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【一日目】

 起床とともに私は説教に逢った。新しいタイプの起き攻めに。そして、それをしたのは堕天使。昨日の夜の足音はこの堕天使だったらしく、日記が開いていたから思わず見てしまったと弁解する。だからといっていきなり文体が砕けすぎだのあーだこーだと言える立場に君は無いのだよ堕天使。ちゃんと仕事をして下さいと言われても、何をすればいいのか言っていないのは堕天使の方。

 ベッドの寝心地が思ったより悪いとか床が冷たくて歩くのを躊躇してしまうとか床の大理石は人工のものに違いないとか部屋は狭いしセキュリティはなってないとか……そういう事を感じるがままに書けばどうせ説教だ。何を書けばいいのだね堕天使君? この身の程知らずに私との力の関係を思い知らせるため、高圧的に訊いてみた。気圧されました。負けました。何だか鼻が痛いです。しかも偉大なる大天使アイゼルザック様は私めの質問に答えてくれませんでした! 質問攻めにするとか書いてたけど実際そんな事してたら公務に支障をきたすから細かく訊けだとか抜かして……失礼。ついつい感情が昂ってしまった。か、神にあるまじき言葉の乱れをしてしまい誠に申し訳ございません……。敬語って疲れるね。

 今日は訳の分からない書類を読んだり、他の神のところにぺこぺこ挨拶回りに行ったりだった。そんな儀礼的で面倒臭くて眠くなる事を日記に書くと、書いている側から私も寝そうになるので省略。

 大統神には、日記は読まれるという事を踏まえて書きなさいとにこやかに言われた。さては堕天使の野郎、手を焼いてるとか愚痴を大統神に言ったんだな? そうに違いない。

 あーあ、今日も何もわからなかった。神になった理由も仕事も、日記を書く理由も。というか、日記が読まれてるのは分かったけど、堕天使以外は一体誰に? そこの読んでる貴方、一体貴方が誰なのか、あとついでに感想も、教えてくれません? 生前日記なんか書いた覚えがなくて、これでも苦労してるんでね。

 おっと失礼。定刻のよう。昼型の神はもう寝ろと。神でも丸一日公務を集中してやり続けるのは無理なんだってさ。俺……私はまだ神らしい事は全くしてないけど。そう、私は今のところ下界の民と同じ様な生活をしているのだ。それにしても、彼らはこんなに堅いベッドで寝ているのか?

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