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異能力者達の夜明け  作者: ゆーろ
冒険者達の午後
4/28

冒険者達の午後 序×3

0:冒険者達の午後 序×3


0:ーーー「ドンと来いマッピング」ーーー



0:登場キャラ



ガロ:男。ガロンドール・ウォンバット。冒険家。「白髪の男」を兼ね役


ジャイロ:男。ジャイロ・バニングス。賞金稼ぎ。


ノエル:女。ノエル・ベルメット。A級ギルド所属。元探偵。


カラス:男。カラス。姓なし。侍


フェリス:女。フェリス・ローレンス。


モルポ:男。モルポ・モルポット。「黒髪の男」を兼役


イオハロット:女。イオハロット・レイス。B級ギルド「有頂天」リーダー。


アイネス:女。アイネス・ケイデンス。中央政府執行官。「受付」を兼役


劉淵:男。リュウエン。B級ギルド「朝廷」リーダー。「監察官」を兼役




0:本編


0:ドリート街 中華料理屋


ジャイロ:(M)この世には。二種類の人間がいる。「人に迷惑をかける奴」と「かけられる奴」。かつて人を喰らう蛇と呼ばれたその巣窟に、俺は住んでいた。


ジャイロ:(M)最近、変な奴と出会った。名もしれない冒険家。


ジャイロ:(M)俺とは正反対の人生を送ってきたかのような。随分と世間知らずで、ひたすらに前に進もうと意気込んでいるようなバカ。


ジャイロ:(M)旅は道連れ、世は情け。とは言うが。


ジャイロ:(M)俺が今、ここにいる理由も。未だによくわからん。


0:キャリオン街

0:とある街路


アイネス:「はい。了解しました。作戦通りに動きます。…。はい。分かっています。」


0:アイネスはとある店に向かった


アイネス:「命令を。遵守します。」


イオハロット:(M)1991年。1月18日。


ガロ:「あむあむあむあむ」


カラス:「あむあむあむあむ」


ジャイロ:「あむあむあむあむあむ」


イオハロット:(M)フランス。リベール市。


ノエル:「…」


フェリス:「…もぐ…もぐ。」


モルポ:「…」


カラス:「おい!おえおえおあお!」(おい!それおれのだぞ!)


ジャイロ:「ううええお!」(うるせえよ!)


ガロ:「うえーー!」(うめー!)


ジャイロ:「おうあおあえ!」(とるなおまえ!)


イオハロット:(M)ギルド試験、第一試験を突破した彼らに与えられた。一時間の休息。


ノエル:「食いすぎだろう、お前ら」


モルポ:「胃袋どうなってんだ…」


ガロ:「いああ、おええお。おおんおいい、おおああうああうええうええ。(いやー。それでよ、その時にカラスが来てくれたんだよ。さむらい)」


ジャイロ:「あいあええうあああんええお」(何喋ってんのかわかんねえよ)


カラス:「ああえうえおえいんああ」(いやーうまいなあ、ここの飯)


ジャイロ:「ああ!?」(ああ!?)


カラス:「おあえ!!ういいおおおああええうおいいあえうういああい!」(おまえ!口にものが入ってる時に話しかけるんじゃない!)


ジャイロ:「あんあええ!あんおあおい!」(なんだてめぇ!やんのかおい!)


カラス:「あんえおおえうんあお!いいおおえええあお!」(なんで怒ってんだよてめぇは!聞き取れてねぇだろ!)


ジャイロ:「おうおおえううえあああお!」(今日の天気は晴れだろ!)


カラス:「ああ!?」(はぁ!?)


ジャイロ:「ああ!?」(はぁ!?)


ガロ:「あっあっあっ!おおいえー!」(あっはっは!おもしれーっ!)


ノエル:「お前ら!下品が過ぎる!」


ガロ:「おえんああい」(ごめんなさい)


ジャイロ:「あいい」(わり)


カラス:「あんえおえあえ」(なんで俺まで)


モルポ:「何喋ってんだこいつら…」


フェリス:「もぐ。もぐ。」


ノエル:「ていうか、飯食えって言ったのは私だけど。あんま食いすぎるなよ。あとで吐くとかまじでやめてな。」


ガロ:「ああえうえ」(わかってるって)


モルポ:「そういえば、ずっと気になってたんですけど。どうしてノエルさんはこいつらのお守りなんかしてるんですか」


ノエル:「んー。まあ、色々あんのよ」


フェリス:「たしかに。第一試験でガロと合流した時、「私の用心棒」って呼んでましたもんねぇ。」


ノエル:「よく覚えてるなそんなの」


モルポ:「用心棒っ。やめといた方がいいですよっ。こんな田舎っぺ。へへぇ、あっしの方が幾分マシな仕事ができるでやんす」


フェリス:「あはは、抜かりなァい」


モルポ:「どうでやんすかぁ、ノエルさん」


フェリス:「まあ、たしかに。ノエルさんなら、グランシャリノにその手の伝手くらいいくらでもありそうなものだと思いましたけど」


ノエル:「はは。そこんとこは、まあ。今は言わないけど。私の目標の為に、こいつを一先ず選んだ」


ガロ:「?」


ノエル:「だから、こいつが使い物にならなくなったら、その時は頼むよ」


モルポ:「ま、任せて欲しいでやんすっ。おいガロンドール!」


ガロ:「なんだよ、ご飯中だぞ」


モルポ:「お前、ギルド試験受けるの諦めろ」


ガロ:「なんだよ急に。やだよ」


モルポ:「かーっ。今の会話聞いてなかったのかっ。お前なんかにゃもったいねえ人だよっ。ノエルさんはっ。」


ガロ:「そんなことお前が決めるな」


モルポ:「正論言うなっ。おめぇがっ。」


フェリス:「ついでに聞くけど、ガロはどうしてギルド試験受けに来たのさ」


ガロ:「あー。ギルドの加盟証明書ってのが欲しいんだよ。それがあればどんな国にも、立ち入り禁止区域も入れるし」


モルポ:「けっ。冒険家気取りが」


ノエル:「そうだ。モルポって、今年で4回目のギルド試験志願者なんだっけ」


モルポ:「はい!はいはい!わんっ。」


ノエル:「そうか。私がギルド試験を受けたのが2年前だから…。実は君、私より二期も先輩の候補者だったんだな」


フェリス:「つまり4年負け越しってことですか」


モルポ:「そうチクチク刺さないで欲しいんでやんす…。」


ノエル:「今年落ちたらどーすんの。また来年チャレンジ?」


モルポ:「へいっ。何回でも挑戦しますよ。」


フェリス:「いい機会だし、皆がギルド試験受けるきっかけ、聞きたいなぁ。第二試験でお別れかもしれないし」


ノエル:「縁起でもないこと言うな」


ガロ:「あー、でも知りたいかもなっ。とくにカラス!」


カラス:「あ?」


モルポ:「待て待てガロンドール!まずは俺からだろうっ。」


ガロ:「おお。じゃあなんだよ。」


モルポ:「はははっ。よく聞いたっ。俺の親父はなっ。ギルドメンバーなんだっ。」


ガロ:「えっ。まじで」


ノエル:「…。モルポット姓。ただの偶然かと思ったら、ピルモックさんの息子だったのか」


ガロ:「有名なのか?」


フェリス:「グランシャリノ商会の副会長さんだよ。」


ガロ:「へー。つまりA級!お前のとーちゃんすげー奴だったんだな」


モルポ:「そうだ。凄いだろう」


ガロ:「お前の父ちゃんがな」


モルポ:「…」


ガロ:「ん。でも待てよ、グラタンノッポは知ってるけど、グラタンノッポ商会は知らねえぞ」


フェリス:「グランシャリノは商いでも有名でね。ギルドの活動領域は、支援、商売の二つで別れる」


ノエル:「ギルドとしての名前が上がれば、それ即ちギルドの名前は信用として売れる。安く商品を仕入れる代わりに、猟兵としてギルドメンバーを派遣したり、とかね。」


フェリス:「黒い噂も聞いたりしますもんねえ。グランシャリノはとくに」


モルポ:「ちょっ。フェリスさんっ。ノエルさんのまえでそんな堂々と…」


ノエル:「まあ、事実だしね。」


フェリス:「それで、モルポはお父さんに憧れてギルドを志願し続けてると」


モルポ:「へいっ。男ならっ。一攫千金を夢見て一生を過ごすもんでさぁっ!いつまでも親父のスネをかじる様な奴ではいらんねえてやんでえべらんめえっ。」


ジャイロ:「よぉくやってられんなぁ。こんなの4年も。俺は嫌いだねえ。試されるっていう行為は、格上の人間が、格下の人間にするものだぁ」


カラス:「じゃあ降りろよ、格下」


ジャイロ:「てめえが先に降りたら考えてやるよ」


カラス:「あーそうか、すまんすまん。文句ばかり垂れてるものだから、嫌気が刺したのかと思った。ご老体にはちぃと荷が重かったのか、とよ。」


ジャイロ:「ははぁー。てめぇ。表出ろよ。1回大人の恐ろしさってのを教えてやる」


カラス:「たった二つの年齢差でいきがってんじゃねぇぞアロハ」


ノエル:「はい。そこまで」


ガロ:「で!で!カラス!お前、なんでギルド試験受けに来たんだよっ。」


カラス:「なんでお前はそんなにがっついて来るんだ」


ガロ:「侍だぞっ。ちょー珍しいし、ちょーかっけぇ」


ジャイロ:「賞金稼ぎの方がかっけーだろ」


カラス:「何言ってんだ。侍の方がかっけーに決まってるだろうが。ぶった斬るぞてめぇ。」


ジャイロ:「侍だなんて響きがかっけえだけで、てめえはただの刀ぶらさげただけの放浪者だろうが」


カラス:「お前マジで、表出ろ」


モルポ:「おーいまじで!やめてくれ!まじで!」


フェリス:「ガロが気になる気持ちも分かるよお。侍ってことは、出は日本でしょ?」


ガロ:「そーっそーっ。にっぽん!」


カラス:「ああ。そうだ。」


ジャイロ:「カツ丼な」


モルポ:「劉淵さんは確か中国出身だったな。アジア系でも、東アジア出身の連中は中々見ない。」


ガロ:「で。で。なんでギルド試験受けに来たんだよっ。なあっ。」


カラス:「なんとなくだな。」


モルポ:「なんとなくだぁ?」


カラス:「ああ。行く宛てもなくフランスまで放浪してたが。ギルドに入れば一先ずは食いブチには困らないと聞いた」


モルポ:「かーっ。田舎っぺ臭い理由だなおい」


ノエル:「まあ、食いぶちには困らないだろうけど。」


フェリス:「最近多いですよお、彼みたいな志願者は。」


ジャイロ:「だーからギルド試験がこんな複雑化してんだな。てめえ見たいやつらのせいで、な。」


カラス:「なんだ。文句でもあるのか」


ジャイロ:「いーや別に。ねえが。」


ガロ:「じゃあよぉカラスっ。」


カラス:「あ?」


ガロ:「俺らと一緒に行こーぜっ。」


カラス:「冒険に、か?」


ガロ:「そーだ!」


カラス:「はっ。そりゃあ、試験が終わったあとに話すことだろ。」


ガロ:「ん。確かに。そりゃそうだ。試験に落ちたら俺ら捕まるんだもんな」


モルポ:「捕まる?」


フェリス:「何に捕まるの?」


ガロ:「んー。それがよぉ。かくかくしかじか」


ノエル:「しかしかぶんぶん」


ジャイロ:「てけてけつくつく」


ガロ:「ってわけよ。」


フェリス:「へぇ。それは災難だねえ。」


モルポ:「疫病神じゃねえか…。中央に目ェつけられてるって、どんくらいヤベーことか。多分わかってねえし。おまえ」


ガロ:「うん。分からん。」


ジャイロ:「まあ。なんとかするさ。」


フェリス:「さてと。」


ノエル:「…?フェリス?どこ行くの」


フェリス:「どこって。そろそろ一時間だから。」


ノエル:「え…?もう!?」


0:天井から人が降りてくる


アイネス:「上から失礼」


モルポ:「ええええええ!?」


ノエル:「ええええええ!?」


アイネス:「ガロンドール・ウォンバット。ジャイロ・バニングス。両方居るな。」


ガロ:「あ!おあえあおおいお!」(あ!お前あの時の!)


アイネス:「第二試験。開始だ。」


ジャイロ:「うお!おういあいああああ!」(くそ!もう始まりやがった!)


カラス:「おい!あえおおおおあういううあ!」(おい!食べ物を粗末にするな!)


モルポ:「やばいやばいやばい!くそ!1時間きっかりで開始だからって!こんな早いかよ普通!」


フェリス:「Automataオートマタ


アイネス:「…!」


フェリス:「Switch・Pleiadesスイッチ・プレアデス


ガロ:「おーっ!でたーっ。かっけーっ!」


フェリス:「よっ。と!」


0:フェリスはアイネスに攻撃を開始する


アイネス:「ごほっ…!」


フェリス:「悪いけど。試験官の中で貴方が一番厄介。というか、「悪どい」感じがしたもんで。ここで巻かせてもらう、よっ!」


0:攻撃を続ける


アイネス:「がはっ…!」


ノエル:「今のうちに外に出るぞ!ここじゃあ被害が大きい!」


ガロ:「おう!ああっあ!」(おう!わかった!)


ジャイロ:「いー!ああんええあ!」(ひー!たまんねぇな!)


モルポ:「去り際に飯食うな!がめついんだよ!」


アイネス:「逃がすかっ。」


フェリス:「はいはーいっ。余所見しちゃやだよ!」


アイネス:「どけ!」


アイネス:「嫌でーす。」


アイネス:(M)人が変わったような体捌き。能力強化系か。概念に鑑賞するタイプでは無さそうだが


フェリス:「これでも禄戀会の一員になる人間だ。ちょうどいい機会だ、今の私がどれだけ通用するのか、見てみたい。」


アイネス:「ほざけ。餓鬼」


カラス:「ご馳走様でした。さて、と。」


ノエル:「おい!侍くん!なにやってんだ、早く行くよ!フェリスが時間稼いでくれてる間に!」


カラス:「例え流浪の身だろうが。敵意丸出しの人間を前に背中を向けてちゃあ、剣士は名乗れねえだろうよ。」


アイネス:「今時、そういうのは流行らないと思うが。」


カラス:「俺の中では大流行中だよ。」


ノエル:「くそ!ばかばか!この、ばーか!」


モルポ:「早く行くんでしょう!?」


ガロ:「ごくんっ。カラスーっ!お前逃げねえのか!」


カラス:「先行ってろ。」


ジャイロ:「ほっとけよ、ああいう奴から死ぬんだよ、この世の中」


ガロ:「やだねっ。俺も一緒に戦う!」


ノエル:「ばか!何度も言ってるだろ!お前の異常性は周りまで巻き込む!そもそもこれは戦いじゃなくて、鬼ごっこだ!逃げるのが正当な遊び方なんだよ!」


0:ノエルはガロを担ぎあげた


ガロ:「あ!おい!ノエル!離せ!」


モルポ:「ひーーーっ!」


0:4人、退室


アイネス:「…。悪いが、私の目標。あなた達じゃない。道を譲れ」


フェリス:「こちらこそ悪いけど、プレアデスの時は、辞めたくても攻撃を辞められないもので、ね!!」


アイネス:「ごほっ…!」


カラス:「謳歌流。居合…ッ!」


アイネス:「Liquidリキッド…!」


カラス:「散り華ァ…ッ!!」


フェリス:「…!侍くん!退け!」


カラス:「あ!?」


0:刀の先端が溶けた


カラス:「なぁ…!?刀が、溶けてんのか、これ!?」


0:距離をとった


フェリス:(M)溶けた…?にしては、表現が適切じゃないように思える。なんだあの異常性は


アイネス:「私は言ったからな。道を譲れ、と。言ったからな。」


カラス:「くそっ…!これが異常体ってやつか。人らしくもねえ」


アイネス:「我々は人じゃあ、無いからな。なあ、フェリス・ローレンス」


フェリス:「ははっ。まったくだね…っ。」


0:場面転換

0:キャリオン街


ノエル:「はぁ…っ!はぁ…っ!ダメだ、二手に別れる!」


ガロ:「えーっ。なんでだよっ。」


モルポ:「ええーー!やだやだやだ!!」


ノエル:「言っただろ。これは鬼ごっこで、私たちは逃げる側だ!」


ジャイロ:「確かになぁ。集団行動で目立ってりゃあ、以ての外だ。世話ねえな」


ノエル:「ここから先は散開する!」


モルポ:「お、俺は…!どっちに…!」


劉淵:「懸命な判断だ…ッ!」


ノエル:「なっ…!」


ジャイロ:「ったく、どいつもこいつも、間のいいことで…!」


モルポ:「りりりりり、劉淵んん!」


ガロ:「試験官のおっさん!」


劉淵:「さあッ!俺がッ。立ちはだかろうっ。君たちのことは個人的にはかなり好きだが。仕方がない、試験だからな。俺達ギルドは、平等でなくちゃあいけない。」


ノエル:「まったく…!なんで監督役の私まで現場気分で居なくちゃ行けないんだ…!」


劉淵:「それが保護者というものだよ!ノエル!」


ノエル:「ガロ!ジャイロ!こいつは私が抑える、どっか行け!」


ガロ:「え!?そんな大口叩くだなんて、ノエル、おま、おまま!まさか超能力者か!?」


ノエル:「ただの人間だよ!くそ!仕方がないだろっ。お前たちを生かすメリットが、私にあるんだから…!」


劉淵:「見上げた先輩根性だなッ!候補者でない人間の試験介入は、あまりオススメはしないが」


ノエル:「じゃあ、ティータイムでも決め込もうよ」


劉淵:「ははははっ!乙だな。」


ノエル:「ほらー!年に1回あるかないか!ノエルさんの超新設おせっかい大安売りだ!さっさといけ!」


ジャイロ:「行くぞ、ガロ。ありゃあ確かに今やるには部が悪ぃ。特に鬼ごっこだなんてゲームつきじゃあ尚更だ」


ガロ:「わかった。ありがとな!ノエル!」


0:二人は逃げ去った


劉淵:「さて。」


ノエル:「…。」


劉淵:「それじゃあ、見せてくれよ。A級ギルドの底力ァッ!」


0:蹴った


ノエル:「がはっ…!おえっ…!」


劉淵:「そんなのじゃあ!先輩風も吹かないな!ノエル・ベルメット!」


ノエル:(M)くそ…!痛い…っ。全然、勝てる気もしない…!私は戦闘要員じゃないっつーの…!けど、私には、私の目標がある…っ。


劉淵:「手加減無用ッ!」


ノエル:「ごほっ…!」


劉淵:「恨むなよ」


ノエル:「がはっ。」


劉淵:「耐えてくれ。」


ノエル:「ぶはっ…!」


劉淵:「A級がそれじゃあ、示しがつかない」


モルポ:「ま、ままま!待て!」


劉淵:「…」


モルポ:「で、やん…す。」


ノエル:「モルポ…?逃げてなかったのか…?」


0:震える手を無理矢理止めた


モルポ:「俺は!モルポ・モルポット!女ひとり置いて逃げるほど、男腐ってねえよぉ!!」


劉淵:「ほお…!」


ノエル:「おまえ…見直した…!」


モルポ:「あ、あんたがあの二人を逃したいことだけはわかった…っ。それとは別として、どんな道理があっても!男が一方的に女を蹴るだなんて、あっちゃならねえ!!」


劉淵:「いいな。好きだよ、君のような男が」


モルポ:「き、きめえってんだよ」


劉淵:「モルポ・モルポット。一点」


0:右手を向けた


モルポ:「ひっ…!」


劉淵:「耐えてくれ」


モルポ:(M)は、早すぎる…!とてもじゃねぇけど避けられねえ…!右手、届いちまう…!


ノエル:「伏せろモルポ!」


モルポ:「いひゃんっ!」(伏せた)


劉淵:「…。いいな。やっぱり、新しい時代は、いつだって新生と呼ばれる人間が風を吹き込むものだッ!」


モルポ:「くそ、くそくそっ!俺の馬鹿野郎…!いい男すぎるぜ…!」


ノエル:「今だけは、賛同してあげるよ」


0:場面転換

0:ヒッティー山脈


ガロ:「またさっきの山辺りまで来ちまったな」


ジャイロ:「ああ。」


ガロ:「あ。土砂崩れ。きったねぇ。」


ジャイロ:「…。ガロ」


ガロ:「あ?なんだよ」


ジャイロ:「俺は今から、クソ柄にもねえことを言う。」


ガロ:「…お?おう」


ジャイロ:「正直。クソ柄でもねえしクソ言いたくもねえ事だから、クソムカつくほどクソ嫌だが」


ガロ:「クソクソうっせぇな」


ジャイロ:「ありがとう。ガロンドール」


ガロ:「あ?何がだ」


ジャイロ:「…。」


ガロ:「…いや、だから何が?」


ジャイロ:「ぉ俺は言ったからな!感謝の言葉を!これ以上はもう言えねえ!傷ついちまう!心が!!もう言えねえよ!」


ガロ:「なんなんだよ…。あれ」


ジャイロ:「あ?どうした」


ガロ:「なんか、めっちゃ人寝てね?」


ジャイロ:「んー。あ、まじだ。ひー、ふー、みー。50人くらいは寝てるな。集団昼寝か?」


イオハロット:「ははっ…。」


ジャイロ:「ってまぁ。そんな訳が…」


イオハロット:「Boooooooooon!!!!!」


ジャイロ:「ねぇよなァ!!!」


0:ジャイロはナイフを投げた


イオハロット:「おっと。手癖悪悪ボーイだっ!」


ガロ:「試験官のおばさん!」


イオハロット:「お姉さんだ!ピチピチのな!」


ジャイロ:「で、そのピチピチギャルがやったってのか。あの人数を」


ガロ:「やったって…殺したのか!?あの寝てる人たち全員!」


イオハロット:「ノーノー。困るぜ。そういう言い方ァ。私はあくまで鬼ごっこをしただけ。なのに、捕まって逆上したあいつらが非常にBAD。因果応報だなっ!」


ガロ:「そんじゃあ。また鬼ごっこだな。」


イオハロット:「そういう事だ!」


0:イオハロットは走り出した


ジャイロ:(M)早いな。けど。


イオハロット:「…!」


ジャイロ:「ハンサムほどじゃあ、ねぇなぁ!」


0:蹴ったが、受け止めた


イオハロット:「おっと…。危ないなぁ!バッドボーイか!?」


ジャイロ:(M)掴まれた…!?右手か!?


イオハロット:「けど、まぁ。」


ガロ:「ふぅー。あぶねえ。」


0:ガロがイオハロットの右腕を掴んでいる


イオハロット:「BADBOYS、だなぁ。これは」


ジャイロ:(M)咄嗟にこの女の右腕を封じやがった…!なんつー動体視力してんだ!助かったぜー相棒!!


ガロ:「わりぃけど。俺達、ここで落ちるわけにゃぁ行かねぇんだ!」


0:そのままイオハロットを持ち上げた


イオハロット:「おろろろろろ!?」


ガロ:「どっ。せーーーい!」


イオハロット:「アーーーオ!背負い投げ〜〜!」


ジャイロ:「とりあえず走って巻くぞ!」


ガロ:「おう!」


イオハロット:「いーやいやいや。」


0:木の太枝を握った


イオハロット:「逃がさないって!」


ジャイロ:「なんだあいつ!ターザンかよ!」


ガロ:「だっははは!すげーなぁギルドメンバー!伊達じゃねえ!」


イオハロット:「うおおおお!」


ガロ:「って、やば。はぇーわあいつ。」


0:爆走


ジャイロ:「うおおおおお!」


ガロ:「うおおおおお!」


イオハロット:「うおおおおお!」


0:場面転換

0:ドリート街 爆走する2人


フェリス:「くそっ…!どこいった、あいつ!」


カラス:「わからん!俺たちはどこに向かってんだ今!」


フェリス:「あの女を追いかけてるんだよ!」


カラス:「なんでだ!これ鬼ごっこだろうが!」


フェリス:「そうだけど!あの執行官。明らかに目的が他の試験官と違う…!」


カラス:「はあ!?」


フェリス:「あいつは私たちと交戦しなきゃいいでしょ。右手で触れれば終わりなんだから」


カラス:「あー。確かに」


フェリス:「明らかな殺意を持った追走だ…!」


カラス:「つまり!どういうことだ!」


フェリス:「なんの因縁があってかは知らないけど、あの執行官。ガロ達を殺すつもりでいる…!」


カラス:「…っ!」


0:場面転換

0:キャリオン街


モルポ:「はぁ…!はぁ…!次!右!」


ノエル:「私は左!」


劉淵:「はっはっ!ちゃんと鬼ごっこらしい!」


モルポ:(M)なんなんだよあいつ…!俺らはもう第一試験で体力残ってねえのに…!どんだけ無尽蔵なんだ…!


ノエル:「おーい!劉淵!こっちこーい!」


劉淵:「むむっ!挑発!」


ノエル:「私はビルの上だ!もう逃げ場はない!」


劉淵:「…。君を捕まえても試験にはならないからな!俺はあの筋のいい少年を追うことにする!」


ノエル:「だはーーーっ!そうだった!私、逃げなくていいんじゃん!!」


劉淵:「さて。この通りを右、だったな…!」


ノエル:「でも、計算どおり」


モルポ:「はぁ!はぁ!はぁ!」


劉淵:「見つけたぞ!いい目をした少年!」


モルポ:「ぎゃあああああ!こここ、こっち来んなぁ!」


ノエル:「もうちょっと…」


劉淵:「はははははは!いい坂道だ!シャリオン街は坂道が映える街中スポットとして有名なんだぞ!」


モルポ:「ぎゃああああああ!だからなんだよおおおお!」


ノエル:「もうちょっと…!」


劉淵:「すまないな!耐えてくれ!!」


モルポ:「…。お前がな…っ!くらえ、樽樽ミサイル!」


0:モルポは樽を投げつけた


劉淵:「なんのこれしきっ!」


0:樽を割った


モルポ:「ええーーーっ!樽ってあんなに綺麗に割れるのー!?つよーーっ!」


劉淵:「中身は水か!よくないぞ!民間人の物を勝手に壊すのは!」


モルポ:「壊したの自体はあなたでしょーが!」


ノエル:「今だ…っ!」


劉淵:(M)なんだっ!人の気配がするっ!ムンムンにするっ!


ノエル:「そぉーーーれぇ!」


劉淵:「上かッ!ノエル・ベルメット!」


ノエル:「くらえよ、劉淵。先輩の底力ァ!」


劉淵:「うお…っ!?」


モルポ:「よっしゃ…!」


劉淵:(M)何をかけられた。油…?


モルポ:「昔よォ。びんの蓋が開かなかった時に、よぉ。」


劉淵:「…?」


モルポ:「水で洗った手で、間違って油を瓶に塗っちまったんだ。そりゃあもう、ツルツルで…なぁ…!」


ノエル:「水と油は分離して滑りを増すって知ってるか!くそ坊主!」


0:ノエルは飛び降りた


モルポ:「もっかい坂道リトライだよ、そのヌルヌルの体でなぁ!」


ノエル:「そぉおおおおれぇえええ!」


モルポ:「うおおおおおおおっ!」


0:二人は劉淵を蹴った


劉淵:「うおっ!?」


0:劉淵はそのまま坂道を転げ落ちた


劉淵:「おろろろろろろろろろろろろ!?」


モルポ:「ビビるだろ。家庭に潜む暴力。」


ノエル:「なめんなよ。」


劉淵:「どんがらがっしゃーーーんっ。」


モルポ:「…」


ノエル:「…」


モルポ:「よっしゃああああああ!」


ノエル:「やった…!」


モルポ:「おれ、おれぇ!あの劉淵をぶっ飛ばした!」


ノエル:「ああ、男を上げたな!モルポ!」


モルポ:「へへぃ、へへへぃ、へへぃ。」


劉淵:「がぁーーーーっ!」


モルポ:「ぎょっ。」


ノエル:「ぎょぎょっ。」


劉淵:「はっはっはっはっ!いやー。まっこと!天晴れ!!一本取られた!」


モルポ:「ピンピンしてやがる…。」


ノエル:「化け物だ、化け物」


劉淵:「待っていろ!」


0:劉淵はグッドマークをした


劉淵:「直ぐに戻るっ。」


モルポ:「誰が待つかぼけぇぇえええっ!」


ノエル:「走れモルポカスっ!風のようにっ。」


モルポ:「ぎゅるるーんっ。ぎゅるるーっ。」


劉淵:「はははは!」


0:劉淵は上着を脱いだ


劉淵:「本当に。いい風が吹いている。」


0:場面転換

0:ヒッティー山脈


ガロ:「だあああああ!」


ジャイロ:「ああああもう!」


イオハロット:「いけいけどんどーん!どんどこどこどこどこどこどーん!」


ガロ:「おいジャイロ!あいつしつこ過ぎるぞ!」


ジャイロ:「あー!まったくだ!」


イオハロット:「まてまてまてまぃ!」


ガロ:「ちっ。しゃあねぇ…!」


ジャイロ:「ああ!体力勝負じゃあ俺らの負けは明白…!」


イオハロット:「立ち向かうか!懸命じゃないな!だからいい!」


ガロ:「足ィ!!」


イオハロット:「おっ。」


ジャイロ:「腰ィッ!」


イオハロット:「おぉおぉ。なんというか、独特なハグだな…。照れる」


ガロ:「うおおおお!」


ジャイロ:「うおおおお!」


イオハロット:「なるほど!また背負い投げ!崖から落とそうと考えている!とんでもない少年たちだ!」


ガロ:「おおお…?」


ジャイロ:「…っ!」


イオハロット:「だが!足腰が弱ァい!!」


ガロ:「まじかよ…!ビクともしねえ…!」


ジャイロ:「さっきは背負い投げれてただろ…!」


イオハロット:「ビギナーズラック。サービスってやつだよ。チミィ」


0:イオハロットは拳をガロに向けた


ガロ:「右手…!あっぶね…!」


イオハロット:「ははは!モグラ叩きだ!」


ジャイロ:「仕方ねえ。奥義見せるぜ!!」


ガロ:「おお!まじか!!」


イオハロット:「ほお!なんだそれは!」


ジャイロ:「聞いて驚け見て笑え!!バニングスに伝わる超絶奥義!死人が出ても当社は一切の責任を負いません!!」


ガロ:「おおおお!まだ隠し技があったのかあああ!」


ジャイロ:「膝カックン」


イオハロット:「かくっ。」


ガロ:「…」


ジャイロ:「いまだガロぉおおおお!」


ガロ:「お、おう。」


イオハロット:「ガッデム!足腰を踏ん張っているからこその!確かに奥義だ!!」


ジャイロ:「どっ!!」


ガロ:「せーーーーいっっ!!」


イオハロット:「うおおおああああ!?」


0:イオハロットは空中に投げ出された


ガロ:「悪ぃな!マジで死ぬなよ!おばさん!」


ジャイロ:「ざまぁ見やがれ。」


イオハロット:「ははは!ナイス!BADBOYS!!」


ガロ:「…。落ちてった」


ジャイロ:「まあ、仕方がねえ。そういう時もあらぁ。」


ガロ:「…へっ。」


ジャイロ:「…はっ。」


0:二人はハイタッチした


ガロ:「おぉ。なんか、珍しく疲れた。」


ジャイロ:「お前にも体力がそこをつきるっていう概念があるんだな」


ガロ:「あるに決まってるだろ。失礼なやつだな」


ジャイロ:「さぁて、あいつらの様子でも確認しに…」


0:ブザーが鳴り響く


ガロ:「…お?」


ジャイロ:「…」


ガロ:「なあ、ジャイロ。このブザー」


ジャイロ:「…ああ。こりゃあ、多分。終わったんだろ。やっとこさ」


ガロ:「おお…」


ジャイロ:「ははっ。」


ガロ:「おっしゃーーー!第二試験!突破ーーーっ!」


ジャイロ:「はっ。案外楽なもんだ」


ガロ:「嘘つけ。おまえ足ガクブルじゃん」


ジャイロ:「よゆーだわっ。ぼけっ。」


ノエル:「はぁっ。はぁっ!ガロっ。ジャイローっ。」


モルポ:「おええっ。こんな所まで、戻ってたのかっ。」


ガロ:「ノエルーっ。モッコリっ。お前らも無事だっか!良かったっ。」


ジャイロ:「着いてきてねえとは思ったが。劉淵相手に生き残るたぁ、案外しぶといじゃねえか、モルポ」


モルポ:「へへ、どうも…」


ガロ:「あ、そうか。見ないと思ったら。はぐれたんじゃなくてノエルに守ってもらってたのか」


モルポ:「ふざけんなっ。俺がっ。守ったんだよっ。」


ジャイロ:「お前がァ?冗談きちぃな」


ノエル:「奇しくも本当なんだなぁ、これが。」


モルポ:「よく言ってくれやんしたっ。」


ガロ:「まじかよっ。すげーなお前。見直した」


ジャイロ:「見直した」


モルポ:「失礼じゃねえかなあ!?」


ジャイロ:「ところで、さっきのブザーだが」


ノエル:「ああ、終わったね。第二試験」


ガロ:「へへっ。やったな。」


ジャイロ:「ああ。御茶の子さいさいだ」


ノエル:「見たところ、異常性。使ってないんだな」


ガロ:「おうっ。」


ノエル:「は。その調子でバカ卒業を祈るよ」


アイネス:「めでたいな。お前たちは」


ジャイロ:「…!ガロ!」


ガロ:「え?」


アイネス:「Liquidリキッド!」


ガロ:「うわっとと!?あっぶねえ!なんだお前!急に!」


ノエル:「お前!中央の…!」


モルポ:「ひええええっ!?なんで!?」


アイネス:「間に合わなかったか。だがまあ、それならそれで。仕方がない。と言うだけの話だ」


ジャイロ:「おいおい、執行官さんよぉ!もう制限時間は終わったはずだぜ!」


アイネス:「だから、なんだ…!」


0:蹴った


ジャイロ:「がはっ…!こ、んにゃろ…!」


ノエル:「不用意に近付くな!」


ジャイロ:「ちっ…。」


モルポ:「お、おお、お前ぇっ。なんでこんなことしやがる!もう終わったろ!試験!」


アイネス:「悪いな。私は正直な話。あまりギルド試験を真面目に取り仕切る気がない。お前たちを中央が引き取れさえすれば、それでいいんだ。」


ジャイロ:「…。ガロ。」


ガロ:「ああ。しょうがねぇな。ノエルがここまでやってくれたんだから。それでもしつこくするってんなら…」


ジャイロ:「ぶっ飛ばす」


ガロ:「ぶっ飛ばす」


モルポ:「応戦する気か!?やめとけっ。相手は執行官!プロだぞっ。」


ガロ:「しょうがねえよ。やらなきゃやられんだ。」


ノエル:「ああ〜っ。もう、しょうがない…!ただしガロっ。絶対に異常性使うな!山ぶっ飛ぶぞ!」


ガロ:「やってみるっ。」


アイネス:「大人しく捕まってくれるのが一番、私としては有難かったんだけど。なあ…。」


モルポ:「あ〜〜!もう!なんでこんな事に!」


アイネス:(M)警戒すべきは。やはりガロンドール・ウォンバット。報告にあった異常性だが。どういう原理かは一切分からない、まず分かることは


ガロ:「ジャイロ。あいつの超能力。みたか」


ジャイロ:「ああ。溶けたな。お前の服が。」


ガロ:「とけたっつーより。水になった。」


アイネス:(M)説明のつかないほどの、核弾頭に匹敵するほどの。威力。ただそれだけ。


ガロ:「とにかく触られちゃあやばい感じがする!気ぃつけろ!」


ジャイロ:「だーれがあ!お前にも気を使われるほどヤワだってんだよお!」


アイネス:「触られなければいい、だなんて温い発想で居てもらっちゃあ困る…っ!」


フェリス:「Automataオートマタ


カラス:「謳歌流。下段」


ガロ:「お?」


アイネス:「…っ!もう追ってきたか、糞ガキ共…ッ!」


フェリス:「Switch・featherスイッチ・フェザー


アイネス:「SCREENスクリーン


カラス:「巻柄まきがらッッ!」


アイネス:「Liquidリキッドッッ!」


0:攻撃は相殺される


カラス:「ったく。シャレにならねえな。あいつ。」


フェリス:「まったくだ…!」


ガロ:「おー!カラス!フェリスも!」


ノエル:「ひゅー、たよれる」


モルポ:「もぉぉぉ帰りたいいぃぃっ。」


ジャイロ:「…。あー。なんだ。俺の素晴らしい活躍が奪うなよ。てめえ。」


カラス:「あ?なんだよ。まだ生きてたのか」


アイネス:「多対一。よくないな。集団いじめって言うんだろう。こういうのを」


フェリス:「どの口が。」


ガロ:「ちょうどいいやっ。お前ら!絶対に、伏せとけよ…っ!」


カラス:「なんだぁ、何する気だ」


アイネス:(M)来るか…!変態パンチ…!


ノエル:「ちょっ、ちょちょちょ!ちょっと待てぇ!」


ガロ:「FURU…ッ!(フル)」


アイネス:「Liquidリキッド…!」


0:アイネスは地面に手を触れた


アイネス:「SCREENスクリーンッ!」


0:地盤が緩む


モルポ:「あわわわわっ!?」


ノエル:「な…!?地面が、溶けたぁ!?」


ガロ:「うおおお!?おいおい、足場がゆる過ぎる…っ!」


アイネス:「さあ、打ってみろ…!地面にでも当たったら、この山脈。いいや、リベールがぶっ壊れる!」


ガロ:「くっそ…!」


フェリス:(M)地盤が緩んだ…っ!質量が重い順に沈んでいく…っ!


ジャイロ:「ガロぉ!間違っても適当に撃つなよ!」


フェリス:「みんな!あいつの異常性は、全ての物質を液状化する異常性!だと、思う!」


カラス:「概ね同じ感想だ!」


アイネス:「いい観察眼を持っている。まあ、知れたところで、どうという話じゃあ、

ない!」


0:アイネスは自分の首筋に手を当てた


アイネス:「定義転換。」


カラス:「まーた何かしやがるぞ!」


モルポ:「もうやめてぇっ。」


フェリス:(M)定義転換まで会得している。流石に執行官。プロだな


ジャイロ:「おい、禄戀会の。」


フェリス:「なんだい、異能狩り」


アイネス:『一滴ひとえき。』


ジャイロ:「ありゃあ。異常性の領域かよ。」


ガロ:「えええっ。溶けた!?消えた!?」


カラス:「自分自身まで液体に出来るのか」


フェリス:「異常性は、練度を増すほどその定義を柔軟に出来る。つまり、異常体の中でも、たくさん異常性を使って悪い事をしたヤツらって、ことだ。」


ジャイロ:「ははは!冗談じゃない!キモすぎて笑えてくる!」


ガロ:「くっっそ…っ!どうする…!」


カラス:「ガロンドール!下だ…!」


ガロ:「下ァ…!?」


0:地面からアイネスが生えている


アイネス:「いい観察眼だ。カラス」


ガロ:「なんだァァ!?地面から女が生えてる…!!」


フェリス:「自分を流動体にした上に、自在に動けますってか!くそっ、ちゃんと化け物だ…っ!」


ガロ:「近づいてきてくれるなら、好都合だ…っ!」


アイネス:「うってみるか!!」


ノエル:「やめろガロ!その距離じゃあ山が吹っ飛ぶ!」


ガロ:「ちぃ…っ!」


カラス:「つまり、お前自身も水。みたいなもんって事だよなぁ…っ!」


アイネス:「…っ!?」


カラス:「桜華流。下段…ッ!」


アイネス:「Liqui(リキッーーー」


カラス:「上流・花弁(じょうりゅう。はなびら)ッッ!!」


アイネス:「うぉっ…!」


0:アイネスは宙に浮いた


モルポ:「おぉーっ!浮いたあああ!」


ジャイロ:「これならいいよなぁ!お嬢!」


ノエル:「ああ!ぶっ飛ばせガロ!」


アイネス:(M)竜巻にも似た性質を持つ剣筋…ッ!伊達じゃないな、東方の剣士…っ!


ガロ:「さんきゅーカラスッ!」


アイネス:「まずい…っ!体勢を…!」


フェリス:「Automataオートマタ


アイネス:「…!」


フェリス:「Switch・Featherスイッチ・フェザー!」


0:何かがアイネスの右腕を掠める


アイネス:「がっ…!」


モルポ:「ええええっ!?」


カラス:「ビーム!?」


ガロ:「ええっ。ビームまで出せんのかよ!フェリスお前っ。かっこよすぎんだろーっ。」


フェリス:「いいから早くやっちゃいなよ!」


アイネス:「この、糞ガキ共…!」


モルポ:「ガロンドール!頼んだ!はよ!はよやっちまえ!はよぉ!」


ガロ:「もう逃がせねえぞ!中央てめえ!」


アイネス:「ちっ…!定義転換…ッ!」


ガロ:「FURU・BURSTフル・バーストッッ!!!」


アイネス:「一滴ひとえき!!」


カラス:(M)そいつが放った一発の大振りは。ひとつの街を、国を。文化を終わらせる。そんな、大型兵器を連想させる。そんな威力


モルポ:「ぎゃあああああっ。」


カラス:「うおお!?」


フェリス:「わわわわっ!吹っ飛ぶ!」


ノエル:「何回みても馬鹿みたいな威力だ…!」


カラス:「なんだこれ、あいつが言ってた1発って、これか…!?」


アイネス:「本当にっ。恐ろしい…!」


ガロ:「はぁ!?なんで吹っ飛んでねえんだよ!」


フェリス:「だめだ!空中で液体化してる!!捉えきれてない!!」


モルポ:「アメーバ的な!?」


カラス:「早くケリつけねえと!俺らまで吹っ飛ぶぞ!」


ガロ:「この野郎…!」


フェリス:「とにかく!何かに捕まれ!」


ジャイロ:「おい!ナマクラ!」


カラス:「ああ!?こんな時に、なんだよ出涸らしアロハ!」


ジャイロ:「あのクソアマの所まで、飛ばせるか!」


カラス:「はぁ!?」


モルポ:「くそ!くそくそ!まじで、やばい!土砂崩れだなんて可愛いもんだ!辺り一面吹き飛ぶぞ!…って、何してんだお前ら!」


0:刀の上にジャイロが乗っている


ジャイロ:「名付けて。ジャイロ砲だ。」


フェリス:「わー。人間野球」


カラス:「刀を、こんな使い方させてんじゃねえよ…!」


ジャイロ:「飛ばせよナマクラぁ!」


カラス:「うるせえ!星になっちまえ出涸らしぃ!!」


0:カラスはジャイロを投げ飛ばした


アイネス:「次は、なんだ…!」


ジャイロ:「まだだよ。まだ俺が、ここに居る…っ!よくやった!ナマクラ!」


カラス:「うるせえよ!さっさと片付けろ!」


アイネス:(M)後ろに…!?いつの間に周りやがった…!


ジャイロ:「Adsorptionアドソープション


ガロ:「お…!?」


ジャイロ:「来たなあ!最高の、一発ゥゥ!」


フェリス:「…え?」


カラス:「なんだなんだ、さっきまでの爆風が消えたぞ…!?」


モルポ:「助かった…!?」


ノエル:「…。なるほど、ジャイロ…!お前…!」


ジャイロ:「俺の異常性は、左手で触れた事象を、右手で再現する。ここまでいえば分かるだろ…!てめぇがこの後どうなるか…!」


ガロ:「おーー!ナイスジャイローーっ!」


アイネス:「やめておけ…!中央職員を殺すつもりか…!」


ジャイロ:「わりぃがぁ!俺ァそもそも「そういう人間」だ!!」


アイネス:「待ーーーー


ジャイロ:「Refundリファンドッッ!!」


モルポ:「ぶひゃあああっ。」


フェリス:「わわわわっ!?ちょっと!地面に近い!!山ごと壊すきかよ!!!」


ノエル:「くそ…!加減なんて出来るわけないか…!」


カラス:「冗談じゃないぞ!!あんなのがゴロゴロいるのか!?」


ガロ:「何かに捕まらねえと吹っ飛ばされるぞーっ!」


フェリス:「Automataオートマタ


ガロ:「あ!お前ら!フェリスの近くにいけ!」


カラス:「なんでだ!」


ガロ:「いいから!ちょーかっけーから!」


フェリス:「呑気だなぁ…!こんなのポンポンうってたら世界が終わっちまうっての…ッ!」


0:瞳の色が変わった


フェリス:「Switch・Guardianスイッチ・ガーディアン!!」


カラス:(M)体感。40秒。この光景を見て、誰もが同じ感想を覚える。「核爆発でも見たかのような気分だ」と。


ジャイロ:「…っ…!はぁ…っ。」


ガロ:「お…。生きてる」


モルポ:「はぁ…はぁ…。ふぇ〜…勘弁して欲しい…」


カラス:「俺らは生きてるだろうが…」


ノエル:「うっわぁ…。やっちゃってるわ…」


フェリス:「…。まじで…言ってんの…?」


ジャイロ:「…やべ。」


カラス:「この山ぁ…。ここが頂上だったかぁ…?」


モルポ:「ままま、まじかよぉ…!?」


フェリス:(M)山の上部分を丸ごと削り取った…!?冗談じゃない、こんな化け物。いていいはずが無いだろ…!


ガロ:「あはは。怒られちまうかな。アスカに」


ジャイロ:「さぁな…」


フェリス:「でも、中央職員殺しちゃったのは、さすがにやばいかなぁ」


ジャイロ:「それも、さぁな。どの道、やらなきゃやられてたんだ。しょうがねえ」


0:会話に割り込むように囁いた


アイネス:「リキ…ッド…ッ!!」


ガロ:「…は?」


ノエル:「え。」


ジャイロ:「まじぃ?」


カラス:「おいおい」


フェリス:「あの衝撃を間近でくらって、なんで生きてんだ…!あいつ…!」


モルポ:「ぎゃあああああっ。終わりだっ。山吹っ飛ばしてまで倒したと思ったのにっ。終わりだあああっ。」


アイネス:「はぁ…はぁ…!くそ、くそ!くそくそくそくそ…!」


フェリス:「本当に、この世界は。個の力が物を言いすぎて、嫌になる…!」


アイネス:(M)液状化しても、この損傷。とんでもない…っ。ふざけてる…っ。


ジャイロ:「流石、しぶといねぇ。執行部…っ!」


アイネス:「やってくれたなぁ、ああ。なんか、なんというか。久しぶりに。イライラしてる。むかっ腹が、すごい。」


0:拳を握った


アイネス:「てめぇら…!全員この場で処分するからなァクソガキどもぉ!!!」


フェリス:「来るよ!立てるか!?」


カラス:「舐めんな…!!」


ガロ:「立つしかねぇだろ…!」


ジャイロ:「キツすぎるだろうがよぉ…!」


劉淵:「そこまでだ」


アイネス:「…。」


ノエル:「…!やっと来たか…!」


ガロ:「あれ。試験官のおっさん!」


劉淵:「アイネス・ケイデンス。試験は終了した。それ以上、彼らへ危害を加える事は俺が認めない。」


フェリス:「劉淵さんだぁ。」


モルポ:「なんだよそれ…。かっこいい登場すぎるだろ…惚れるって…」


アイネス:「…。こちらアイネス。そちらは…」


イオハロット:「残念!お探しのお仲間なら、もうここにはいねぇよ。アイネス」


ガロ:「えぇ!?さっき、えぇ!?崖から!おまっ。えぇ!?」


ジャイロ:「はは、こりゃまじで。えげつねぇわ。」


アイネス:「…。本当に。お手上げだ。初めから、私だけをマークしていただろ。あなた達」


劉淵:「人聞きが悪いな。しっかりと。条約に則った上で行動していたさ」


イオハロット:「中央政府執行部。お前の意見を聞こう。」


アイネス:「…。ああ。ああ、そうだな。そりゃあ。そうだ。」


0:アイネスは背を向けた


アイネス:「ここまでだな。本ギルド試験に、不正はなかった。そう中央には報告する。ここで、痛み分けとしよう」


劉淵:「賢明な判断。感謝する。」


アイネス:「ガロンドール・ウォンバット。」


ガロ:「…あ?」


アイネス:「運がいいよ。お前は」


ガロ:「…。おう。そっか。」


アイネス:「…。ジャイロ・バニングス」


ジャイロ:「なんだよ。俺にもなんかあんのか」


アイネス:「…。いいや。お前の気持ちは。よく分かるよ。」


ジャイロ:「…。さっさと行けよ。」


アイネス:「は。ああ、そうするさ。」


0:アイネスはその場から消えた


イオハロット:「…。かぁ〜。それにしても。やばいなぁ。これが人の手の所業かよ。」


劉淵:「…。全く。好き勝手暴れてくれた。損害は…。まあ、今はいい。とりあえず。なんとも、締まらない終わり方だったが。まあ、仕方がないッッ!」


ノエル:「えっ。帰っちゃったけど。いいの?」


劉淵:「む?」


ノエル:「まだあとひとつ試験残ってるんだろ?」


劉淵:「…ああ。それだがな。」


イオハロット:「最終試験は、試験開始から並行して進んでいる。」


ノエル:「へ?」


ジャイロ:「あ?」


モルポ:「え?」


ガロ:「お。」


フェリス:「…」


劉淵:「まずは。ガロンドール・ウォンバット。」


ガロ:「おう」


イオハロット:「フェリス・ローレンス」


フェリス:「はぁい」


劉淵:「モルポ・モルポット」


モルポ:「は、はい!」


イオハロット:「ジャイロ・バニングス」


ジャイロ:「ああ」


劉淵:「カラス」


カラス:「あ。」


イオハロット:「以上、5名。第二試験通過を認定する」


ノエル:「…え?」


モルポ:「お、俺たちだけですか…!?」


劉淵:「まあ。諸事情あって、今季の試験は過去最高難易度だったからな。仕方がない」


ノエル:「はは、面目ない…」


ガロ:「俺らのせいか?」


ジャイロ:「だろうな?」


モルポ:「いや、でも、なんとか…!二次試験…!通過…!」


カラス:「よかったな、モンボ」


モルポ:「モルポだ。」


ノエル:「ふぅー。なんか、どっと疲れた…」


ガロ:「だな。けど。お前らみんな生き残ったんだから、一先ずラッキーっ。」


ジャイロ:「めでてぇやろうだな」


フェリス:「それで、さっき言ってた。最終試験が終わってるって。どういう意味ですか?」


劉淵:「…まあ。君たち一同がここいるなら、ここで言ってしまっても構わんだろう」


イオハロット:「ああ。試験中。我々は候補者全員の。支援点数を付けていた」


ノエル:「支援点数…?そんなのあったか…?」


モルポ:「第2試験通過したことないから分からない…。」


劉淵:「我々ギルドの正式名称は。大陸支援団体だ。」


イオハロット:「大陸市民に対する支援をする団体だ。」


劉淵:「試験内で、他の候補者に対する支援点数をつけた。人を助ける。ただただ、誰にでも出来るこの行為を、表立ってすることの出来る人間。」


イオハロット:「自身の利益を鑑みず、他人の為に支援する。そういう人間こそ。ギルドの一員として歓迎するものだ」


劉淵:「合格ラインは。一点以上。」


ガロ:「ほげー。そんなことしてたのか。」


ジャイロ:「…。」


ノエル:「?ジャイロ?どしたん」


ジャイロ:「いや。なんでもねえ。」


フェリス:「まあ、何やら裏でコソコソやってたみたいですしね。」


カラス:「あー。試験中ウロウロしてたの、これだったのか。」


モルポ:「なんで気づけるんだよお前らは!」


ノエル:「…。それで、どうだったんだ。結果は」


イオハロット:「そう急ぐなよ。まずは…」


劉淵:「ガロンドール・ウォンバット。三点。合格だ!」


ガロ:「おーー!!まじか!!やった!全然覚えがねえ!」


ジャイロ:(M)世の中には、二種類の人間がいる。


イオハロット:「フェリス・ローレンス。2点。合格!」


フェリス:「よし…っ。」


ジャイロ:(M)人様に迷惑をかけるやつと。かけられる奴。


劉淵:「カラス。一点。合格」


カラス:「おお。覚えねえ」


ジャイロ:(M)このギルドってとこは。どうにも、お人好し軍団らしい。試験に人助けポイントだなんて、鳥肌立っちまうような物を起用するくらいにゃあ、前者の方の集団。らしい。


イオハロット:「モルポ・モルポット。二点。合格。」


モルポ:「え!まじで!まじでまじで!?」


ガロ:「おおおお!」


ノエル:「やったな!お前ら!」


モルポ:「うおおっ。うおおう。なんやんかやで、ありがとなああ、ガロンドールぅう」


ガロ:「おう!よかったよ、お前も合格出来て!」


モルポ:「おょょょっ。およよよ。」


ノエル:「ほら、ガロっ。書けよ、例のアレ」


ガロ:「お?」


フェリス:「あー、冒険譚」


モルポ:「んなもん後でいいだろうがよ…!」


ガロ:「へへ、そんじゃあ…!」


ガロ:(M)ガロンドール冒険譚!4章!無事、第二試験を突破し、更には最終試験にも合格!内容はとてもーーーーー


劉淵:「ーー最後に。」


フェリス:「…」


ジャイロ:(M)汗だくになった。俺なりに頑張った。けど。そういうもんだ。世の中、そういう事だ。


イオハロット:「ジャイロ・バニングス。」


ジャイロ:「…」


ガロ:「ああ、そうだったそうだった、ジャイロがまだだったな!」


劉淵:「ゼロ点。不合格だ。」


0:日誌を書く手が止まった


ガロ:「……は?」


ノエル:「え?」


モルポ:「…え?え?」


カラス:「…。」


ジャイロ:「はは。そんなこっあろうたぁ思ったよ。ご立派ァ。いい目してるよ、お前ら」


ガロ:「え?は?どういう事だよ。」


イオハロット:「残念だが、君の行動理念の中に、他人を助ける。という物がそもそも存在しないように思える」


劉淵:「どうだろう。思い当たる節が、あるんじゃないだろうか。」


ジャイロ:「…。」


ガロ:「ちょ、ちょっと待てよ!いや、そりゃあさ。こいつの事はまだよく分かんねえけどよ…!試験でそういうのがあるって分かってたらジャイロだって…!」


イオハロット:「勘違いすんなよ、ガロンドール。我々は、率先して。他人に「親切」をする。要はお節介団体だ。」


劉淵:「昨今、ギルドの加盟者である、という名目から随分と好き勝手しているギルドが増えつつある。片っ端から加盟証剥奪をしているが、まずは門前で振るいにかけるには越したことは無い。」


イオハロット:「ノエル。君なら、よく分かるだろう」


ノエル:「…っ。」


モルポ:「いや、で、でも。いくら何でも、ちょいと…。ひでぇってもんじゃあ、ない。でやんすかね…。」


フェリス:「まあ、やり方は汚い様に思えるけど。別に、真っ当な試験内容ではあるよね。腕自慢って大概ろくでも無いから」


ノエル:「ちょっと待てよ。そもそも、今回の試験は中央の介入が多すぎたっ。そんな中で、他人に対して親切しろ、だなんて無茶ってもんだ…!」


イオハロット:「どうだろう。実際にポイントの殆どが第一試験で加点されている。」


劉淵:「事の中央介入は、主にガロンドールに降り掛かっていた。土砂崩れから合流までの災難は、とくに。そうだろう?」


モルポ:「いや、たしかに。そりゃあ、あったけど…!」


イオハロット:「だったら言い訳にはならないじゃないか。ああ、最も。勘違いのない様に言及するが。私達はあくまで、中立だ。」


劉淵:「公平に判断した結果がこれだ」


ノエル:「そもそも!2年前はこんな試験無かっただろ!」


劉淵:「試験内容に文句をつけてどうする。見苦しいぞ、ノエル・ベルメット」


ノエル:「どうしてそんな意地悪をするんだ。これに落ちたら、ジャイロは中央から正式に執行手配されるんだぞっ。」


イオハロット:「意地悪なものか。言っているだろう。中立だ、と」


ノエル:「この…っ。目の前にいる人間が!今から中央に追われる日々を送るって分かってんのか!」


劉淵:「それは君達の事情で、試験には関係の無い事だ。」


ノエル:「お前ら…!」


ジャイロ:「ああ。もういいよ。」


ガロ:「…。」


ノエル:「なに、が。いいんだよ。お前を、庇ってやってんだよいま!」


ジャイロ:「だから、いいって。」


劉淵:「…ふむ。」


イオハロット:「…」


ジャイロ:「まー。正直、図星だわな。言いたいことも、言われる理由も思い当たりしか無くて参っちまう。」


0:ジャイロは煙草に火をつけた


ジャイロ:「この際言っちまうが。俺は賞金稼ぎだなんてやってる。つまり、他人を不幸のどん底に突き落とすことで今日の飯を食い繋いでたクソ野郎だ。盗みをしたこともある。女子風呂覗いたこともあるし、人を殺したことだってある。」


イオハロット:「…。」


ジャイロ:「調べは着いてんだろうが。イオハロット。劉淵。」


劉淵:「ああ。君が過去に、有害指定の準ギルド、「無題」に所属していた経歴を持つ人物だと、つい先日。足が着いた。」


フェリス:「…!」


モルポ:「なんだ、そりゃ…」


ノエル:「知らないのも無理ないよ。フランス近辺の荒くれ者を掻き集めて、各国に潜入しては犯罪行為を繰り返す、準ギルドだ。」


イオハロット:「準ギルドは公にギルド名は公表されないからな。それを逆手にとった最たる例が、「無題」という集団だ。」


ノエル:「そんな経歴を持ってた…ってことは。つまり、ジャイロは元々ギルドメンバーだったのか。」


劉淵:「いいや。彼は正真正銘、今回が初めてのギルド試験になる。」


イオハロット:「理由は単純。「無題」は名だたる異常体を加盟させている。無条件に。」


劉淵:「ギルド加盟証明書の偽造をして、だ。」


フェリス:「そんな事まで出来ちゃうのか。こりゃあ、裏で手を引いてるどこぞ何かがいるな。」


ノエル:「…っ。ジャイロ!まじなのかそれ!」


ジャイロ:「まじも何も、俺から自白したようなもんじゃねぇか。ああ、そうだよ。俺は「無題」で楽しい犯罪ライフを過ごしてた。まあ、なんやかんやで辞めちまってフリーの賞金稼ぎになってるわけだが。」


ノエル:「…っ。」


ジャイロ:「ああ、まあ。だから。そうだよ。俺の人生に「人助け」だなんていうチェックボックスはねえし。俺の辞書に「親切」だなんて言葉もねえ。ましてや、「支援」だなんて以ての外だよ。老人介護でもねえ。よく分かる。そもそもギルドだなんて、俺のしょうに合わねえ。」


ノエル:「ジャイロ、お前…。」


ジャイロ:「いやー。折角命拾いさせて貰ったのに、わりぃな。お嬢」


ノエル:「…」


ジャイロ:「ガロ」


ガロ:「…。」


ジャイロ:「お前はこれから、リベールで準ギルド活動をする。そういう決まりだ。当の俺は試験に落ちちまった。だから、まあ。お嬢が言った通り。中央から追われる。逃亡生活開始だ。国外に出るよ」


ガロ:「…」


ジャイロ:「お前について行くって言ったばっかだったが。一緒には行けねえや。わりぃな。」


ガロ:「…。」


ジャイロ:「ま。いい記念になったよ。試験なんざ受けるなんてのぁ生まれて初めてだったからな。そんじゃあな。」


0:ガロはジャイロの首根っこを掴んだ


ジャイロ:「…。痛えぞ。ガロンドール。」


ガロ:「嫌だ。」


ジャイロ:「…。」


ガロ:「おい、試験官のおっさんとおばさん」


イオハロット:「なんだよ。BADBOY」


ガロ:「俺の一点。こいつにやるから、合格にしてくれよ。」


ジャイロ:「はあ…?」


劉淵:「ほお。」


フェリス:「そんなのありなら。私の1点もあげるー。どうせ余ってるんだしね」


モルポ:「じゃ、じゃあ俺のも!俺のもやるよ!なんやかんやと、一緒に試験受けたんだっ。流石にこんなの、可哀想じゃねえか!」


ジャイロ:「おいおいおい、お前らなあ。誰がそんなお情けかけろって言ったっ。傷ついちまうだろうが、名誉が!」


イオハロット:「許可するしないは別として、まず彼は犯罪者だが、それを考慮しての発言なのか。それは」


劉淵:「人を殺した。盗みをした。他人を陥れる行為とは、そういう行為をする人間とは、我々とはかけ離れた所にあるものだ。」


イオハロット:「現代社会は、異常体の増加により「個の力」でどうとでも世界をくつがえせるものになった。例えば、人が作った建造物。例えば、人が作った食べ物。人が築いたもの。それをたった一つ念じるだけで壊せるのが異常体だ。」


劉淵:「それだけ重いんだよ。君たちが生きるという意味とは。」


イオハロット:「これから君たちは、私達ギルドの看板を背負うことになるんだぜ。そこんとこ分かってんのか。」


劉淵:「我々は、支える篭手。大陸支援団体なんだぞ。」


ジャイロ:(M)こいつらの言うことは。至極真っ当。くそド正論。犯罪を冒した。人を殺した。「そういう事」は、「そういう奴」がやるもんだ。


0:タバコの火は徐々に消えている


ジャイロ:(M)だから。人は変われる。だなんて。似合わねえって言ったんだ。


カラス:「ーーーおいおいおいおい。」


劉淵:「…。」


カラス:「黙って聞いてりゃあ、人の過去があーだのこーだの。自分から自慢げに語り散らしてんなら別だが、見たところ隠してたもんを、根掘り葉掘り調べあげちゃあ好き勝手言いやがる。」


ジャイロ:「…」


カラス:「大陸支援団体だかなんだか知らねえが。人を助けるだなんて言いやがる割に経歴ばかり見やがる。これは持論だが、俺は今しか見てねえ。今の自分の目に映る景色しか信じねえ。それともなんだ。」


0:カラスは地面に刀を刺した


カラス:「ここは奉行所か何かかおい。」


劉淵:「…。」


カラス:「俺の一点もくれてやるよ。恩を売るにはいい機会だしな。」


フェリス:「えぇー。いいのぉ?君、一点しか持ち点無かったじゃん」


カラス:「だから言ってるだろ。くれてやるって。俺は「今」。自分が見てる景色を信じてる。お前らがこいつの過去を見て点数をやらねえって言うんなら。出涸らしアロハの「今」に。くれてやる。」


劉淵:「つまり。どういう事だ?」


カラス:「こんなお役所仕事に従う気はねえ。合格通知も返礼する。俺は。俺の今を。信じる」


フェリス:「はっは。粋ぃ〜。」


ガロ:「…。だはっ!だはははっ!いやーっ。やっぱ最高だなー。カラス、お前」


カラス:「うるせえ。お前はどうなんだよ。冒険家」


ガロ:「おう。とーぜん。こんな感じでジャイロと離れるくらいなら、ギルドなんざこっちから願い下げだ。」


ジャイロ:「はあ!?お前の当初の目標はどうすんだよ!」


ガロ:「旅も冒険も、逃亡生活も!変わんねえよ。だはは!」


ジャイロ:「…っ。」


モルポ:「あ…。あー!くそ!俺が言おうとしてたこと丸々言われちまった!ま、まあ!俺も同じこと言おうとしてたから!概ね同じ意見だ!」


フェリス:「まあ、モルポは置いといて。私もだいたい同じ意見かも。あくまで平等って言うんなら、その経歴を知ってて今問い詰めるのは。お門違いってもんじゃないかなぁ」


劉淵:「…」


ノエル:「…。どうするんだよ。これだけ場が盛り上がってんのに。まさか、ルールから外れるから許しません。だなんて、お堅いこと言うんじゃないだろうな」


ジャイロ:「おい!まじで!余計なことすんなお前ら!」


ガロ:「だはは!諦めろよ、ジャイロ!こいつら、最高だなぁーっ。」


ジャイロ:「ーーっ!あー、もう!」


劉淵:「…。はあ。」


イオハロット:「これで認めない、なんて言ったら。野暮なのは私達じゃねぇか。なあ、劉淵」


劉淵:「全くだ。ただ、あくまでも試験は試験。膠着状態になってしまっては、よもや天に委ねるしかあるまい。イオハロット。」


イオハロット:「ああ。」


0:イオハロットは拳銃をふたつ取り出した


イオハロット:「このふたつの銃には、それぞれ残弾数が残っている。右手にある銃は残弾数が4発。左手にある銃は一発」


ジャイロ:「…」


イオハロット:「この銃で。ジャイロ・バニングスには、ロシアンルーレットをしてもらう。」


ノエル:「はあ!?」


モルポ:「なな、なんでそうなるんだよっ。」


劉淵:「言ったはずだ。天に委ねる、と。」


フェリス:「そんなのどう考えても一発の方を…」


イオハロット:「ただし。このどちらかの銃は、ジャイロ・バニングスと、あと一人が使用することが条件だ。君が4発の銃を使っ他場合は、他の誰かが一発の銃を使うことになる。逆もまた然り。」


ガロ:「…」


イオハロット:「つまり。君一人の試練じゃあなくなったんだよ。ジャイロ・バニングス」


ジャイロ:「…は。鬼畜ゥ。」


イオハロット:「受けるも引くも、はたまた、何を贄にするか。全て君次第だよ。ジャイロ・バニングス。」


ジャイロ:「…。どの道、俺一人がロシアンルーレットに成功すりゃあギルド試験は合格ってわけだなあ。」


イオハロット:「ああ。君たちも、自分たちの点数をやる。と言ったんだ。これくらい、彼に協力してやるのも、吝かじゃあないだろう。」


ジャイロ:「…。」


モルポ:「…え。あ。え。」


カラス:「俺はいいぜ。怖いなら言えよ、アロハ」


フェリス:「あはは、私もいいよぉ。ロシアンルーレットとか、やる機会ないしね」


ノエル:「肝っ玉座り過ぎだろ…。ま、まあ。私も?別に?やるけどな?どうしてもって言うなら、な?」


ガロ:「ああ。当たり前だ。どーせいつかは死ぬんだ。」


モルポ:「じゃ、じゃあ!俺だってやったらあ!ろ、六分の、四だろっ。えーっと、つまり、えっと」


ノエル:「約0.6%の確率で成功する!いやー余裕余裕!」


モルポ:「だはーっ!全然よゆーじゃない!けど!なんかよゆーな気がしてきた!だってそう!俺はモルポ・モルポット!」


ジャイロ:「…は。お前ら、俺に投資したこと。後悔するぞ」


ガロ:「だははっ。そりゃ俺らが決めることだ」


ジャイロ:「…ったく。お人好しどもが。」


0:ジャイロは拳銃に手を触れた


ジャイロ:(M)後悔だなんて。言い出したらキリがねぇ。精算できるとも思っちゃいねえ。なあ。これまで、「幾度とあった試練」だよ。そうだろう。ジャイロ・バニングス


劉淵:「ほぉ…。」


ジャイロ:「折角の試練だ。どっちも。使わせてくれよ。イオハロット。」


イオハロット:「…。正気か?」


ジャイロ:「ああ。多分、どうかしちまってる。」


モルポ:「ええええ!?」


ノエル:「おいおい、何考えてんだ、ジャイロ…!?」


フェリス:「ははぁー。こりゃあ…。どうかしてるよ、本当に」


モルポ:「こりゃラッキー…っていや、違う違う!せめて一発の方はこっちに寄越せよ!」


カラス:「はは。いいな。嫌いじゃない」


ジャイロ:「劉淵。イオハロット。ちゃんと、どっちの銃も使ってんだ。別にいいだろ。」


劉淵:「むはははははっ!ああ、構わない。一向に、構わない!」


イオハロット:「ったく。本当にBADBOYSだ」


ノエル:「やめとけ!死にたがりかお前!」


ジャイロ:「バカいえ。死にたいわけがねえだろうが。こえーよ。死ぬの、ちょーこえー。」


ガロ:「…」


ジャイロ:「ただなァ!!!いい機会だからよぉ!!もう誰かの、クソくせぇ屍の上に立って飯食うのは!今日で終わりにしてやろーと!思っちまったんだよお!くそがらにもねえが!これ以上、俺の名誉を傷つけるわけにゃあいけねえ!!どーかしちまってる!完全にハイだ!でも、たった1回きりの人生!かっこつけて生きなきゃしょーがねえ!!どの道、生きるも死ぬも、運任せよ!!」


0:ジャイロの手は少し震えている


ジャイロ:「これに生き残ったら!改めてお前の仲間になってやるよ!!これは、いーや、これも、どれもこれも、俺が決めたことだァ!!文句あるかぁ!!相棒ォ!!」


ガロ:「だはははっ。ないっ!」


モルポ:「やべえって!あいつまじで死ぬぞ!止めてくる!」


ノエル:「ああ!さすがに不味いだろって!」


フェリス:「はいはい、だめだめ。」


カラス:「野暮かてめぇらは」


モルポ:「離せよ!」


ノエル:「あいつ絶対死ぬって!気合いとかそんなんでどーこうなる問題じゃない!」


カラス:「男が1回、自分の命をかけるって言っちまったんだ。」


フェリス:「もう後には引けないし。引かせるだなんて。傷つけちゃうでしょ。名誉」


カラス:「それに、信じちまってるからなぁ。アロハのお仲間が」


ガロ:「…。」


ジャイロ:「ははははっ!くそばろんめー!死んだらあの世で呪ってやるからなぁ!てめぇら!」


0:ジャイロは銃に手をかけた


ジャイロ:(M)あ〜〜!くそ!怖ぇ!多分死ぬ!絶対、死ぬ!怖ぇ怖ぇ怖ぇ怖ぇ怖ぇ怖ぇ怖ぇ!!!生まれ分かろうとしちまった!しょうにもねえ!文字通りそんな感じの気持ちになっちまった!怖ぇ〜!死ぬのも怖ぇし、場のノリって怖ぇ〜!!


イオハロット:「圧巻だよ。ジャイロ・バニングス」


ジャイロ:(M)あーーっ。やべーーっ。後悔しかねえ。この選択に?いや、ちげえよ。こんな選択をするしかねえ、自分の残念な性分にだよ!ただ、まぁ…!


劉淵:「ふははははっ!アッパレ!!!」


ジャイロ:(M)まったくもって…!!後腐れがねえ…っっ!!


0:引き金を弾いた


イオハロット:(M)同時に放たれた2発の銃声が、森中を揺らした。


カラス:「…」


モルポ:「…お…お。」


ノエル:「あわわわ…」


イオハロット:(M)その銃声は、彼の頭を揺らしただけで


フェリス:「はは。」


イオハロット:(M)ついぞ。弾丸が貫くことは無かった。


ガロ:「だははっ!ラッキーだな。ジャイロ!」


ジャイロ:「…。はぁ…ッ!はぁ…っ!はぁて!え…?」


ノエル:「うおおおおおっ。ジャイロおおおっ。」


モルポ:「生きてるうう!?空砲ってことか!?」


フェリス:「ははっ。凄いや凄いや」


カラス:「ああ。こりゃあ流石に。天に味方された、という他ねえだろ」


ジャイロ:「…。あ。…俺、生きてます…?」


ガロ:「おう!生きてるよ。ばっちりな」


ジャイロ:「…っ。ったく、まじで。」


0:ジャイロは銃を落とした


ジャイロ:「あぶねーーーっ!!超怖かったんですけどーー!!」


ガロ:「だはは!いや、怖ぇよ!そりゃ怖ぇ!」


カラス:「手。震えたしな。ぷ。」


ジャイロ:「震えてねーしぃ!?なんだてめぇ!!」


カラス:「ビビってただろうが!しっかり!」


ジャイロ:「ビビってねえーよ!ビビらせるぞてめぇ!」


ノエル:「よかった…!まじで、目の前で自殺死体拝む羽目になるかと思った…!」


モルポ:「とんでもねぇ…。まじかよ…」


劉淵:「これは。認めるしかあるまい。」


イオハロット:「ああ。ジャイロ・バニングス。合格だ!」


ジャイロ:「あ…。そうか。これで合格か」


ガロ:「へへ。」


ジャイロ:「うお…おお…」


ガロ:「おお…おお!」


ジャイロ:「うおおおおおおお!?」


ガロ:「おおおおおおお!」


ジャイロ:「よっしゃああああ!なんか、もう、なんかよくわかんねえけど、受かったああああ!」


劉淵:「これで皆、合格だ。うむ。めでたしめでたしッッ!」


イオハロット:「で、ジャイロ!」


ジャイロ:「あ、なに?まだなんかあんの?」


劉淵:「先程の発言を詫びよう。」


ジャイロ:「は…?」


イオハロット:「お前の性格なら、絶対自分一発。誰か四発にするだろーと思ってたからな。いや、しょーーじき。ちゃんと見くびってた!」


劉淵:「だがッ!君は自分の危険を顧みず!死という最も恐るるべし確率を一手に引き受けた!」


イオハロット:「最近のギルドの内情から、こっちもピリついちまってた。悪かった。」


劉淵:「ああ!だから、先程の言葉。全て撤回させてくれ。あいすまなんだっっっ!!」


ジャイロ:「…。いや、いいよ。実際そんな人間だ。俺は」


劉淵:「そうか。」


ジャイロ:「ただ。まあ。…。いやあ、もう。何でもねえよ。さっき言ったので全部だ」


イオハロット:「ぎゃはははっ!あれな!すげー早口!」


劉淵:「ああ!好きだぞ!俺は!そういうのが!」


カラス:「はははは!あれな!あれ!」


ガロ:「えー。なんで笑うんだよ。よかったじゃん。あれ」


モルポ:「お前のそういう発言が一番本人を苦しめるんだよ」


ノエル:「それな。」


ガロ:「え?なんで?」


劉淵:「では。改めて。おめでとうッッ!!」


イオハロット:「晴れてお前ら!今日からギルドの一員だ!つっても準ギルドだが!!」


劉淵:「隣人の日常を守れるよう、共に切磋琢磨する仲間になれたことを、心より嬉しく思う!」


ガロ:「なんか、随分と時間かかっちまったな。」


ジャイロ:「まあ。旅なんてそんなもんだろうが。」


モルポ:「おおおおっ。おおおっ。やったああ。おおおっ。」(号泣)


フェリス:「はい、ハンカチ」


カラス:「ああ、すまんな。助かる。」


モルポ:「お前のじゃねえだろどう考えても!!」


ノエル:「本当に、とんだ一日だった…。」


劉淵:「さあ!!それでは、帰ろうじゃないか!!ギルド本部へ!!」


イオハロット:「お前らの、ギルド登録だ!!どこのギルドに所属するのか!はたまた、準ギルドを設立すんのか!」


ガロ:「よし…!こっからだ…!」


劉淵:「重ね重ねしつこいかもしれんが…」


0:二人は同時に喋った


劉淵:「おめでとう!!!君たち!!」


イオハロット:「おめでとなー!お前ら!!」


0:


ガロ:(M)ガロンドール冒険譚。4章!


受付:「あ!おかえりなさい!皆さん!」


ジャイロ:「帰ってきたって感じだな」


ガロ:「おう!腹減った!」


カラス:「たしかに。なにか腹に入れたい」


フェリス:「本当によく食べるねえ。」


モルポ:「づがれだぁぁあぁっ。」


ノエル:「帰りまでダッシュとか…。ふざけてる…っ。」


ガロ:(M)ギルド試験、突破っ。なんだかんだと色々あったけど、侍とも出会ったし、面白いやつらと試験を共にした!土砂崩れとか、中央が喧嘩売ってきたりとか、ロシアンルーレットとか、ほんとーに色々あったけど!まあ、何とかなったからヨシ!


受付:「お疲れ様でした!これで、ギルドメンバー登録を終わりますっ。」


モルポ:「ぉおおっ…!やっと…!」


ノエル:「わかるわかる。そんな気分だった」


フェリス:「はは。モルポはやっと、念願の。って感じだよね」


カラス:「4年か」


ジャイロ:「4年だもんな」


ガロ:「4年なあ」


ノエル:「あ、4年だ」


フェリス:「余念…。」


モルポ:「4年4年うるせぇ!!」


ガロ:(M)なんというか。俺の人生で、一番達成感のある日になった!ような気がする!


ガロ:(M)いよいよ、冒険が始まった!そんな気分だ!!


0:場面転換

0:ギルド本部


ガロ:「…よしっ。これで!」


受付:「…。え?これでいいんですか?」


ガロ:「おう!めちゃくちゃいいだろ!」


受付:「は…はあ。では、とりあえずギルド設立、おめでとうございますっ。早速、必要書類を作成しますねっ。」


ノエル:「これでやっと中央の魔の手から逃れられたな」


フェリス:「ほんとだー。お疲れ様」


ジャイロ:「まったくだ。」


ガロ:「けど!やっとここまで来たっ。あとはなんか、リベールで支援活動だっけ?をして、今作ったギルドが正式ギルドになって、そんで色んな国に行く!完璧だ!」


ジャイロ:「で。ギルドの名前は何にしたんだ?」


ガロ:「アドベンチャーだ!いいだろ!」


モルポ:「まんまだな…。」


ジャイロ:「多少だせぇが、しゃあねえ。」


ガロ:「へへっ。じゃあ、カラス!」


カラス:「…あー。おう。」


ガロ:「第二試験の前に言ったもんな!一緒に行こうぜ!」


カラス:「まあ。別に行く宛てもないからな。それに、何より面白そうだ。乗った」


ジャイロ:「俺は別に、お前が来ても面白くともなんともねえがな」


カラス:「俺だって同じ意見だよ。お前が出てけ」


ノエル:「…」


モルポ:「…?どうしたでやんすか、ノエルさん」


フェリス:「あー。そうか、監督役の役目はギルド試験合格まで、でしたもんね。じゃあお別れですか?」


ガロ:「え!?そうなの!?」


ノエル:「まあ、当初の話では、そうだ。」


ガロ:「やだよーっ。お前、グラタンノッポやめてウチに来いよ。」


ノエル:「いやあ。それがそうもいかないんだなあ。」


ガロ:「なんでだよーっ。」


ジャイロ:「なんだなんだ、寂しくなるじゃねえか。」


カラス:「俺はどっちでもいい、とりあえずもう眠い。」


ジャイロ:「お前な。」


受付:「あの〜、すみません…」


ガロ:「お?なんだよ。」


受付:「えっと、ギルド設立で、問題がありまして…」


ジャイロ:「まじか。なんだよ」


受付:「それが…。異常体を含むギルドには、ギルド加盟証明書を所持されている方が最低一人以上所属しているのが規則になってまして…」


フェリス:「そんなのありましたっけ?」


受付:「はい、9ヶ月前から…。ですので、非常にもうあげにくいのですが…。このままでは、ギルド設立は出来かねます…」


ガロ:「え。どーすんだよ。これ」


ジャイロ:「おお。どうする。」


カラス:「ちょっと聞きたいんだが」


受付:「はい?」


カラス:「ギルドって掛け持ちとかできるのか?」


ジャイロ:「そうか!その手がある!!」


ガロ:「ん?どういう事だよ」


モルポ:「つまり!ノエルさんに、グランシャリノに所属したまま!お前のギルドに加えられるって事だ!」


フェリス:「あー。それでさっきのギルド設立の条件を満たすんです?」


受付:「はいっ。ギルドを掛け持ちされている方も最近では多いです。問題ございません!」


ガロ:「よっしゃああああ!じゃあ、これからも一緒に旅できるな、ノエルっ。」


ノエル:「いや、私は行くだなんてまだ言ってないだろ!」


フェリス:「またまたぁ。寂しそうな顔してたくせに。」


モルポ:「たしかに。」


ノエル:「いや!ないし!まじで、そんなのねえし!」


フェリス:「ないんですか」


ノエル:「…。ただ。まあ。」


フェリス:「はいはい。」


ノエル:「お前らのお守りなんて、そうそう見れるやついないからな。」


フェリス:「つまり?」


ノエル:「だから!!ギルド!入ってやるって言ってんの!いいか!これはあれだからな!私の目的も兼ねてるんだぞ!ぼけ!」


ジャイロ:「ははーん。つまりこれあれだ。」


ガロ:「どれだ。」


ジャイロ:「あれだよっ。」


カラス:「どれなんだ。」


ジャイロ:「ツンのデレだよ!」


ノエル:「うるせえよ。ジャイロ。」


受付:「それでは、頂いた情報でギルド設立の手続きをしてきます!」


ガロ:「おう、頼んだ!」


0:場面転換

0:フランス。リベール。キャリオン街。とある飲食店


劉淵:「まったく。面白い新生たちだったっ!」


イオハロット:「だなーっ!最高に最高な馬鹿どもだったよ!」


劉淵:「ただ君。最後は随分と優しかったじゃないか。」


イオハロット:「なんの事だぁそりゃ」


劉淵:「ふはは!抜かせ、何が4発と1発だ。どちらの銃にも、実弾は一発も入ってなかったじゃないか!」


イオハロット:「かーっ、言っちまうかぁ、劉淵!そういう野暮なこと、言っちまうか!」


劉淵:「確かに野暮だな!すまん!」


イオハロット:「でもまあ。いいじゃねぇの。私達は人殺し集団じゃねえんだから。」


劉淵:「うむ。全くもって同意する!店主!このプリシェントをもうひとつ!」


イオハロット:「あ!私にも!」


劉淵:「さて。君は確か、次はパリに出るんだったか。」


イオハロット:「ああ。暫くは会えねえかもな。寂しいか?泣いちまうか?」


劉淵:「冗談!我々のようによく顔を合わせるギルドメンバーの方が珍しいというものだ!」


イオハロット:「ああ、まったくだ!いい加減見飽きたよ、てめぇの顔もなっ。」


劉淵:「まったくもって同意する!」


イオハロット:「…。まあ、真面目な話。最近A級ギルドの動きが嫌に活発だ。」


劉淵:「ああ。禄戀会ろくれんかい。グランシャリノ。赤い林檎。どれも一国とタイマンを張れる組織だが。」


イオハロット:「ドイツの侵攻問題に絡んでるような情報もある。私はその調査にしばらく出る」


劉淵:「ふむ。」


イオハロット:「何かあった時は、任せたぜ。劉淵」


劉淵:「いかにもなことを言う。なに。嫌なニュースばかりではないさ!常に新生は生まれる。そして、新しい秩序と、新しい風を。街に。国に。人に吹き入れてくれる。俺は希望を持たずにはいられんよ。」


イオハロット:「そうか。まあ、概ね同意するよ」


劉淵:「…。死ぬなよ。イオハロット」


イオハロット:「…。」


劉淵:「…、なんだ」


イオハロット:「ぎゃはははっ!お前!おまえー!ついに私の心配までするようになっちまったかーっ。耄碌したなぁ、若手エースと呼ばれたお前も!もう年寄り気分だ!」


劉淵:「お前っ!野暮だぞ!店主!こいつの料理に糞を混ぜてくれ!糞を!」


イオハロット:「おい!やめろよ!店主!間違っても糞入れるなよ店主!」


劉淵:「店主ーーーーーッ!」


0:場面転換

0:ギルド本部


受付:「それでは。これがギルドの必要書類と、準ギルド加盟証明書です。」


ガロ:「よしっ。ありがとな。」


受付:「いえっ。これからも、何卒よろしくお願いいたします。」


ガロ:「おう!」


ジャイロ:「おう!じゃねえよ。」


ガロ:「なんだよ。」


モルポ:「ぷ。」


フェリス:「ぷぷ。」


ノエル:「…。」


ジャイロ:「お前。ギルドの名前。何にするって言った」


ガロ:「アドベンチャー」


ジャイロ:「そうだよなぁ。アドベンチャーだったはずだ。でも、どうだ?この書類には、なんて書いてある?」


ガロ:「アホレンジャー。」


モルポ:「はははははははは!!」


フェリス:「ははは!アホレンジャー!アホレンジャーだ!」


モルポ:「助けてアホレンジャー!」


ジャイロ:「何でこんなことになっちまってんだおい、ガロこら」


ガロ:「うーん。多分間違っちまった。」


モルポ:「だははははは!」


フェリス:「ひーっ。アホレンジャーだ!」


ジャイロ:「…っ。どんな間違いしたらアホレンジャーになるんだよ…!おい!名前変えられねえのか!」


受付:「ちゃんと確認はしたんですけど…。まあ、はい。ギルド名の変更は半年に一度だけです。名前を変えて悪いことをするギルド対策ですね」


ジャイロ:「かーーーっ!ふざけんじゃねえ!!」


カラス:「別になんでもいいだろ、名前なんて」


ガロ:「な。」


カラス:「おう」


ジャイロ:「よくねーーよっ!いいか!?俺は!これから!アホレンジャーの看板を背負ってギルド活動しなきゃいけねえんだぞ!?アホだぞ!?アホ!」


モルポ:「ぷぷ」


フェリス:「ぷぷぷ」


ジャイロ:「笑ってんじゃねえよお前ら!」


ノエル:「まあ、変えられないものはしょうがないでしょ。今は諦めな」


ジャイロ:「冗談じゃねえ…っ。」


ガロ:「さ!とりあえず行こーぜ!」


カラス:「まずは飯だな」


ガロ:「おう!飯だ!」


ノエル:「食費でどれだけ消えるんだ…。お前らは…。」


ガロ:「ああそうだ、で。本当にお前らはウチに来ねえのか」


モルポ:「おう。アホレンジャーは嫌だしな」


ジャイロ:「…」


ガロ:「なんだよそれ。」


モルポ:「まあ、冗談だよ。俺は俺で、ちゃんと宛がある。そこで実績を積んだら、俺は俺の会社を作るんだ!」


フェリス:「へぇー。モルポは商売展開なんだ」


ノエル:「まあ、才能ありそうだし。いいんじゃないか」


モルポ:「へへぇへへぇ。頑張りやすよォ!」


フェリス:「私は初め言った通り、禄戀会が囲ってる準ギルドがあるから、そこで面倒見てもらうよ。」


ジャイロ:「エリートコースってやつか。」


カラス:「ぐぅー。ぐぅー。」(爆睡)


ガロ:「そうかー。寂しくなるな」


モルポ:「おょよよよっ。なんか、なんかっ。そう言われたら途端に寂しい気持ちになってきたーっ。おゃゃゃゃ。また会おうなーっ。」


ガロ:「おう!」


フェリス:「はは。まあ、準ギルド期間はみんなリベールに居るんだし、いつでも会えるでしょ」


ノエル:「フェリスなんかはリベールから離れることも多そうじゃないか」


ガロ:「え。なんでだよ。」


モルポ:「おょょ。準ギルドが受ける依頼の中には、おょょ。リベール外のやつもあるからな。おょょ。」


ガロ:「そうなのかーっ!じゃあ、ちょっとした旅くらいならできるかもな!」


ジャイロ:「よかったな。」


イオハロット:(M)1991年。1月19日。


ノエル:「さて。名残惜しい気持ちはちょっとあるけど。いつまでも立ち往生しててもしょうがないしね。」


ガロ:「だなっ。」


カラス:「お。行くのか?」


ジャイロ:「なんで寝てんだよお前は」


イオハロット:(M)ここは、世界で最も貿易が盛んな街。フランス。リベール市


ガロ:「それじゃあお前らー!またなー!」


モルポ:「おょょょっ。まだなーっ!」


ジャイロ:「せこく頑張れよー。モッコリ」


フェリス:「またねえ。」


ノエル:「また!」


0:それぞれが散り散りになった


イオハロット:(M)異国の文化を積極的に取り入れ、様々な発展を遂げたリベールだが。中でも最も有名なのは。大陸支援団体。通称、ギルドの総本山である事


ガロ:「…。」


ノエル:「…ん。どうしたの、ガロ。」


ガロ:「いやあ。出会いがあって、別れがあって。旅って感じがするなあって思った。」


ノエル:「うわ。感傷モードだ」


ジャイロ:「野暮だなあ。」


カラス:「野暮だな。」


ノエル:「私が悪いのかよ。」


イオハロット:(M)この街では、日々様々なものが群雄割拠している。


0:場面転換

0:どこともしれない場所


黒髪の男:「ははっ。こりゃあ、なんとも。また面白い。中央の在り方も変わる。協会もまた動き出した。「彼」も。中央に来た。やっと時系列が追いついたような感じかな。」


0:男はチェスを取り出した


黒髪の男:「人類の原罪は。リンゴを食べた事。なんだってね。」


0:チェスをほおり投げて踏みつけた


黒髪の男:「今度は何を見せてくれるんだい。皆。」


0:場面転換

0:アメリカ 中央政府本庁。監察局


アイネス:「…。中央政府執行部。アイネス・ケイデンス。ただいま戻りました。」


白髪の男:「おー。どうだったぁ。いやあ。聞くまでもねえな。随分とボロボロじゃねぇの。」


アイネス:「貴方の指示のせいですよ。」


白髪の男:「ああ。そうか。わりぃな」


アイネス:「それにしても。らしくない。随分と無茶な指示でしたね。」


白髪の男:「おー。そう思うかぁ?俺は真剣だったぞ。これ以上なく。」


アイネス:「嘘、でしょう。」


白髪の男:「ああ。嘘だ。」


イオハロット:(M)今日もまた、とある人は苦悩し、とある人は喜び、とある人は人を助け、はたまた人を陥れる。


アイネス:「それで。本当の目的はなんだったんですか。」


白髪の男:「いやあ。出てくると思ったんだがなぁ。なんやかんやと、しっぽを出さねえじゃねえの。」


アイネス:「…?誰の話です?」


白髪の男:「はっはぁ。そりゃいいのよ。とりあえず、お疲れさん。アスカとネロには会えたか?」


アイネス:「いえ。ちょうど入れ違いでリベール入りしましたので」


白髪の男:「そうかそうか。ああ、それとは全く別件だが。最近、アレジっていう監察官が監察局入りする予定らしい。」


アイネス:「はあ…?それが、どうしたんですか」


白髪の男:「…。いやあ?リベールでその名前を聞かなかったなら。別になにもねえや」


アイネス:「聞いてませんね。それより、医務室で治療を受けたいのですが。よろしいですか」


白髪の男:「はい、どーぞぉ。」


アイネス:「…。ドイツ政府が。妙な動きをしています。」


白髪の男:「ああ。知ってる」


アイネス:「明らかな、作戦規律を持った暗躍活動でした。私はそう思います」


白髪の男:「はぁい。で。何が言いたいのぉ」


アイネス:「貴方は何を。企んでいる。カルビス・ラングナー。」


白髪の男:「…。いやあ。何も。」


アイネス:「…。そうですか。では、失礼します」


0:アイネスは退出した


白髪の男:「…。何をも何も。企んでるのは俺じゃねえっての。」


0:カルビスは煙草を咥えた


白髪の男:「随分とまぁ。好きかっていじってくれるもんじゃねぇか。何がA級ギルド、赤い林檎だよ。」


0:書類を眺めている


白髪の男:「でなきゃあ。この世に、同じ人間が。二人と存在するもんかよ。」


0:書類を投げ捨てた


白髪の男:「ま。そりゃいい。俺ァ。俺のやることをするよ、アキラ。」


イオハロット:(M)人間達の物語が、この世界には無数にある。


監察官:「本日より、アーヘン高等学院から、中央政府監察局へ配属となります。」


0:男はネクタイを締めた


監察官:「―――アレジ・ロンドンです。」


イオハロット:(M)勿論。ここにも。


ガロ:「よーーしっ。準備おけ!」


カラス:「なんだその荷物の量は」


ガロ:「食いもんだよ。あと地図と本」


ジャイロ:「絶対途中で捨てるに一票」


ノエル:「二票」


ガロ:「ったく。うるさいな。…。よしっ!」


カラス:「お。走るか」


ガロ:「おう!」


ノエル:「なんで!?」


ジャイロ:「まー。もうしょうがねえだろ。」


ノエル:「えぇ!?なんで!?なんでなの!?使おうよ!ばす!」


カラス:「拙者、金欠侍!」


ジャイロ:「某、金欠アロハ!」


ノエル:「定着してんじゃねえよ!!」


ガロ:「だはははっ!いくぞー!おまえらっ!」

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