表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/46

マインで固定されたようです

書籍化にあたり、タイトルを変更しました。

よろしくお願いします。

 ネルがマルと一緒に戻ってきた。


「話は終わった?」

「ああ。ギデオンの浄化も済んだことだし、これで解散しようか」


 戻ってくるなり、ネルはもう帰ろうと提案してきた。


「そうね、女王様には色々と聞きたいこともあるけど……」

「ふふ、わたくしのことは女王様ではなく「クイーン」と呼んで頂けるかしら?」


 ……コイツ。


「はいはい、分かったわよクイーン。これからよろしくね」

「ええ、こちらこそ。それで、あなたのお名前は?」

「魔法少女マインさんです!」

「ちょっ! アリーサ!?」


 なんでそんなこと言っちゃうのよ!?


「そう。よろしくねマイン」


 あああ……もうクイーンの中であたしがマインで固定されちゃったよ……。


「それで、忍者さん。あなたは?」

「……我は忍だ。名乗る名は持ち合わせておらん」


 痛っ!


 痛すぎるぞNINJA!


 そもそも、忍なら表に出てこないで忍んでろよ!


「ふふ、忍とは闇に生き、闇に死ぬ者……名乗れないのは当然ね」


 クイーンも乗ってんじゃないわよ!!


「はあ……なんだろう、メッチャ疲れたわ」

「え? お姉さん、今日はなんにもしてないですよ? なんで疲れるんですか?」

「色々あるのよ。色々……」

「ふーん」

「じゃあ、そういうことで、あたしたちは帰るから。クイーン、今日は譲ったけど、次は早い者勝ちだからね」

「ええ、分かったわマイン」

「ぐっ……それじゃあね!」


 最後の最後に心を抉っていきやがってぇ……。


 ああ、もう!


 早いとこギデオンを全滅させないと、あたしの心の平穏が訪れないよ!!


 今後より一層率先してギデオンを浄化してやると、あたしは心の中で誓った。



「さてと、それじゃあわたくしもお暇させていただくわ」

「うむ」

「ああ、それから」

「なんだ?」

「あんまりあの子をいじめちゃ駄目よ?」

「なんだと?」

「ふふ。それじゃあね、忍者さん」


 クイーンとマルは、そう言って忍者の前から飛び去って行った。


 その後ろ姿を見ながら、忍者は思案していた。


「さて、私たちも帰りましょう……どうしたの?」

「いや。なんでもない」


 何事か考え込んでいた忍者だったが、メルの言葉で我に返ると頭を振った。


「そう。なら行きましょう」

「ああ」


 そう言ってビルの屋上から飛び立つ忍者。


 だが、クイーンが去って行った方向を見ながらポツリと呟いた。


「クイーンは……アイツの知り合いなのか?」


 その呟きは、メルにも聞こえていなかった。



活動報告にお知らせがあります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] やはり女王様は変態だったかw 所で女王様は筋肉痛治ったのかヽ(´▽`*)ゝ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ