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不幸の成り方

作者: 岡野優人
掲載日:2026/04/18

家族が嫌い。

 友達が嫌い。

 待ちゆく人々が嫌いだ。


 昔はそうでなかったはずだ。

 東北のごく平凡な家に産まれた私は、何不自由なく育った。

 

「優しい人になってほしい」

 そう願いを込めて「優人ゆうと」と名付けられた。

 

 ウザイくらい元気な母と、優しくまじめな7つ上の兄、少し自己中な4つ上の姉。

 3人で暮らしていた。

 

 父は私が生まれてすぐに単身赴任が決まったらしく、年に数回会う程度。

 一緒に暮らした経験はなく、あの人を「父親」と認めたのは中学生ぐらいからか。

 そのため、私はママっ子だった。


 幼少期は、父親と一緒に暮らしていないことを理由に評価されるのが嫌だった。

 周りの顔色を窺い、偽りの笑顔と慣れない敬語を使った。

 小学生の時には、友達の親に手を振る同級生を横目に私だけ会釈をしていた。


 それでいいとおもっていた。

「○○君のママが、優人君は礼儀がいいって褒めてたよ!」

 母が、私が褒められたことを嬉しそうに話す姿が好きだった。


 「母に認められている。

 母が自分のせいで悪く思われてない。

 父親がいないことなんて関係ないんだ。」

 そう思えた。


 そのまま大人になり、大学進学をきっかけに県外に出た。

 大学に出ても、周りは甘えたやつばかりだった。


 実家に寄生し。

 親に買ってもらった車に乗り。

 私利私欲のために授業は欠席。

 バイトした給料も自身の欲のままに浪費。


 私は人を見下していた。

 人を嫌いになっていた。

 いや、自分の中で、差別をしているだけだ。

 

 あぁ、私はなんて最低なんだろう。

 こんなのは優しい人ではない。

 うらやましいだけなのに、それを素直に言えない。

 自分が正しい、自分が偉い、自分を認めてほしい。

 それが本心だったのだ。


 礼儀正しいのは親が機能してないから。

 親は育児放棄者。

 貧乏だったから。

 俺は一人で頑張ってきた。

 俺は不幸だ。


 いつしか、周りに語るのは承認欲求からの虚言ばかり。


 虚言で自分を騙し続ける。

 本当はしあわせなのに。

 家族に感謝し、愛しているのに。

 もっと甘えたかっただけなのに。

 自分のことしか考えていないのに。

 

 それでもまだ、私はうそをつく。

 自分が不幸であるために。


 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 

 ただ、誰かひとりには共感してほしい。

 私のことを知ってほしい。

 そんな思いから、初めて投稿します。

 小説とは言えない、ただの言葉の投げつけです。

 ごめんなさい。

 ただ、読んでくれてありがとう。

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