百一歩目 「目に見えないからね?(IV)」
題名つけ忘れてたので編集→昨日小説でてない?!→日程をひとつ飛ばしたことに気づく→謝る
すみませんでしたぁぁぁぁ(・▽・)
ハートの模様は、心の一族の血を強く引いていることを表す。
分家か、それとも本家かは知らないが、エティノアンヌの母は、心の一族の人間だったのだろう。
この事実が、物事を悪い方向に持っていかなければいいが……………
……………一方エピンは、困惑している。
窓からぐるぐる巻きの人間が見え、見間違いかと思って外に出たのだが、どうやら幻覚ではなかったようだ。
「あ、そこの人………助けて!解いて!!」
「…………………」
「いいから私を……リサを助けて!!」
エピンは人形で、植物を解き始める。
一体、彼女はどうしてこんな目に遭っていたのだろう。
こんな蔓に、綺麗に絡まれるなんて……
もしかしたらこれは、食虫植物の一種なのかもしれない。
「ありがとう、助かったわ。」
【文字は読めるか?僕は筆談しかできない。】
「………あら、あなた喉を痛めてるのね。とりあえず、文字は読めるから大丈夫。」
【あなたは、どうしてあんなことに?】
「そうなの!ちょっと聞いて!エティノアンヌとかっていう、大男?………に、ぐっるぐる巻きにされたのよ!」
エピンは、フリーズする。
せっかく縛られていた、この狂った女を自分から解いてしまったのだ。
何故兄がここに来たのかはわからなかったが、状況的に、彼女が復讐者であることはほぼ確定している。
あの時、腕と足と目を奪ったあの子供は………誰だっけ?
大事な人で、兄と抗議したような気がするが、その後魔法で洗脳されて覚えていない。
その後、その子供は……どうなったんだろう。
【そうか、でもどうしてその男にぐるぐる巻かれたんだ?】
「その大男が………妹の仇なのよ。そしたら、反撃されてしまって。」
【その人間がどこに行ったのか教えて欲しい】
「あ、あのケーキ屋の方へ走って行ったけど…………あの男の身体能力は凄まじいの、魔法も使えるから、捕まえるのは無理だと思う。」
【トルテのケーキ屋か、ありがとう】
「ちょっと、どこに行くの?!」
【友人の店なんだ、何かあったら大変だから行ってくる】
エピンは、外に飛び出した。
この人間を殺さなかったということは、エティノアンヌが何か危害を加える可能性は低いと見ていい。
あの時、兄を刺した………が、何もやり返されてはいないし、トルテもきっと大丈夫だろう。
というか、何故こんなところに来ているのか、エピンにはそれが全くわからないのである。
あの時あった理由もわからないというのに…………
しかし、あの時の服装を思い出しても、エティノアンヌは、感情を持たないようにしているように見えた。
なのに、なんでわざわざ、治安がよくて人が多いこの街に来たんだ?
人と会話したら、感情を持ってしまう。
エピンは、ケーキ屋に向かって走りながらも、疑問が絶えなかった。
きっと、兄上はアリアを愛している。
僕の大事な人………そんな誰かが、いなくなった時。
あの時は完全に思考が停止していた、しかし……アリアがあの時、兄上に愛していると、言っていたような気がして…………
ガチャン!!
エピンは、トルテの店のドアを思いっきり開けた。
「エピンさん!ど、どうしたんですの……息が上がっていますわよ?」
【怪我をしてはいないか】
「していませんわ、それより急に何を………」
【兄が、ここに来たはずなんだ
復讐しようとしていた人間も今、僕の店にいる】
「なんですって?!店に?!」
【それより、僕の兄が来なかったか
僕とその人だけじゃなくて、二人と話し合った方がいいと思って】
「えっと、エピンさんのお兄様って……………すごく背が高かったりします?」
【とても高い】
「そういえば、植物の兄弟を探しているという女性が、先程背の高い方を追いかけて、飛び出して行きましたわ。その後、その人はここに戻ってきて、これを…………」
一体何を見れば、一体いつ目を瞑ればいいのか。