第二話 アソシエイト。
今後重要な人物が早くも出ます。
―第二話―
アソシエイト。
艦が航行を始め、数日が経った。リオら新しいクルーも、打ち解けてきたみたいだ。だが、現在は戦時中。いつアソシエイト旅団と戦闘になるかわからないのだ。そんなことを考えていると、
「キャプテン! 前方にアソシエイト旅団と思われる軍勢! 数機のGAを確認。攻撃、来ます!」
「迎え撃て! こちらもGAを出す! 出撃準備だ! 」
悪い予感というものは、当たってしまうものだ。あの時、レオンに一言でも言っておけば… いや、あいつはそんなことお構いなしに出撃しただろう。さすがに今回はリオを同じ目に合わせたくない。そう思いながらもジョーは指示を出す。
「リオ、わかってはいるだろうが、油断はするなよ?」
「はい! リオ・グランデ、ハノーヴァー、出撃します!!」
現在主流となっているGA、ハノーヴァーが敵機の元へ飛び出す。
「メロヴィングとノルマンも出せ! リオを援護しろ!」
続けて数機に出撃を命じる。戦闘が始まる。
同時刻、アソシエイト旅団軍艦、ヴァ―ヴァリアン。
「ボス、地球連合の軍艦です。」
「モニターに映せ。 …ツヴァイ・レイボルトか。GAを出せ、沈めてやれ!」
ボスと呼ばれたこの男、アソシエイト旅団のトップ、ミラン・ウォーレン。その素性は一切謎に包まれており、はたしてミラン・ウォーレンという名前も本名かわからない。統一戦争後、反対勢力の残党を一つにまとめあげ、再び戦争を仕掛けた張本人である。
「ボス、私にも行かせてください。」
「マリアか。よかろう。」
自ら出撃を志願した彼女は、マリア・F・レーヴィ。リオと年齢はほとんど変わらないが、旅団の実力者である。生真面目で堅物な面がたまに傷ではあるが。
「マリア・レーヴィ、セルデューク、出るぞ!!」
「マリアは行かせて、あたしは行かせてもらえないのかしら?」
気怠そうに歩き、妖艶に話す彼女は、テス・ラーゲット。好戦的かつ危険な人物である。
「テスか、…好きにしろ。」
「そう来なくっちゃ。」
「テス・ラーゲット、ヴァルダナ、出るわよ!! 素敵な悲鳴、聞かせてね。」