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六十八歩目 「やめちゃえば?(I)」

一昨日、更新日時がずれていて更新されてませんでした!!

すみません!本当に毎度すみません!!


実は最近少し忙しくて、十二時間ほどしか眠れていないからかもしれません…………

これからはこのような失敗がなくなるように、十三時間眠りたいと思います(・▽・)

「だ、誰ッスか……その女の子っていうのは。」


「エピンさんのところにいた女の子です。わたくしも、詳しく知っているわけではありませんわ。エピンさんと私が浮気を疑われたくらいの仲で…………」


「すごく突っ込みたいんですけど、とりあえず向こうにいきましょう。すごく突っ込みたいんですけど。大事なことなので二回言いました。」


「わたくしは本当に向こうの森にエピンさん達がいるのか突っ込みたくてよ。」




メイは、あの後トルテを頼りに行った。

道がわからないし、治安も悪い、一人ではここまで来れていなかっただろう。

実際の所、トルテがメイにエールを送り続け、自分達の周りをフラワーベール……………自分の半径二メートルに入ると戦意を喪失する魔法を使って守り続けたおかげで、やっとなんとかなったのである。


メイもトルテも、心のそこで思っていることは同じ。

エピンと時雨に頼って欲しかった、それだけだ。

事情なんて堅苦しいものはいらない、ただお願いを聞いて欲しい。

ただ手伝って欲しい……助けて欲しい……どうか、その一言を。


その一言だけで十分、だから…………




      オレに

その一言を、      頂戴?

      わたくしに




二人は、ただその為にここまできた。


もしかしたら、道を間違えているかもしれない。

もしかしたら、もうどこか遠くに行っているかもしれない。

だが、それでも止まれない、止まらない。


何時間も、遠回りして、なれない道を歩き続けたこの足は、とても重かった。

だが、歩くのをやめるには軽すぎる足である。




メイとトルテは、森に入った。

森のかなり向こうにエピン達のいる洋館があるのだが、果たして二人は辿り着くことができるのだろうか?


メイの視界には、ぼんやりとその屋敷が映っている。

彼はなんとなくその辺りにエピンがいるような気がした。

トルテの魔法のおかげで、メイの当てずっぽうの確率が上がっているのだ。

二人はこの当てずっぽうが当たっているかわからないが、もうここまできたら、八割にかけるしかない。




「あの建物、意外と見た目より遠い………」


「ですけど、もう引き返せませんわ。」


「…………そうッスね。弱音なんて言ってる場合じゃない。」




二人は、必死に草木をかき分けながら進む。

だが……………二人の存在は、教祖様と謎の女にバレていた。

メイとトルテの存在を、二人の味方が密告したのである。




「早速前方から侵入者だ、こちらに近づいてくるペースは遅いが………子供たちに捜索の協力を要請している場合ではないと思うよ。」


「なんですって?!お客様はもう子供達の方へ向かわれました!ついていかないわけには…………」


「こちらで片付けてもいいが………もう人は殺したくない、かな。」


「優しい貴方がもう殺す必要なんてないです!!………だから、足止めだけお願い……できますか。」


「優しいなんて…………幼い少女を、兵器にしようとしているのに?」




愛する伴侶の雫のような声に、彼女は泣きそうになった。

悪いのは貴方では、ないのに…………

そうわかっていても、彼の優しさに甘えてしまう。




「一人になるのなんてイヤ!私、一緒にいられればそんな形でもよかったけれど、貴方がいなくなるのだけはイヤになってしまいました……………私、ワガママになったのかも。電話越しでも、貴方に甘えてる。」


「悪い、だが………君を愛さないなんて無理だと思う。いいや無理だ、不可能だ。」


「そんなこと言ったら、もっとワガママになりますよ…………私。」


「構わない。」


「じゃあ、足止めが終わったら…………私の元に来てくれませんか。」


「帰り、迎えに行けばいいんだね。構わないけど、なぜそんなことを?」


「…………早く、会いたい。」


「分かった、急いで片付けてくる。」




その声を聞くと、彼女は気持ちを切り替えて、教祖のところへ走って行った。

彼は、侵入者…………メイとトルテを捕まえるために、魔法を使う。




「旅人よ…………私の愚行を、許してくれ。君らにも愛する者はいるだろう?」

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