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首輪とまでは行かないものの、チョーカーを付けて私に付き従う委員長を想像してしまい、少しドキドキした。征服感とでも言うのだろうか、優越感だろうか。

邪な気持ちを抱いてしまって少し自己嫌悪。


首を振って気持ちを切り替えた。

委員長は不思議そうに見てきた。


やるからには終わらせたい。

高校が始まってから桜が完全に散ったくらいは経つが、ずっと授業を出てない訳でもなかったから提出課題は運良く全て出せている。


どこまで行っても自由では居られないし、ある程度の縛りは人を人たら閉めるのかもしれないな。


近代における問題とその解決策をノート見開き2ページに書いて提出。


正直ネットでいいじゃんとは思うし、ネットを使う子も居るだろう。それを咎められることもないと思う。


その考えに行き着いたら余計に無駄な行動に思えてきた。


冷めた。ので、やっぱり帰ろうと席を立つと、ちょうど本を見繕ってきた委員長が戻ってきてしまった。


「やっぱり首輪を繋ぐのは寧々さんよね。すぐ逃げる」

「いやー、ネットでいいじゃんと思っちゃった」

「それも一理ある。けど待って」


本を机に置いてカバンを漁る。

そうして出してきたのは大量のお菓子だった。


教科書類以外に入ってるとは思って無かった。


「なに、それ」

「何ってお菓子だよ」


筒に入っているポテチ、1口サイズのチョコクッキー、キャンディーガムにビスケット。


パーティーでも始めるのか。


「ふふん、昨日から今の時間を楽しみにしてたんだ」

「……ならここじゃない方が良くない?」

「だって逃げるじゃん」

「悪かった。もう逃げないよ」

「本当に?」

「本当に」

「証明して」

「え、なに。重めの彼女?」

「恋人にしてくれるの?」

「言葉の綾じゃん。……家くる?」

「行く!」

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