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なんだか怒涛の1日だった。
人に振り回されたのってなんだか久しぶりな気がする。
「連絡しますから、しますからね〜!!」
と、元気よくスマホを奪われて登録された委員長のお友達の所にある。
システム上そう書かれているだけ。
それでも、変だな。少し嬉しいや。
音無雨音。
「委員長のフルネーム初めて知ったかも」
今後呼ぶ予定があるかと言われれば微妙なところ。
腹の底で何を考えてるか分からないけど、不思議と委員長と居るのはそこまで嫌じゃなかったりする。
「と、なると。少し感じ悪かったかな」
邪険にしたつもりは無いけど、あからさまに避けてしまったことは事実だ。
それにも大した理由ではないけど、理由はある。
やっぱり、集団に溶け込むことが難しいのだ。
だからこそ、私の良心が迷惑かけるなって言ってきて、その通りだと従ったに過ぎない。
目線が会いそうになる度に、目を背けて。
一瞬だけど、悲しそうな顔をしていた。
「リップサービスを考えないとね」




