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ベットの上で仰向けになり、興味もない動画を次々スクロールしていく。
本当はもう寝たいし、ずっと寝てたいし、起きたくもないけど、あんだけ息巻いていた委員長からの連絡が来ない。
「別に期待してたとかじゃない」
そうだ。えっと、初めての事だし、無視する形になるのは悪いなと言うやつだ。
しかし、来ない。
「なんで私がソワソワしなきゃらなんのだ」
いい加減瞼が重たくなってきて、そのまま寝落ちしていた。
浅い眠りだった。母親が明かりをつけて寝ている私に何か小言を言って電気を消してたような気がするし、スマホが暗闇の中で発光してた気もする。
人間は不思議だ。
朝になると自然と目覚める。
握りしめたままのスマホを見ると1件連絡があった。
「はぁ、最悪な形。そもそも遅いんだよ……」
メッセージを開くと呆れた。それと同時に笑ってしまう。
「こんなの帰ってからすぐにでも出来たじゃん」
『明日も宜しく!』
どうかな。委員長はスマホにかじりついてりするんだろうか。
私だけに意識を向けているんだろうか。
それは何か優越感があるぞ。
「さぁ、メッセージを開いてしまった。返信せざるを得ない訳だが、今日がその明日になってるんだよね」
コッチも同じ様な事を送って朝の支度を始める。
まずはスマホを放り投げて起き上がるとしますか。




