用してとても非人道的な事が行われている。


人体改造や、薬品の効果を確かめる実験、拷問、素材の回収…etc


たまに、市街の人間や学校の生徒が行方不明になるのは、貴重な種族故の素材回収のためだ。

魔法ギルド直営の孤児院などもあるがそこは、育てきると奴隷か素材か種馬にしてしまう為、一部関係者から人間牧場とな名が付けられていた。


なんで俺がこんなことを知っているかといえば、ギルドの闇…つまり裏の総師になって欲しいとのことだ。

もう今年で15歳とのことで、裏の総師を任す前提として自分の部下を一から集めろと言われた。


本当に面倒くさいが、渋々集めに行くことにした。





●◆


せーのっ!


「うおぉ!人生初の外だぁ!まぶしぃぃ!」



はい、こんにちは

生まれてからずっと引きこもりだったレイルです!


今はボロっちいロープに真っ黒に汚れた杖を持って歩いています。


親が言うには、金も装備もなしで一から全部集めるのってロマンだろ?


って言われました…

はぁ〜面倒クセェ


アホみたいにデカイ魔法ギルドの土地を抜け門をくぐると顔を知っている門番さんに敬礼された。


ちなみに現時点での俺の装備を RPG的に表すとこんな感じ


○〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜○

レイル Lv 462

job 斥候

頭 汚れたフード付きロープ

上半身 汚れたフード付きロープ

下半身 見習い魔法使いのズボン

足 なし


武器 汚れた木の棒

所持金 0G

持ち物 ほつれたバック

○〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜○


レベルが全盛期に戻ったいがい何もない。

古き良き勇者だって薬草くらい貰えるじゃん!ましてや右手にある黒い杖は杖でさえない。


極め付けは裸足


おい!バカにしてんのか?


くそっ!クソが!ーーーそう悪態をついていると肩がぶつかった。


「ってぇ「貴様ぁぁぁぁ!何処見て歩いてんだコラァァァ!」


俺は思いっきり怒鳴りつけながら相手の胸ぐらを掴むとこちらに走ってくる馬車に向かって突き飛ばした。



ーーばしゅっ!



男はありとあらゆる関節があらぬ方向に曲がりながらはねられた。

馬車は何も気にすることなく……それも騎士と見られる男をひき逃げしていった。


「だ、大丈夫かぁ!お、おい」


俺は呼びかけるが意識がない。

どっどうしよう


あ!そうだ!心臓マッサージだ!


男に跨り思いっきり心臓に向けて押した。



ーーーめきょっ!


Lv462のステータスが彼にとどめをさした。

腕は地面まで通り抜け赤い華を咲かせてひとりの命が失われた。


俺は何事もなかったように立ち上がると、手に持った麻袋にそそくさとドロップ品を入れ、唖然とする野次馬どもを押しのけ街へ繰り出していった。


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