13/65
13
その後、真面目に残りの授業を受け、普通に放課後を迎えた。
さっきはああ言ったけど、面倒くさくなってさっさと帰ろうとしたら、お見通しだったのか委員長はダッシュで私の席に来て「逃げようとしたでしょ、逃がさないよ」と自転車の鍵やら家の鍵も入っているバックを取り上げられたので、渋々。そう、渋々したがって図書館へ向かった。
誰かと行動を共にするのは中学以来な気がしてむず痒く感じた。
「よし、じゃー片しちゃおっか」
わざわざ奥のテーブルを選んでテキパキと準備を整える。
「ん」
手を差し出し、鞄を要求したのに委員長はとぼけて犬のお手宜しく手を置いてきた。
「いや、違うから。お手って意味じゃないでしょ」
「えぇ〜?ワンワーン」
「首輪つけてやろうか」
「それが趣味ならどうぞ?」




