名も知らないお客様へ
ある日の会社での出来事です。
それは、極々、普通な日の事でした……。
うむむぅ……。
何故、この人は、こんなに私、紅pに怒っているのだろうか?
私は、こんにちはと、言っただけだよなぁ?
なのに、いきなり、あなた、どういうつもりなの‼って、怒鳴るなんて……。
この、七十代後半ぐらいの女性は、
かれこれ、この女性の後ろにある時計の長身が一つ進む前から、何か、苦情を言っている。
どうやら、先月、私が売りつけた物に対してらしいけれど……。
と、言われましても、記憶にございませんが?
だって、その内容からして、私の担当ではないんだもん!
でも、話を、全く聞いてくれないし……。
何か言ったら、さらに怒鳴るし……。
私が、どうする事も出来ず、時計の長身が、さらに一つ進みそうになると、助っ人登場!
それは、実際、そのお客様に対応した、同僚さんです。
同僚さんと言うのは烏滸がましいのですが……。
まあ、私と、その同僚さんとは、歳も違いますし、身長も違いますしね、髪の長さも違いますし……。
声だって、私は、その同僚さんみたいに、可愛くないんですけどねぇ?
なのに、勘違いされ、私は怒られ続けていた訳なのです♪
後から聞いた話によると、そのお客様は、ある商品が欲しく、
その同僚さんがカタログを見せ、納得した上で、私が勤めている会社で取り寄せた商品に対し、
苦情を言っていたみたいですねぇ。
ああ、それで、家に帰って、こんな物いらないから、人にあげたわよ‼って、怒鳴ってたんだ……。
まあ、私も新人ではないので、これぐらいでへこたれる訳はないのですが、溜息ぐらいは出ます。
すると、次の女性のお客様が、一言!
「大変だったね」
これぐらいとか思いましたけど、嘘です。
とても暖かい一言。
多くの言葉は、いらないのです。
この一言だけで、いいのです。
また、普通に仕事が出来ます。
名も知らないお客様、ありがとうございました☆
その苦情?を言っていたお客様も、暖かいお言葉をくれたお客様も、普通に来店します。
私、紅pは、そのお客様達を見ると、この日の出来事を思い出してしまうのです。
そして、改めて、言葉の大切さを感じるのです☆
言葉の大切さと言えば、この出来事より前から、買い物で支払いを終えると、
「ありがとうございました」
と、私は言うようにしています。
そして、外食でも、美味しかったら、
「御馳走様でした」
と、言います♪
美味しかったら……、ですけどねぇ。 ふふふ(悪)