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「意外でしたか?」
こともなく聞いてきて、こーゆー驚く態度は珍しくも無いんだと感じる。
「意外だけど、それだけかな」
「それだけ?」
「なに、ガッカリしたとか、落胆したとか言った方が良かったわけ?」
「い、いえそんな訳では……」
「どうだか。顔に書いてあるぞ。お前も一緒だろうって」
「だって、仕方ないではありませんか!」
「なんだよ。急に怒鳴るなって」
「友だと思った人達は、いつもそう。珍しがりたいだけ」
「それも分かるけどな」
「どっちなんですか!」
「吠えるな吠えるな。そもそもな、どんな部屋に住んでよーが知らんわって話で」
和室独特な硬くも痛くないさわり心地を背中に感じながら、
「私は委員長と一緒に居るためにここに居るの。委員長の部屋は別に正直どこでもいいよ。なんなら、和室って居心地いいしな。私にはあってるし」
「狡いですよ」




