〜第4章〜 偽物
今回ヘルトたちはあまり出てきません。
〜第4章〜 偽物
「へぇ…ヘルトがまたパーティーを組んだのか…」
「そうみたいですよ。サルテさん」
2人が大きな屋敷の中で話していた。
「まぁヘタレ勇者ですから。サルテさんの方が勇者に向いていますよ。」
髪が銀色の彼はメガネのブリッジを持ち上げる。どうやら執事のようだ。
「で。例の件は。」
「無事。悪魔を討伐いたしました。」
「そうか。それは良かった。この仕事もいいものだな。」
「ヘルトさんをパーティーから追放してよかったですね。」
「その通りだな。」
もう1人の男がワイングラスの中のワインをくるくると回す。
「あと魔導師が増えたらしいな。所詮は呪い持ち。アスタロトに育てられたらしいが…飛んだ的外れだったな。そもそもアスタロトなんているのか?」
「サルテさん。正確にはアスタロトに似た魔族に育てられたのですよ。」
「あぁ。そうだったな。」
すると外からの誰かがノックした。
「ヘルト様。依頼者が来ました。」
「はいよ。」
下っ端がそう言うと隣にいた執事が扉を開ける。
「勇者さまお助けください。街にモンスターが…しかも悪魔がいるんです!」
「勇者さまお力を!」
勇者はニタリと笑う
「あぁ。この勇者ヘルトに任せろ!」
その顔は驚くほどヘルトに似ていた。
アスタロトは竜にまたがり右手に蛇を持つ天使らしいです。