6/6
生命賛歌
「生きているだけで偉い」の中にある生命賛歌がしんどい気持ち
海の抱く命を食い散らかした赤 血赤珊瑚のルビーの指輪
模倣でも構わないんだ 優しさを渡すと決めたことが優しさ
寂しさは何故あるのだろうわたしたち 溶けて一つになれもせぬのに
年ごとに新しくなるかのように金木犀はさやかに香る
ひまわりは恋の終わりにうなだれて 種に来世の望みを託す
答えのない問いを重ねる人生を持たぬAIは人にはなれぬ
人生の残り時間が昨日よりすこし少ない今日を駆け足
この世には神も仏も鬼もいて 時と場合と人によります
種を蒔く 誰かの植えた木に実る果実の恵みを享受しながら




