【三日目】
天使サイドは別小説にまとめるつもりです。
今日は自発的に目覚めた。いや正しくは、起こしてくる相手がいなかったから自発的に起きた。そう、朝起きたら堕天使の姿がなかったのだ。いればいるで嫌なものだが、朝から居ないとさすがに心配になった。そのまま待っていても一向に来ない。探してもいない事に私の良心が呵責しだした頃、私は部屋を出た。
向かうは大統神の居る大広間。全ての天使の動きを把握していれくれよと思いながら、真っ赤な絨毯の上を歩く。確か初日に堕天使が私に言った事だが、私の部屋は他の神と比べてもかなり大広間に近いらしい。しかし、その割には大広間までの廊下はかなり長い。廊下の両脇にある神の部屋を、2、30個ずつは通過したであろう時、大広間が見えた。
果たして奴は居た。人の心配をよそに大統神と談笑しているかのように見えたのは一瞬。実際は、大統神と話していることは話しているのだろうが、動きはまるでロボットの様に滑稽なほどぎこちなく降る舞っていた。何かしらの撮影機器を持っていれば、それでこの様子を撮影して同僚の神にでもバラしてやるぞと脅してやれるのだが、生憎そんなものは持ってなかった。部屋を探ってみるなんて事もしなかった。理由は勿論、この作戦は神にあるまじき下劣な行為であるからだ。決して部屋が遠かったから億劫になってやめた等という理由ではないぞ!
堕天使の無事を確認し、この状況は私にはどうしようもない事も悟ったので私は部屋に戻って来た。自分が寂しがり屋だとは思わないが、一日中堕天使がいないというのは思ったよりも寂しいことだった。
それじゃ、おやすみ。