百二十歩目 「そこをなんとか出来ませんか?(III)」
すみません!!
昨日、一時間、投稿時間を遅く設定していました!!!
(おそらく)両手で数えられる程の読者の皆様、大変申し訳ございませんでした………(・▽・)
今度こそ!!やらないように!!気をつけますので!!どうか!!ご慈悲を!!
「……?!?!」
「どうかしたんですか?」
【なんでそんなに、にこやかに笑っていられる?】
「切り刻まれたからこそ、今の私があるんです。今私は幸せなので、責める必要なんてない。」
「……………………」
「………………これ、私たちの家の電話番号です。何かあれば、連絡を。」
【なら一応、僕の電話番号も
何かあれば伝えてくれ】
「はい、分かりました!」
そういって、互いの電話番号を交換したアリアは……………ボケーっとしてる姉を、軽々と担ぎ、帰ろうとした。
「ま、まっ………!!」
「あら、まだ何か?」
【いや、ごめん
そんな軽々とアリサを持ち上げるとは思わなくて、思わず声が】
「あぁ、心の一族は、みんな身体能力が高いんですよ。秘術でめちゃくちゃ早く動けますしね。」
【なるほど】
「…………………それに、ノアが突然寝てしまった時、連れて帰らなければいけませんから。」
彼女に、エティノアンヌが大声で叫んだ。
「ちょっとリア!ノアの余計なこととか言わなくて良いから!!」
しかし、アリアはもう止まらない。
【突然寝てしまうのか
それは、兄上の体の作りとかが原因?】
「それは違います…………………スタンツェ様、よく聞いてください。ノアは、自分が子守唄を口ずさんでいると寝てしまうんです!!」
【それ本当?!?!】
「事実です。」
エティノアンヌは、子供の姿のまま、顔を覆って泣いている。
その姿だからか、エピンは、少しだけ罪悪感が沸いた。
「何で言うの?ねぇ何で言うの?……………ノアが嫌がるって分かってて言ってるでしょ、意地悪。」
「はいはいごめんなさいね、さぁ、帰りましょう。」
「……………やだ。」
「えー、家帰ったら、一緒にクッキー焼こうと思ってたのに。」
「え、本当?!」
「本当ですよ。」
「じゃあ帰る!!」
彼の喜んでいる姿を見ると、見た目のせいで中和されていただけで、相当言動や性格が子供っぽいことが、改めてわかる。
二人は、ドアの前で一度お辞儀をして、外に出て行った。
これで、ようやく気が休まる。
「…………ヴィオローネ。」
彼の肩に、ヴィオローネが乗ってきた。
エピンの硬かった笑顔が、徐々にほぐれていく。
「そうだ、ヴィオローネ。例の靴の完成度は、今どれくらいだったっけ?」
「キュル?キュキュイ……」
「わ、分かった。なら他を当たる………ジャスパー、レナ、エリーゼ!」
呼ばれた三匹は、彼の前で綺麗に並んだ。
「………ジャスパー、さっきはありがとう。おかげで助かった。」
「ぴぎゅ。」
「ただし、木の実はほどほどにしてくれ。」
「ぴぎゃっ?!」
「そんなの、頬袋を見れば一目瞭然だ………」
エピンがジャスパーに対して呆れていると、今度は怒りっぽいレナが彼に文句を言った。
「キィキィ?!?!」
「何で薬をって…………それは、昔に、城にいた少年のことを思い出してしまって………………あっ、レナ、ルナの具合は?」
「キィ………!!」
「ま、まぁまぁ、そう怒らずに……………僕は、いつも器用な君には助けられてる。ルナの看病、ありがとう。」
「………………」
「………そういえばこの前、皿やカトラリーを洗ってくれたの、レナだろう?正確にいつだったかは覚えていないが、感謝する。」
「キッ……」
「あれ、あの日僕何してたんだっけ…………まぁいいか、とにかく、しっかりもので、察しが良い君には助けられてるって話だ。でも、もう少し協調性を持てると尚良い。レナはせっかく良い子なのに、皆が誤解してしまう。それに…」
彼は、まだレナと何かを話そうとしていたが、エリーゼが話したいと目で訴えていることを感じ取る。
エピンは、エリーゼに話を振った。