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六十歩目 「あの時とは違う?(I)」

また間違えていました。

………………日付を(・▽・)


本当にすみませんでしたぁぁぁぁぁぁ



以下略

その頃、三人は………エイトが元々いた所に向かっている。

彼女と同じ境遇の子供たちを、一刻も早く救わなければならない。

周りの人間を巻き込んでしまう恐れがあるため、三人は何も言わずに家を出たのだ。




【エイト、下の文字読めるか?

 ”その靴の感想を聞かせて欲しい”】


「読めるよ!靴の感想ね……楽しいし、すっごく歩きやすい!」


「文字を教えてほしいというお願いで気づきましたが、若様とエイトの間でコミュニケーションができないと致命的です。その状況に気づいたのは吾輩ですが、まさかそれを打開するために靴を作るとは………やはり若様は聡明でいらっしゃる。」


「変な感覚、文字を読む感覚ってこんな感じなのかな?」


【喜んでもらえて良かった】


「そりゃ喜ぶよ!楽しいもん!」


「全く………はしゃぐために作ってもらったんじゃないんですよ?」


「………分かってる。でもさ……教祖様、すごく強いんだよね。殺された家族もいるの……だから………不安で、さ。…………こんな楽しい話、もうできないかもしれないじゃん?」


「大丈夫です、絶対に守ります。」


「時雨………」


「子供がこんな理不尽な目にあっていい理由なんてありません。エイトのような、自分を騙すことに長けたような人間は、側から見てとても優秀に見えます。しかし、優秀でも、頭と考えに心が追いつかない。普通の子供なんですから、そんなのは当たり前。そうでしょう?」




時雨は、真面目な表情で淡々と言い放つ。

そんな彼の言葉に、エイトは安心した

……………と、同時に疑問を抱く。



「そうかもね。ところで………………時雨って、こんなにいい人なのに………なんで変態になったの?」


【実は、少し僕が道を逸れたときに、僕についてきた時雨はかなり歪んでしまったんだ

 僕は常識の範疇で留まったが、時雨はどんどん悪い方に加速していって………

 一応、エイトにも時雨の危険な発言を教えておく


 予想外……想定外が欲しい、苦しむ顔が見たい、痛めつけたい、スリルが欲しい

 ゾクゾクする、唆る、滾る、享楽

 その表情もっと、興奮・高揚してしまう、貴方の顔を見せて


 上記の言葉を聞いたら僕に報告しろ

 念を押しておくが…………少しだけとか、すぐ終わるなんて言葉をあてにしたら後悔するからな

 危険信号だ、覚えておくといい】


「分かった!」


「なんで吾輩が変態みたいな感じであっさり進めてるんですか?!?!」


「というか、その危険な発言………もう聞いたんだけど。私を保護するときに言ってたし。」


「……………!」


【それはどういうことだ?

 多少手荒だったかとは思っていたが詳しくは聞いていない、ま…まさか時雨………

 エイト、詳しく言ってくれ】


「予想を超えろとか、享楽したい……とか。言ってた。」


「あ、あれは不可抗力です!……… 若様が秘術を引き出した ”せい” でハイになってしまったんですから。」


【東の一族は皆その秘術でハイになるのか?】


「……………さぁ?」


【子供相手に刺激を求めるな

 流石にそれは駄目だろう?

 エイトは薬を持ったからだろうが……他の人間には手を出してはいけない】


「善処します。」


【あと、誰かに何かしても、僕は何もしないから】


「わ、若様………」


「なんで何もしないの?!いけないことしたら、叱らないと………」


【だって、僕が叱っても喜んでしまうじゃないか】


「………エ、エピン、それどういうこと?」


【時雨は基本的に、僕に何をされても、僕に何をしても喜んでしまうんだ

 時雨にとっては、放っておかれるのが一番の罰になる】


「そうなんだ!」


「な、なんかすごく複雑なんですが……。」





そんな話をしながら三人が呑気に歩いていた、その時である。

突然、目の前に女が現れた。




「…………………」




その女はひどく痩せていて、足取りが怪しい。

髪はパサパサで、身なりも小汚い………貧民街の者だろう。

立ち塞ぐように立っている女を、三人は迂回して進もうとする。


しかし、急にその女は三人に尖ったものを突きつけた。

もう、ここはあの平和な街ではない。

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