夏に近くなってきた
日差しが強くなってきた。
もう、夏の日差しといえる。
私は夏が苦手だが。
それでも、季節は否応なしに訪れる。
ピチチと雲雀が鳴いていたのが懐かしい。
今は燕の鳴き声がよく聞こえた。
昔話に雀と燕の姉妹の話がある。
二羽の母親がある日に病で倒れた。
それを聞いた二羽の内、雀は慌ててその場に駆けつけた。
おかげで、母親が息を引き取る場面に間に合うが。
燕は着物を着替えて、お化粧などに精を出していた。
ゆっくりとしていた結果、間に合わなかったという。
これを見た神様が二羽に言った。
「妹の雀は急いで、母親の為にと駆けつけた。お前は本当に親孝行な娘だ。それにより、雀には人と同じ米を食べる許しを与えよう。また、藁などで巣を作ったら良い」
神様は雀に優しく笑いかけた。
が、燕には怖い表情を向ける。
「姉の燕よ、お前はお化粧などにうつつを抜かした。それのせいで母親の息を引き取ろうとする場に間に合わなんだ。よって、お前はこれからは虫などを食べるのだ。巣も泥などを使って作りなさい」
神様はそう言って、天に帰っていく。
こうして、雀は人間と同じお米を食べ、藁などで巣を作るようになった。
反対に燕は虫などを食べ、巣も泥などで作るようになったとか。
私は神様って、なかなかに厳しいなと幼心に思った。
まあ、そんな話もあったと言う事だが。
外に出たら、燕が賑やかに鳴いていた。
それを見ながら、歩き出すのだった。




