百六十二歩目 「見つけられない?(I)」
こんにちは!!どうも作者でs…
珍しく、読者様から質問が来たので、この場をお借りして質問に答えたいと思います。
え?昨日(ほんとは一昨日)描いた絵、いつもと絵柄が違いません?今までの絵はなんだったんですか?(作者の廃墟に等しいTwitterを見つけた猛者から)って言われました。
作者は、とても心が広いので、終始優しく、親切丁寧に対応したいと思いま((
あたりめぇだろ!!
あの絵は一時間半かけたからな!!
(いつもは三分の早描き)
いや、いつもあんなに絵が下手(三分のやつ)とかではないです……
推しをあの初心者満載の絵柄で描くなんて、作者はそんなこと出来ないッッッ
あと、もうひとつだけ。
小説のラストが刻一刻と近づくにつれ、作者のMacの寿命も刻一刻と迫っていますので、最近毎日投稿があやしいですが、ご容赦ください。
長くなりましたが、小説本編です、どうぞ。
三日後。
二人は、それぞれ違う袴を見に纏い、出発した。
そして翡翠は、エティノアンヌと共に、東の国に向かっている。
……………森を横切って。
スタッスタッスタッスタッ……
カランカラン、カランカラン………
「あの、エティノアンヌ様。」
「なぁに?」
「なんで吾輩たちは、走っているんでしょうか。さっきまで列車乗ってたじゃないですか、最後まで列車を使えば良いと言うのに。」
「最後まで乗ったら、お金勿体無いじゃん?ここまで来れば、走っても、案外着く時間とか、変わらないし!」
「お金とか気にするタイプじゃないですよね?何か別の理由があるなら、言ってください。」
「……………………最後まで、列車乗ると、王国を経由することになるから、かな。」
「王国で、吾輩は………一体何をしてしまったのでしょう?」
「……もっと早く走ろっか。」
「え?ちょっ……」
エティノアンヌは、木に飛び移っていく。
翡翠も、慌ててそんな彼の後を必死に追った。
「ちょっと!怪我とかしたら、どうするんですか?!」
「そんなの、感覚飛ばした後に、怪我した部分切り落として、その辺の植物で治療すれば良いじゃん。」
「切り落とした部分は………」
「それも吸収するか、その辺に捨てるかで解決するって。」
「捨てる?!足とか腕とかを、その辺に捨てると?!」
「あぁ大丈夫大丈夫、ちゃんと自然に還るよ。私、一応植物でもあるし。」
「その辺に足落ちてたら、普通にホラーでは?」
「………確かに!!」
「全く……」
ちなみに、こんなにゆったりと会話をしているが、今二人はとんでもない速度で移動していた。
側から見ると『…………あれ?今何かいた?』くらいの速さである。
………………一方、翡翠は、心のどこかで、何かが動くのを感じた。
彼は、東の国のことを、ほとんど忘れていると言ってもいい。
だが、自分の知らない何かが、呼び起こされる感覚に、浸っている。
これが何か、その答えが、自分でも全く分からないものの、確かにそれは頭の片隅で、ぼんやりと存在していた。
記憶が戻る感覚とは違うし、何かに対する苦痛とも違う。
しばらくして、森をおおよそ抜けた頃。
翡翠のその感覚は、次第に強まっていた。
「翡翠、着いたよ。」
「は……………はい。」
「っていいうか、ここが東の国の有名な観光スポットか。思ったより、街に溶け込んでる気がする。確か、城下町の名残だったかな………城で見……いや!か、観光本とかで見たことあるけど、実物はやっぱり違うね。」
「……………」
「お土産って、何が有名なんだろう。お菓子とかあるかなぁ。」
「……………」
「………翡翠?」
「……………あぁ!は、はい。」
「大丈夫?早めについたから、少しお茶とかしてからでも、大丈夫だけど。」
「い、いいや。大丈夫です。」
「ならいいけど………」
「すみません、少しボーッとしていて。」
二人は、来るように指定された場所に向かう。
地図で察してはいたものの、目的地はとんでもない邸宅だった。
エレノア家の屋敷も中々のものだが…………この邸宅、その二倍弱はあると言っていい。
コンコン
「すみません。エレノア家の者です。翡翠殿を、連れて参りました。ドアを開けてもらえませんか。」
エティノアンヌの一言、そして扉の向こうから、女性の声がする。
「はぁ……………どうぞ?さっさとお入りください。」
扉の向こうの人物は、相当苛立っているようだ。
エティノアンヌにとって、それくらいのことは想定内だったが、彼は、自分たちがあまり良く思われていないことを再認識する。
……………女性は、ゆっくりと怠そうに扉を開けた。
「はいはい、棟梁代理は、この先に…………………えっ?」
彼女は、エティノアンヌの姿を見て、驚く。
何故、北の国の人間が、東の国の服を来ているのだろう?
それどころじゃない、北の国の人間の中でも、エレノア家は、最高峰の一族のはずだ。
そんな人物が異国の衣装を見に纏うなんて、異例すぎる。
待て待て待て、何を動揺している、どうせ本物のエレノア家の人間ではない、棟梁代理もそう仰っていた。
だが………この気品と優雅さは、明らかに、生まれながらのもの。




