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「どうしよう」


豪奢だけど、質素を感じる一室では作戦会議が開かれている。


私はベットに座り、メイドが丸テーブルの前でパジャマ姿で立っている。


就寝時間だと言うのは承知で、相談に乗って欲しいと言ったら駆けつけれくれる。

少し申し訳ないが、私に付いた事の責任だと思って受け入れて欲しい。


議題は勿論寧々さんお友達大作戦です。


私という悩める乙女の参謀役はメイドの戌井と音子。


大変に頼りにならない。


戌井は普段の仕事は淡々とこなすし、兄や父の仕事の手伝いに使われる事があるくらい優秀だ。


父も自分の秘書にしたがったけれど、何故か私を選んだ。


雇い主は父であるため、条件付きでそれを許した。

父の仕事の雑務を処理しているそうだけど、大企業の社長の手伝いだ、大変じゃないわけが無いのにそつなくこなしているそうだ。


しかし、感情的にならず、常に何考えているか分からないし、過去に相談事をしても、トンチンカンな回答が返ってきたこともある。


音子は普通だ。なにかに秀でている訳では無い。

普通に仕事として私の世話をしているだけだ。

あと、少しドジでボーッとしていてこちらも何を考えているか分からない。


戌井と違い、命令しないと何もしない。

逆に命令さえすればどんな仕事でも完璧にこなす。

やる気がない子なのだ。


もう一度言う。大変に頼りにならない。


では何故、頼りにならないこの2人を頼りにしているのかと言えば答えは簡単で、私には頼れる人がこの頼れない人達しかいないからなのでした。


人望の無さに呆れる。まぁ、自ら望んで人脈を伸ばしていないし、一定の距離を保ちすぎているのも原因だとは思う。


「私共はその寧々さんという方をよくご存知ないのでなんとも」

「戌井、つめたーい」

「いひゃい!いひゃーい!!」


「しかし、ご友人という事ならなにもその子にこだわる必要は無いのではありませんか?」

「そうですよね、お嬢様ってなんと言うかお友達も選ばなければならないじゃないですか」

「音子、それはお嬢様にいれた珈琲です」

「いいわよ、別に」

「やたー」

「はぁ、お嬢様は甘いですね。ともあれ避けられていても話しかけなければ進展は無いのではないでしょう

か」

「でも、話しかけたいけど避けられてるんだよね」


「ええ、どうしよう」

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