表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/27

いよいよイベント初日だね!

こんな物語あったらいいなあと思ったら、小説を書き始めました。

趣味全開のご都合主義で進みますので、温かく見守って頂けると幸いです。

誤字脱字等ありましたら、ご報告よろしくお願いします。


今日は3話公開してます。3/3

こちらから本編になります。

いつも読んで頂きありがとうございます!

いいね、コメント、ありがとうございます。励みになります。

 精霊の森でコアを守護する上位精霊たちと仲良くなった翌日、楽しみにしていたイベントとの1日目がやってきた。

 フィルとエレンが〈あやつ、いなかったのぉ?〉〈しょうがないわぁ。あの子はすごくマイペースだからぁ。おそらく寝てるだけよぉ。〉と何やら意味深なやり取りをしていたが、初のイベントに気を取られていた私は全く聞いてなかった。


「始まるにゃー!レーナ、早くシステムウィンドウを開くにゃ、そこでイベント前の最終告知が見れるにゃよ!」とミーに催促され、どこでもいいのかな?と思いつつ開く。すると、


 パッパラパッパッパーパラパラパー


 イベント開催を告げるファンファーレがワールドアナウンスで鳴り響く。

 私の開いていたウィンドウからも音が聞こえ、神様と言われたこれだろうな〜って感じの人がウィンドウ上にも空中にも映し出される。


 ポ〜ン。


 [やぁ、プレイヤー諸君。《Infinite possibilities Profession Online》“通称《IPO》”の初イベントにこんなに大勢集まってくれて感謝する。私はこの世界では創造神と呼ばれている、このゲームの開発者だ。別にデスゲームを開催する訳ではないので、警戒しないでくれ。さて、初回となる今回だが、1つお知らせしていなかった事がある。それは今回イベントの陣取りゲームで獲得した陣地が自分の領域、ホームエリアになるということだ。ホームタウンとは違ったプレイヤー諸君専用の住居区画になる。特殊種族以外のプレイヤー諸君、慌てないでくれ。君たちは所属した陣営の領域内に与えられる。もちろん、活躍度によって与えられる土地の広さに差が出る事になるので、頑張ってくれたまえ。ホームエリアの詳しい事はイベント終了後にお知らせさせて貰おう。……今更ルールについては説明不要だと思うが、イベント中いつでも公式サイトより確認出来るようになっているので、まだ出来ていないプレイヤー諸君は1度確認するように。違反行為については厳罰に処す事を頭に入れて楽しむように。なお、今回のイベントでどんな事が起こってもこのゲームの仕様である。苦情は受け付けないし、途中で中止することもない。さあ、待ちくたびれてきた頃だろう。そろそろ宴の時間を始めよう!徹底的に侵略するも良し、同盟を組んで友好関係を築くのも良し。君たちの奮戦を期待する。]


 と運営さんの演説を終えて直ぐにまた音が聞こえる。


 ポ〜ン。


 [間もなく特殊フィールドへ転送が開始されます。まだ登録されていないプレイヤーの方で参加する意志のある方たちは種族を公表している特殊種族の陣営にランダムで転送されてますので、ご了承ください。]


「なんだかとてもわくわくして来たよ!プレイヤーの人と仲良くなれるかな?1週間、楽しもうね!」

「そうにゃね!」

 〈〈御意。勝利を御身に。〉〉

 〈楽しみだわ!私の結界を壊せる訪職者はいるかしら?〉

 〈いないだろうのぉ。我は攻撃特化じゃから、侵入者の排除と攻め入るのは任せておくれ。〉

 〈私も楽しみだわぁ。フィールド変形も大丈夫だったわよねぇ?四大元素は私の範疇だからそこはお任せあれだわぁ〜!〉


 [では、楽しい時間をお過ごしください。カウントダウン開始。30、……10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、転送スタート。]


 何か不穏な事が聞こえた気がしたけど、初イベントで興奮状態だった私は気づかずにみんなと転送された。


---------


 ポ〜ン。


 [転送が完了しました。これより1週間はイベントルールに則って進行されます。良きイベントライフをお過ごしください。]

 〚プレイヤー名〘レーナ〙宛に創造神より届いたメッセージを読み上げます。〝やぁ、レーナくん。久しぶりだね。君がこの世界を楽しんでくれてるのはたまに見させて貰っているから知っているが、君はとっても運がいいのだね?追加したばかりの天使と悪魔を契約精霊に出来るなんてなんと運がいい事だ。…おっと、話が逸れてしまったね。今回メッセージを送らせて貰った理由は一つだけだ。君はこの特殊フィールドにあるMAP中央に位置する大湖の島に転送させてもらったよ。何故かって?それは君が連れている者達が強すぎるからさ。イベント中は他の特殊種族の領域を見てもらうのもいいが、ここ、荒野を住みやすくするのもまたいいだろう。出来れば他の領域には攻め入らないでくれるとありがたい。長話になってしまったが、君がこのイベントを楽しんでくれるのを心から祈っている。君の両親の友人 創造神より〝...以上になります。では、お楽しみください。〛


 …はっ!なんか色々と嫌味を言われていた気がするけど、今はイベントに集中しなきゃね!

 というか、元より攻め入るつもりなんて1ミリもないんだけどな〜?

 そろそろ切り替えないと、チナがソワソワして今にも飛び出して行きそう。


「レーナ、方針をそろそろ考えないと日が暮れちゃうにゃ。ここは荒野だから拠点となる場所の確保を第1に、次がトーテムポールの場所を確認しなきゃだにゃ〜。」

 〈そうね!ここは大湖に浮かぶ島なのよね?だったら私の『拒絶結界』を島から半径5キロ位離れた所から貼るのがいいと思うの!〉

 〈そうじゃの、チナの『拒絶結界』は主が許可した者以外通れなくなる良きものじゃ。〉

 〈その後は私の出番ねぇ!自然の生成はお任せあれよぉ〜。〉

 〈〈でしたら我らが拠点の作成を。〉〉

 〈食料調達もお任せ下さい。〉


 とみんなが次々に意見をくれる。

 うんうん!楽しそうだね!是非それでお願いします!私はわかんない事だらけだし、みんなの意見には口を挟まないけど、過激な事はやめて欲しいな?

 なんて考えながら各々行動するみんなを見守る。

 キョロキョロして手持ち無沙汰だった私を見兼ねたのか


 〈レーナ様、こちらに座ってお待ちください。出来れば、我らにマナを流すイメージだけして貰えると大変助かります。〉

 〈そうねぇ。私たち契約精霊と神獣たちにとってレーナ様の魔力を流して貰えるだけで何倍にも力が増すのよぉ〜。〉


 と声を掛けてきた。

 私はそれにコクリと頷き、繋がりを意識して魔力を流すイメージをする。

 すると、目の前にいた3人もだけど、ちょっと離れた所にいるフィルとチナの存在が増したのを感じた。


 〈すごいわぁ!これなら一気に島を自然豊かに出そうよぉ!〉

 〈はい。浄化もお任せ下さい。我らの力の一端をお見せしたく。〉

 〈御心のままに、創造して見せましょう。〉

「張り切り過ぎないようにお願いします!」

「…絶対無理だと思うにゃ。」


 それでは。と言い、フィーが魔力を貯め出す。

 ある程度貯まったところで祈るポーズをとると、貯まっていた魔力がキラキラしたものに変換され、島全体に広がるのがわかった。

 そして、チナが言っていた島より半径5キロほど離れた所で何かに閉じ込められている様に押し留まったのが見えた。

 いつの間に結界を??と思っていると、次は私ねぇ!とエレンが空中に飛んでいき、島全体が見える高度に着くと空中で留まり魔力を貯め出す。

 そしてフィーよりも若干多く貯めた魔力を一気に放出した。辺り一面が赤・青・黄・緑と四大元素の色に染め上がる。

 すると次の瞬間、地面からニョキニョキッと新緑が生えてくる。植物だけではない。いつの間にか島全体の地形が変わっていた様だ。

 平面だった自分のいる場所が他より高くなっているのが周りを見渡してすぐにわかった。


「すごい!フィーもエレンもすごい!…けど疲れてない?」

 〈いえ、それについてはレーナ様のマナのお陰で全くありません。〉

 〈私もだわぁ〜!いやぁ、本当にすごいわねぇ〜、〘神人〙の魔力ってぇ。全く疲労感を感じないのよぉ?つい張り切っちゃったわぁ。〉


 確かに、こんなに派手にやったら凄く目立ってるよね?!他の領域の人に警戒されちゃうんじゃ?

 なんて思っていると、では、そろそろレーナ様に相応しい拠点を作成します。と珍しく長文で喋ったルーがいた。おぉ。と驚いた私を横目に、黙々と作業を開始する。

 私より1歩前に出て、手を前に突き出し、魔力を垂れ流す。100㎡位広がった所で手を上に掲げた。

 すると、一瞬にしてログハウス風の2階建てが出来上がる。

 その様子に驚愕している私を見て満足そうに微笑む。それにも驚愕した私はさぞかし驚いた顔をしていたのだろう。一瞬でいつもの表情に戻った。


 〈喜んで頂けて恐悦至極。〉

 〈ルー、貴方も大分張り切ったようですね。いつもより感情が昂っているのを感じます。〉

 〈そうねぇ。あなたの笑顔なんて、何年ぶりかしらぁ?〉


 エレンの問いかけを一瞥して無視し、私に跪いたルーは一礼し立ち上がり、いつもの左後ろに控える。

 そんなルーにエレンは〈もうぉ、つれないわねぇ。〉と呟き、〈さてぇ、そろそろ食料調達の時間よぉ〜。〉と何事も無かったように振る舞った。3人の関係を見るに、いつもの事のようだ。


「肉類はチナに付き添ったフィルにお願いしておいたにゃ!ここには肉をドロップする魔物の類が不思議な事に1体もいなかったのにゃ。大湖に泳いでいた魚が美味しそうだったのにゃ〜。」

 〈あらぁ、それはここがレーナ様の神域になったからではないかしらぁ?〉

 〈そうですね。今は『ステータス偽装』を使用していない様ですし、この地に降り立った時点でいた魔物は浄化されたのかと。〉


 エレン、フィーに交互に視線を向けて話を聞いていた私の視界の隅でルーも同意する様に頷いたのがわかった。

 えぇ?なんかやっちゃった?と考える私に更なる追い討ちをかけるようにミーが話す。


「そうだにゃ!中位までの魔物は魔力に当てられて浄化してしまうのだったにゃ。それに〘神人〙には浄化作用もあって自分の領域となった場所を神域化してしまうのだったにゃ。近くに居すぎて忘れてたにゃー…」

 〈私たちからするとぉ、過ごしやすいからぁ、好きよぉ?〉


 ミーの言葉でしょんぼりした私をエレンが慰めてくれる。

 そこで見計らったかのようにフィルとチナが戻って来た。

 

 〈遅くなったのぉ。おや?何かあったのか?〉

 〈遅くなったわ!トーテムポールを見つけて『守護結界』を施してきたわ!…あら?主の元気がないじゃない?〉


 この島に魔物が1匹たりともいなかったと言う話から私が落ち込むまでをエレンがもう一度話してくれる。

 その話を聞いたフィルとチナは苦笑いをした。


 〈そういう事かの。〉

 〈私たち神獣なんてよくあることよ?神性を帯びる力は魔物には強すぎるみたいね。〉

「そうなの?私だけじゃなくて良かったよ〜。」


 フィルとチナの神獣コンビも同じだと知ってほっとしていた私に〈レーナ様、そろそろ食事の時間です。ルーの作った拠点の中で食べましょう。〉とフィーが声をかけてくれる。

 そういえば、ご飯食べようって話をしてたんだったね!


「そうだね!ルーが作ってくれた家の構造も気になるし、早く中に入ろう!」


 みんなに声をかけて入口をくぐると、玄関から入って正面に階段があり、左側がキッチン、右側がダイニングになっていた。家具とかまで全部揃っててびっくりしたよ〜。そこまで作れるんだね!


 〈いかがでしょうか?レーナ様。〉

「すごいよ!あの一瞬でここまで作れるんだね!」

 〈お褒めに頂き恐悦至極。〉

「うん、本当にありがとう!…あ、フィルたちもお魚取ってきてくれたんだよね?あと、結界も張ってくれてありがとう!」


 そこでみんなを振り返り満面の笑みを浮かべる。

 エレンはうふふと微笑み、フィーとルーは入口の扉を固定した体制のまま会釈をし、チナはドヤッと胸を張った。フィルはいつもみたいに優しく見守るだけだったけど、ミーは同じくらいの笑みを浮かべていた。


 〈さぁ、食事にしましょぉ〜!明日からは別の領域を巡るのでしょぉ?今日は早めに休んだ方がいいわぁ。残りの時間は家の中を探索して過ごしましょぉ。〉

「うん!そうするね!明日からも楽しみだな〜!」


 ダイニングに移動し、フィルとチナが取ってきてくれたお魚とミーが拾って来てくれたオレンジみたいで桃の味のフルーツを食べた。

 その後は家の2階を探索して早めに寝る事にしたよ!

 2階は空間拡張されてて凄く広くてびっくりしたよ。

 階段登って2階の床を見てすぐおかしいな?ってなったんだよ?家の真ん中にあったはずの階段が右端になってたんだよ?びっくりするよね?!

 でも、2階は私の寝室と扉で続いてる応接室みたいな2部屋しかなくて、あ、みんな寝なくてもいい種族だったね!って思い出したくらい。精霊の森では一緒に寝てくれてたからね。


 〈さぁ、そろそろ寝る時間よぉ〜。私たちも寝室にいるからゆっくりおやすみなさいぃ。〉

「うん!ありがとう。」


 みんなに挨拶をしていそいそと天蓋付きベッドへ潜り込んだ。明日からもきっといい日になるよね!と思いながら。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ