表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
147/205

百二十九歩目 「もう互いに必要ないのでは?(I)」

前々回ほど、一時間投稿が早かったと連絡を頂きました。

毎度のことですが、本当にすみませんでしたぁぁぁぁ!!


き、きききききkkkkkkぃ気をつけます(・▽・)

『(エピンはこの世界で一番美しく、愛おしい。愛おしいが故に美しい。)』


『(さっさと人形にしたい…………時間が経つにつれて、美しさは消える。)』


『(まだ時間はあるから大丈夫、待っても良いはずよ。待っても。)』


『(今すぐ素手で触れろ、ベルだって、あのガキを後継ぎにしたいんだ。)』


『(どうか生きていてほしい、死なないでほしい。幸せになってほしい。)』





あぁ、良かった。


心から安堵してしまった。

母上は、僕を愛してくれていたんだと、心から。


僕の体型を、変えないようにした、あの日々もそうだ。

酷い仕打ちだったことに変わりはないが、僕を愛していたが故の行動。

自分を抑え込むために、まだ人形にしなくたっていいと……………そう言い聞かせるための行動。




それを知っていたから、ここに来たんだ。

兄上が来るのは、予想外だったが……




確かに、母上は、最低な母親だっただろう。

………そう言い切れる。


だが、それでも、母上を嫌いになることはできない。

自分でも……………このことに、恐怖を感じる。





母上に…………魔法のことを聞こう

声を出せ、目を合わせろ、考えすぎだ。


なんでこんなに怖い?

何か、忘れてる………大事な何かを忘れてる?




「あ………えっと……………」




あれ、なんて言おうとしたんだっけ。

なんで、愛されているのに、怒りと恐怖が湧くの。


あの、美味しいご飯。

あの、僕の死体………?


知らない、そんなの知らない。

母上だけじゃなくて、僕も矛盾してるっていうのか?!


記憶にない、記憶にない、僕じゃない、こんなの僕じゃない。

やめて、僕は母上を愛してる。

それは本当だ、本当であるはずだ………





苦しい


苦しい苦しい


苦しい苦しい苦しい





苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい




意識が………消え…………







”しっかりして。貴方は、今ここにしかいない。文字でもいいから、貴方の言葉で伝えるの。”








その甲高く、愛おしい声。

その声でエピンは、自分が自分であることを再認識する。


あぁ、この動物の声を聞く能力が、生誕魔法じゃなかったら………これこそ、奇跡だ。



本来聞けないはずの、最愛の人の声を、心で噛み締められるのだから。





彼は、小声でありがとう、と……呟く。

隣にいる木兎ミミズクは、甲高い声で、何かを言った。



エピンは、バンボラと目をしっかり合わせる。




【母上、僕の生誕魔法は、本当に、動物の声を聞ける魔法だけですか】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ