もふもふさんの試練?
白いもふもふさんと仲間になるために、試練を受ける事になったのだが....
(えーっと、白いもふもふさん?スキルは後天的に取得できないんじゃ....?)
〈おっと、自己紹介がまだであったな。我はフェンリルという種族じゃ。神獣は1種族につき1体しか存在せぬから、名はない。試練に合格した暁には名を貰おう。魔法スキルについてはちょいとばかし誤解が合っての、我ら神獣の加護がないと習得できないんじゃよ。今まで現地人で加護を与えられたという話は聞いた事がないからの。〉
〈それに、魔法と魔術は似てるようで違ってね、魔術は決まった呪文名を唱えないといけないけど、魔法はイメージして念じるだけで発動するの。かなり違うでしょ?〉
「さっきから何を話してるにゃ。ミーにも聞かせてにゃ〜!ミーだけ除け者にして、ずるいにゃん!!新しいもふもふが仲間になったら、ミーはもう必要ないにゃ....」
「ミー、ごめんね。ミーは必要だよ。『念話』が楽しくてついつい置き去りにしちゃった。」
私はミーをなだめつつ、神獣たちから聞いた事を一通り話した。
AIもヘラる事ってあるんだな〜と思いながら。
話を聞いた後のミーは驚愕といった表情を全面に出したリアクションだった。
ミーが正気に戻るまでの間に神獣2体と話をし、念話じゃなくても会話可能との事だったので、ミーにも聞こえる様にお願いした。
「....っは!またトリップしてたにゃ....。レーナのする事でいちいち驚いていたら身が持たないってことに気づいたにゃ。そしてトリップしてる間にミーにだけ情報が開示されたにゃ。レーナのステータスにも魔法スキルが表示されるようになったにゃ。」
〈話を遮ってしまって悪いが、返事をもらえんかの?ちっこいのが落ち着きがなくなってきたのじゃ。お主なら一瞬で習得可能じゃろうて。〉
〈ちっこいのって言わないで。弱そうに見えるけど、これでも守りに特化した神獣なの。フェンリルの攻撃だって防げるんだからね!あ、わたしの種族はカーバンクル。額の赤い宝石が特徴ね。ちなみにわたしはリス型だけど、ウサギ型も過去にいたらしいわ。で、どうするの?試練は今からでも大丈夫かしら?〉
私は首を縦に振り了承の意を示す。
だって、もふもふを仲間に出来るまたとない機会だよ!もうもふもふさんと仲良くなれないかもだからね!
〈良かろう。では、試練を始めよう。と言ってもなにも難しい事ではないのじゃがの。まずは我々の加護の受け入れからじゃ。〉
そう言ってフェンリルさんはカーバンクルさんと一緒に近づいて来た。
そして私の額に足を翳す。
すると、私には見えなかったが、ミーには見えていたらしく、私は全身が薄く白・ライトブルー・コバルトブルーの3色に光ったみたい。
〈これで第一試練は終わりよ!全身が担当魔法の色で光れば、受け入れ完了の合図よ。普通はここで薄く光らずに弾けちゃうんだけどね〜。それにしてもあなたすごいわね!神獣2体の加護を受け入れてまだ余裕があるなんて!〉
〈うむ、これが最高神の二柱の加護を貰った〘神人〙という者なのだろうな。さてと、早速次の試練に移らせてもらおうかの。まあ、次で最後じゃがの。内容は魔法の発現じゃ。加護を受け入れられたからと言って魔法が発現出来るかどうかはお主の素質次第じゃ。それにここの地形にはダメージ無効の効果が付いている。我が本気で攻撃しても地形は一切乱れぬだろうな。一度だけ見本を見せる、あとは好きにやってみればいい。…まぁ、一度で取得は無理だろうがの。〉
ここはそんなにすごい場所だったのか!
それは、そうだよね!こんなきれいな場所はリアルでも見たことないし、壊されたくないよね…
最後、何て言ったのか聞き取れなかったけど、まぁいっか!そんなことより魔法スキルだよね!
「フェンリルさん、お手本お願いします! 」




