【五日目】
やっぱり更新します。
今日は叩き起こされた。無論堕天使に。しかし、何かがおかしい。私が跳ね起きたと同時に頭に鈍い衝撃が伝わった。鮮血と、堕天使が「何か」を持っているのが見えた。しかし、私にはそれが何か考える時間などなかった。何が起きたのか? 落ちたのだ。そう……意識が。
再び目を覚ますと、5分の時が過ぎていた。上を見ても何もない。恐る恐る半身を起こすと、右側に「何か」が見えた。オペラグラス。確かそういったか。双眼鏡ではない。望遠鏡でもない。堕天使曰く、本来オペラグラスというのは貴族が使うものだったので、神という高貴な立場にそぐうのは双眼鏡や望遠鏡などではなくオペラグラスだそう。
手に取って眺めてみれば、本体は陶器で出来ている。どうでもいいが施釉が少し適当だ。厚みにムラがあるのが見てとれる。とりあえずそこには目をつぶって他の所に目を向けた。花の装飾があって、ぱっと見ではとても豪華な印象を受けた。しかし、それもよく見てみればディテールは雑。そして、ジョイントにはサファイアとルビーがあしらわれている。だがくすんでいて、宝石にはならない様なクズ石を研磨したのが隠しきれていない。神に使わせるにはあまりに粗末な品だ。バカ正直にそれを言うと、堕天使の右手がわなわなと震えているのが見えたので、私はオペラグラスを引っ掴んで逃げ出した。
というか逃げている。ここまでの内容は逃げながら書いた。まさしく走り書きだが読めればいい。寝る前に書いてありのままの事を書けないよりはマシだと信じている。ああもう腹が立つ。大広間までの廊下が恐ろしく長い! 一本道だったらすぐ捕まってしまうじゃないか! ちらりと後ろを見ると、堕天使が走りづらそうに追ってくるのが見えた。ざまあ見やがれ。そんな天使装束を着ているからこうなるのだ。あっ、こけた。
逃げきるのは余裕と見た。少しペースを下げよう。息切れしたように見せかけるのだ。そしてもう一度後ろを__最もらしく辛そうに__見る。
あれ、居ない。立て篭られたああ!
ちょっと今日は、もう日記を書く気にもなりません。ゴメンネ。その代わりと言ってはなんだけど丁寧に書くので許して下さい……誰が読んでるのかしらないけど。はあ困った。これからどうしよう。どうなったかは、明日の日記で。
現在テスト期間につき、恐らくテスト前の更新はこれが最後になります。次回更新予定は約二週間後です。※多少前後する可能性があります。