これが神獣の魔法....張り切りすぎです。フェンリルさん。あ、わたしもやっちゃったみたいです....
こんな物語あったらいいなあと思ったら、小説を書き始めてました。
趣味全開のご都合主義で進みますので、温かく見守って頂けると幸いです。
誤字脱字等ありましたら、ご報告よろしくお願いします。
フェンリルさんに見本を見せてもらったところ、神域の周りの結界を通過して結界の外にある森の木々をなぎ倒していった。風が凄かったから『風魔法』だと思う。
神域内もすごい風が吹いて荒れたもののフェンリルさんの言ったとおりにすぐ、修復されていったので、ちょっとびっくりした。ていうか....
「フェンリルさん!森の木々がなぎ倒されてるけど、大丈夫なの!?資格が無い者は拒む仕掛け付きの迷いの森なんでしょ?!」
〈まあ、そう焦ることはなかろうて、倒された木々は最深部のみじゃ。今の世界に存在している者共では一番手前でも突破出来ぬよ。(それに、森は精霊に再生してもらえばいいからの。さすが、この世界で一番の加護をもらったお方、精霊が契約してくれ。と自ら飛び回っておるわ。視界がうるさくてかなわんわい。)さて、我の『風魔法』はどうだったかね?見本になったかの。次はお主の番じゃよ。〉
「さすが、神獣。のんびりしてる....。と、とりあえず、見本と同じ魔法を使ってみるね、わたし、見て覚えるの得意だから。」
「それでいいのにゃ?!」
「フェンリルさんが大丈夫って言ってるんだから大丈夫なんだよ!」
「わ、分かったにゃ。ミーに何も情報が来ないからきっと大丈夫なんだにゃ。」
「そうだよ!早速だけど、発動してみるね!」
この世界初のプレイヤーが発動する魔法だと思うと張り切っちゃうけど、さっきの威力で更に張り切るともっと木々がなぎ倒されちゃうから抑え目のイメージで....。
あ、そうだよ!横に放つから被害が出るのであって、上に放てば飛行モンスター以外いないから多少威力の調節を間違えても大丈夫そうだよね~
よし、上に放るぞ!
わたしは手を上に向け、そして目を閉じる。他3人?(体?)が怪訝そうな顔をしてるけど、森のためだし、気にしない。イメージはよく本や動画で見るウィンドカッターだ。『風魔法』と言えば、ウィンドカッターだよね!
わたしが完璧にイメージ出来たと思ったところで、MPがほんの少しだけ減った感覚がした。そして、掌に何かが渦巻いている感覚がある。これを上にほいっと!
その瞬間あたり一面を強風が襲った。何かが地面に落ちた音がする。
え、調節ミスった~~!だ、大丈夫だよね?そっと目を開けた。
まず最初に確認したのは森の木々に当たってないか。....フェンリルさんがなぎ倒した以外の木は倒れてなさそう...よかった。じゃあ、何の音?あ、飛行モンスターのドロップ物かな?何がドロップしたか見てみよう~
それにしてもわたしで減った感覚がするんだったら相当消費するって事だよね!?減ったMPはもう回復したけどね....。
というか、みんな反応がなくないか?え、なんでそんなびっくりしてるの?
「あれ、わたしの魔法が成功したのに反応がないのは悲しいよ。もしかして、試練不合格ですか?!」
「....っは!いや、ちょっと待つにゃ。レーナが魔法スキルを一発で使えた事は置いといてにゃ。まず、魔法スキルにしても魔術師の職業スキルにしても、この世界にも重力があるのだから上に打つのは無理なはずにゃ....。なんでにゃ?!」
〈ほう。カーバンクル、我らの主になれる方は神に等しいお方みたいだの。世界の法則に逆らうことができるのは最高神のお二方くらいかと思っていたが。〉
〈うんうん。文句なしで試練は合格ね!私は会った時からきめてたもん!〉
フェンリルさんの上でドヤるカーバンクルさんすごく可愛い!
あ~、早くもふりたい....。
〈さて、試練は合格じゃ。次は契約をしないとの。〉
「契約?何か特別なことをしないといけないの?」
〈名前が欲しいの!神獣は種族名しかないから名前が契約の証になるの。この契約は魂同士を結びつけるからよーく考えてね?双方が契約を破棄しないと解除されない一番縛りのある契約なの。だから神獣は今まで誰とも契約したことがないの。〉
「わたしでいいなら喜んで!むしろよろしくお願いします!」
〈うむ。では契約といこうかの。こっちに来て『テイム』と我らの名前を唱えてもらえれば、契約成立じゃ。〉